CD

バッハ・シークェンス〜無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ全曲 須川展也(サクソフォン)

バッハ(1685-1750)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
YCCS10091
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明



日本のクラシック・サクソフォン界のパイオニア的存在、須川展也が満を持してバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータに挑戦!

数々の委嘱作を持ち、日本のクラシック・サクソフォン界を牽引し続ける須川展也。長年の活動の中で「いつかは・・・」と胸に抱いていた作品、J・S・バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1〜3番」に今回、満を持して挑みます。

『いつかは演奏、録音したい』と胸に秘めてきた想い。「なぜサクソフォンで演奏するのか」の答えが見つかるまではと封印してきた「バッハ」であったが、ついにその鍵を見つける事が出来た。

「もしバッハが、『パイプオルガンとヴァイオリンの両方を兼ねるような楽器があれば』と考えていたのだとしたら・・・」

楽器の響きを空間に残しながら奏でる事が出来れば、パイプオルガンとヴァイオリンの音が一体化するような結果が生まれるのではないかと閃いた瞬間、今回のレコーディングを決心したという。

また、『ジャズの楽器』として発展を遂げたサクソフォンだが、バッハが得意としていた「反復進行(シークェンス)」はジャズの中にこそ濃厚に残っているのではないかとも感じていた須川は、その想いを今回の作品の中に込めている。

今回の作品では、アレンジをすべて須川自身が行っている。
正統派のアプローチを目指した第1番。感情豊かに、人間性に焦点を当てた第2番。そして第3番ではジャズの雰囲気も感じさせるような自由なアプローチを目指した。
特に注目なのはやはり、第2番 第5楽章「シャコンヌ」だろう。演奏技術のみならず、様々な事が要求されるこの名作に原調で挑み、そこにこめられた人間の心の動きに可能な限り迫ろうとしている。

録音は2020年6月2〜4日の3日間、埼玉県川口リリア音楽ホールで行われた。その録音は無伴奏というただ1人自分と向き合い、バッハと向き合う時間だった。「何のために楽器を演奏するのか」という演奏家の根源にまで立ち戻る壮絶な録音であった。

今回の録音も、長年共にしてきた、名匠小貝俊一氏の技が光ります。
須川とともに、この"バッハ"という無限の宇宙ともいえる世界と向き合い、その壮絶な演奏に心の動きを合わせて行われた録音では、バッハが巧みに編み上げたシークェンスの響きがホールの空間に見事なグラデーションを描きながら消えていく、美しくも儚い様を、余す事無くすべて捉えている。

この過去に類を見ない超名盤から、ひとたび音楽が再生された瞬間、その世界の深さ、そして荘厳さに驚きを隠せないでしょう。

ブックレットには、「サクソフォンからバッハ、バッハからサクソフォン?須川展也の長い旅路」と題された、約3,000文字におよぶ音楽ジャーナリストの池田卓夫氏のライナー・ノーツが掲載されているが、ここではその壮絶な闘いと、今回のレコーディングに至った鍵についての詳細が記されているので、是非そこにも注目して欲しい。

(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)


"須川展也という音楽家がサクソフォンという楽器と一体化、人生の今までと今、
これからのすべてを投じてバッハの宇宙に飛び込んだ傑作である。"
(*池田卓夫(音楽ジャーナリスト@いけたく本舗R)ライナーノーツより)

【収録情報】
J.S.バッハ/須川展也編:
● 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 BWV1002

01 T.アルマンド Allemanda [4:55]
02 U.ドゥーブル Double [2:29]
03 V.クーラント Corrente [2:43]
04 W.ドゥーブル,プレスト Double,Presto [3:04]
05 X.サラバンド Sarabande [3:06]
06 Y.ドゥーブル Double [2:19]
07 Z.テンポ・ディ・ボレア TempodiBorea [2:44]
08 [.ドゥーブル Double [2:56]

● 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV1004
09 T.アルマンド Allemanda [4:00]
10 U.クーラント Corrente [2:08]
11 V.サラバンド Sarabanda [4:24]
12 W.ジーグ Giga [4:09]
13 X.シャコンヌ Ciaccona [14:52]

