『オベルト』全曲　ガルシア演出、アベル＆アストゥリアス州立響、アブドラザコフ、ヘルリツィウス、他（２００７　ステレオ）

ビルバオ・オペラ（ABAO）2007年
ヴェルディ：『オベルト』全曲
情念のソプラノ、ヘルリツィウスの渾身の演唱が光る！
ヴェルディ最初期のオペラ、初の日本語字幕付きＤＶＤ

ヴェルディの現存するオペラの中で、最初に出版された作品『オベルト』の、初の日本語字幕付きＤＶＤ。上演自体が非常に珍しいだけに、ヴェルディ・ファン垂涎のタイトルです。
　『オベルト』は、ヴェルディ２０代の時に作曲されたオペラ。若きヴェルディの情熱と才気にあふれ、彼を後に大オペラ作曲家たらしめる、天性のメロディ創出力や研ぎすまされたドラマ構築力もすでに表れていることに驚かされます。
　この舞台は、バスクの首都ビルバオで立ち上がった大プロジェクト「Tutto Verdi project」（ヴェルディ全作品上演プロジェクト）の一環として上演されたものです。このプロジェクト、アバドやシャイー、ベルゴンツィなども参画・支援している大々的なものとして知られています。
　会場となったパラシオ・エウスカルドゥナは、グッゲンハイム美術館など、先鋭的な文化施設が立ち並ぶ文化都市ビルバオの中心にあるホール。スター歌手を招聘した意欲的なオペラ・プロダクションも数多く上演され、欧州で注目されています。
　注目は、今は亡きジュゼッペ・シノーポリに見出され、バイロイトの『指環』でのブリュンヒルデ役で大絶賛を浴びたドラマティック・ソプラノ、ヘルリツィウス。その迫力の声量と情念に満ちあふれた演技は圧巻！　マリインスキー出身、ゲルギエフの寵愛を受けたスター、アブドラザコフを表題役に迎えるなど豪華キャスト陣！
　ピットに入るのは、バスクのお隣、アストゥリアス州のオーケストラ。日本では耳慣れないオーケストラですが、実に表情豊かな演奏を展開しており、実力の高さを物語っています。
　イグナシオ・ガルシアによる演出は、奇をてらわぬ正統派。13世紀イタリアの雰囲気を再現した舞台は、この貴重なオペラ作品の真価を忠実に伝えてくれます。（クリエイティヴ・コア）

【収録情報】
・ヴェルディ：歌劇『オベルト、サン・ボニファーチョ伯爵』全曲
　オベルト（サン・ボニファーチョ伯爵）：イルダール・アブドラザコフ
　レオノーラ（オベルトの娘）：エヴリン・ヘルリツィウス
　リッカルド（サリングェッラ伯爵）：カルロ・ベントレ
　クニーザ（エッツェリーノ家の娘）：マリアンネ・コルネッティ
　イメルダ（クニーザの侍女）：ヌリア・ロレンツォ、他
　ビルバオ・オペラ合唱団
　アストゥリアス州立交響楽団
　イヴ・アベル（指揮）
　演出：イグナシオ・ガルシア
　美術、衣裳：ドメニコ・フランキ
　照明：ビニチオ・ケッリ
　演出補：ズリマ・メンバ
　美術、衣裳助手：ミヒャエラ・アンドリース
　収録：2007年1月26日、3月2日、ビルバオ、エウスカルドュナ会館（ライヴ）
　特典映像：インタビュー（イグナシオ・ガルシア／イヴ・アベル）

　収録時間：148分（本編136分・特典映像12分）
　画面：カラー、16:9
　音声：LPCMステレオ、ドルビーデジタル5.0、DTS5.0
　字幕：日本語・イタリア語（特典映像：日本語のみ）
　NTSC