CD 輸入盤

ヨハネ受難曲 ミンコフスキ&ルーヴル宮音楽隊、オディニウス、イムラー、他(2CD)

バッハ(1685-1750)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
V5381
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


バッハ:ヨハネ受難曲
ミンコフスキ&ルーヴル宮音楽隊、オディニウス、イムラー、他


【ミンコフスキのバッハ】
ミンコフスキがついにバッハの受難曲を録音しました! 2008年に「naive」レーベルから発売されたバッハのロ短調ミサ曲は、ミンコフスキによる初のバッハの宗教声楽作品のレコーディングとして、また、その編成(10人の独唱者版)でも話題となりました。以降ハイドンやシューベルトの交響曲などのレコーディングに取り組んできたミンコフスキですが、6年の時を経てのバッハの宗教音楽第2弾となります。
 ミンコフスキはマタイもヨハネも演奏会で取り上げてきていますが、今回のレコーディングに際しヨハネ受難曲を取り上げた理由について、ヨハネ受難曲のメッセージのほうがよりわかりやすく、直接的であること、そして、演奏陣の規模の問題からも、ヨハネの方が取組みやすかったことを挙げています。8名の歌唱陣による声楽パートは、福音史家も、コラールも、アリアも、バスが歌うイエスも、すべてが非常にやわらかで丸みを帯びた響きながら、テキストそのものがもつ劇性が存分に表現された見事な演奏。管弦楽パートも、歌い手と寄り添って、歌のテキストと共に嘆き、泣き、すべてを表現しています。かつてない次元で声と楽器が一体となった受難曲の登場といえるでしょう。

【版について】
ヨハネ受難曲は、1724年の初演以降、1725年、1732年、1749年と計4回演奏されたとされ、そのたびに改訂が施されており、4つの異なった稿とひとつの自筆総譜(1739年、ただし完全なものではない)が存在しています。ミンコフスキは、こんにち一般的に演奏される版とほぼ同じ、1724年の初演版に準拠。コントラファゴットも導入して演奏しています(ただし、1724年の資料も不完全。コントラファゴットがはっきりと、しかもかなり細かな指定を伴って記されているのは1749年の稿ながら、ミンコフスキは初演時からコントラファゴットが入っていたとしてオーケストラに加えています)。

【楽器編成】
ミンコフスキは、コントラファゴットを導入しています。「十字架を背に背負ってもがいている一人の人間が見える。これは歩みであり、叫びである」とミンコフスキ自身が表現する冒頭合唱から、聴き手の耳と心に刺さるような低い音が、イエスの歩み、鞭の音、神の圧倒的な力、様々なものをめまぐるしく思い起こさせます。さらに、1724年にヨハネ受難曲が演奏された際、チェンバロも通奏低音に加わっていた(演奏者の名はフリードリヒ・ゴットリープ・ヴィルト)という記録があることからチェンバロも加えています。

【8名の歌唱陣】
今回ミンコフスキが配置した歌唱陣は、8名。ミンコフスキは、リフキンのように5人で演奏することも、フル合唱で演奏することもすべてあり得るとしながらも、バッハが「合唱」という言葉を使う時に想定される人数は、12〜16人ではなく、ソリストによって構成されたアンサンブルである可能性が高い、と考察しています。
 しかしながら、特にテノールが一人でエヴァンゲリスト・パートからコラールまですべて歌うことは事実上不可能(できたとしてもよい結果は得られない)であるとし、アリアを分担しあえるよう、8名にしています。歌手の選定にあたってはいつものように細心の注意を払い、オペラでも活躍している歌手の顔も見られますが、みなバッハ作品を幼いころから歌っていた、いわば「初めて知った言葉がバッハだった」ような歌手たちを選んでいます。また、受難曲の演奏に際し、テキストを非常に重視し、レチタティーヴォの多いエヴァンゲリストやバス歌手は、ドイツ語が母国語である歌手を配置しています。(キングインターナショナル)

【収録情報】
● J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV.245(1724年版)

 ローター・オディニウス(テノール、福音史家)
 クリスティアン・イムラー(バス、イエス)
 ディッテ・アンデルセン(ソプラノ)
 レネケ・ルイテン(ソプラノ)
 デルフィーヌ・ガルー(コントラルト)
 デイヴィッド・ハンセン(コントラルト)
 コリン・バルツァー(テノール)
 フェリクス・シュペーア(バス)
 レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル=グルノーブル(ルーヴル宮音楽隊)
 マルク・ミンコフスキ(指揮)