● 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 BWV1006
14 T.プレリューディオ Preludio [3:58]
15 U.ルール Loure [4:28]
16 V.ガヴォット・エン・ロンドー GavotteenRondeau [3:38]
17 W.メヌエット1,2 MenuetT,U [4:12]
18 X.ブーレ Bouree [2:05]
19 Y.ジーグ Gigue [2:35]

Total Time [75:06]

 須川展也(サクソフォン)

 【使用楽器】
 ソプラノ・サクソフォン YSS-875EXG
 アルト・サクソフォン YAS-875EXG
 (いずれもヤマハ株式会社)

 録音時期:2020年6月2-4日
 録音場所:埼玉県、川口総合文化センター・リリア 音楽ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
 Recording & Mastering Engineer: 小貝俊一

【プロフィール 須川展也(サクソフォン) Nobuya Sugawa, Saxophone】
日本が世界に誇るクラシカル・サクソフォン奏者。そのハイレベルな演奏と、自身が開拓してきた唯一無二のレパートリーが国際的に熱狂的な支持を集めている。名だたる作曲家への委嘱も積極的に行っており、須川によって委嘱・初演された多くの作品がクラシカル・サクソフォンの主要レパートリーとして国際的に広まっている。近年では坂本龍一「Fantasia 」、チック・コリア「Floridato Tokyo 」、ファジル・サイ「組曲」「サクソフォン協奏曲」などがある。
 また最近はサクソフォン1本による無伴奏の世界にも新たに取り組んでいる。
 N響をはじめ日本のほとんどのオーケストラと共演、海外でもBBCフィル、フィルハーモニア管、イーストマン・ウインド・アンサンブル、パリギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団等と多数共演を重ねている。
 東京藝術大学卒業。第51回日本音楽コンクール、第1回日本管打楽器コンクール最高位受賞。出光音楽賞、村松賞を受賞。98年JTのTVCM 、02年NHK連続テレビ小説「さくら」のテーマ演奏をはじめ、TV・ラジオへの出演も多い。14年にデビュー30周年を迎え、東京文化会館大ホールでの記念公演は完全完売の大盛況となった。19年にデビュー35周年を迎えた。
 これまでに約30枚のCDをリリース。2014年には自叙伝「サクソフォーンは歌う!」を刊行。
 89-10年まで東京佼成ウインドオーケストラ・コンサートマスターを、また07-20年までヤマハ吹奏楽団の常任指揮者を務める。
 現在は、サクソフォン四重奏団トルヴェール・クヮルテットのソプラノ・サックス奏者、イイヅカ☆ブラスフェスティバル・ミュージックディレクター、静岡市清水文化会館マリナート音楽アドバイザー&マリナート・ウインズ音楽監督を務めている。
 東京藝術大学招聘教授、京都市立芸術大学客員教授。


内容詳細

須川展也がじっくりと練り上げてきた、バッハの無伴奏パルティータに挑んだ意欲作。サクソフォンへのアレンジはすべて自らの手で行ない、古楽的なアプローチからジャズ的手法まで、多様なパルティータ像を作り上げた。(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

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この録音は凄いです。世界のサックス界の第...

投稿日:2020/11/21 (土)

この録音は凄いです。世界のサックス界の第一人者である、須川さんが満を持して世に問い渾身のでぃすくです。ディスクです。今までコンサートの中で一部演奏を聴いてきましたが、今回、まとまって聴いてみると、その意義、偉大さがひしひしと心に迫ってきます。このコロナ禍の中、一人でこの難曲に挑む姿は、一管楽器奏者の思い付きのような気持ちだけでは、できないように思います。従来より、須川さんは、多くの優秀な作曲家に新曲を委嘱し、サクスフォーンの可能性の拡大に努めてきたのは、周知のとおりですが、その楽器の魅力を伝えることに止まらず、人の心に音楽を感じさせ、多いな感動を与えられる、稀有の管楽器奏者でもあります。まずは、この演奏を聴いてきてみてください。楽器の限界を超えようとして、単なる技術的なものだけでなく 、如何にバッハの音楽は心に訴えかける、感じてみてください。

ふなし さん | 東京都 | 不明

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人物・団体紹介

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バッハ(1685-1750)

1685年:アイゼナハで誕生。 1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。 1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。 1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。 1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。 1714年:楽師長

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