 録音時期:2014年4月
 録音場所:リヨン、三位一体教会
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

【補遺のアリアについて】
このレコーディングは、1724年の初演時の稿に準拠していますが、先だって行われた演奏会では、ミンコフスキは1725年版にあるアリアも演奏しました。このアリアがあまりに素晴しいため、補遺としてディスク1の最後に収録されています。

Disc1:補遺
● コラール・アリア「Himmel reisse, Welterbebe」(1725年版では、第11曲のコラール「Wer hat dich so geschlagen(たれぞ汝をばかく打ちたるか)」の後に挿入された。)
● テノールのアリア「Zerschmettert mich」(1725年版では第1部最後のコラールの前、「Ach, mein Sinn」の代わりに置かれた。)

ユーザーレビュー

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2014年秋(でしたか)に発売予告され、すぐ...

投稿日:2017/10/13 (金)

2014年秋(でしたか)に発売予告され、すぐ予約したものの、繰り返す発売日延期の末に、いったん発売中止の告知までされてたMinkowskiのヨハネ受難曲が、3年経ってようやく陽の目をみました。すったもんだの事情がなんだったのか、一切説明が無いので判りませんが、ミサ曲ロ短調で、粗削りながら非常に新鮮な演奏であっただけに、聴けるようになったのは喜ばしい限りです。演奏は基本的に全集版に依拠しており、ロ短調ミサの時もそうであったように(あの時は歌手10人でした)、OVPPに準じながら、各パート二人まで許容して、コラールや群衆合唱などはかなり声部に厚みを持たせており、数年前に出たHaller/La Chapelle Rhenane、Pierlot/Richercar Consortなどとほぼ、同じ方式です。Minkowskiは特にHallerと同様、かなり群衆合唱の効果を重んじているようで、正直、OVPPとはほぼ言えない位の補強をしているようにも感じられます(同じフランスだからでしょうか?)。実は演奏の方向性もHaller盤と同一のようで、徹底的に劇性を第一にして、特にヨハネで特徴的な群衆合唱の連続を山として、非常に激しいテンポ変動、強弱、リズムの煽りを持って、ヨハネに多く含まれる狂奔とも言える場面を強調していきます。当然の事ながら、EvangelistやJesusの言葉の静的な部分は影を潜め、群衆の狂奔に対抗するかのような感情的な語りが前面です。こうしたヨハネは、もちろんOVPP以前からも多くあったし、それを好まれる聴者も多いようですが、一方であくまで聖句の性格と内容を伝えることに専心した静的なヨハネ受難曲(それはとりもなおさずヨハネ福音書の本質でもある)の美しさと感動は、到底望むべくもありません。音楽的にみても、群衆合唱で多用されるフーガ形式を中心とした、多声的構築が全く表出されず、すべてがまるで一部のハードロックのような勢いだけの音楽になってしまっており、同じOVPP(各パート一人だった!)によるKuijken盤の、全く外見上の激しさはなくとも、まるでまるでルネサンス時代のマドリガーレのように精緻で美しい群衆合唱(そこにあるのはただただ聖句のテキストに内在する秘められた激しさのみ!)とはあまりにレベルが違いすぎます。もちろん他の部分においても、独唱、合唱、器楽演奏すべて、部分的に美しさはあっても、全く縦の線の揃わない、Bach音楽構造の再現が二の次の粗い演奏です。マタイと並ぶBachの西洋音楽史上の遺産としてのヨハネ受難曲の真価には、少なくともまだ遠く及ばないのではないのでしょうか。「ヨハネ受難曲」にあくまで劇性のみを求める方向きの演奏かと思われます。

mimi さん | 兵庫県 | 不明

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期待して聴いてみたいと思います。ヨハネ受...

投稿日:2014/08/15 (金)

期待して聴いてみたいと思います。ヨハネ受難曲の終曲の美しさはいかばかりかしら?

clara さん | 愛知県 | 不明

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人物・団体紹介

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バッハ(1685-1750)

1685年:アイゼナハで誕生。 1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。 1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。 1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。 1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。 1714年:楽師長

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