ウルリケ・ヘルマン

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スミス・マルクス・ケインズ よみがえる危機の処方箋

ウルリケ・ヘルマン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622088677
ISBN 10 : 4622088673
フォーマット
出版社
発行年月
2020年02月
日本
追加情報
:
393p;20

内容詳細

経済危機はなぜ起こるのか?貧富の差はなぜ固定するのか?豊かさはどこから生まれるのか?お金の役割とは?こうした問いを理解するために、スミス『国富論』、マルクス『資本論』、ケインズ『一般理論』のポイントと彼らの生きた時代を記述し、資本主義という逆説に満ちた社会システムを明らかにする。いま新たな段階に進み、危機を孕み持つ資本主義への処方箋。

目次 : 第1章 はじめに―現代経済学の危機/ 第2章 経済を発見した哲学者―アダム・スミス/ 第3章 パン屋から自由貿易まで―『国富論』(一七七六)/ 第4章 資本主義を分析した共産主義者―カール・マルクス/ 第5章 科学となった社会主義―『資本論』(一八六七)/ 第6章 資本主義には無関心―新古典派/ 第7章 貨幣はどこに?!―ジョン・メイナード・ケインズ/ 第8章 確実なのは不確実性だけ―『一般理論』(一九三六)/ 第9章 今日の主流派―資本主義を取り除いても解決にはならない/ 第10章 スミス、マルクス、ケインズから何が学べるか

【著者紹介】
ウルリケ・ヘルマン : ドイツの経済ジャーナリスト。1964年生まれ。銀行勤務を経て、ベルリン自由大学で歴史学と哲学を専攻。2006年より日刊紙『taz』で経済部門を担当

鈴木直 : 1949年東京生まれ。ドイツ思想史専攻。現在、東京経済大学経済学部教授(社会思想史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    こんなに面白く読めて、こんなに何度も目から鱗が落ちるというのは、そもそも私が、経済学の基本を全く理解してなかったということなのだろう。それにしても、ドイツの経済ジャーナリストである著者が新古典派経済学に抱く敵意は徹底している。自由市場を盲信し、マクロ経済がミクロ経済から連続的に構築できるとする傲慢さを厳しく糾弾する。だからこそ、「資本主義は人類が作り出した唯一の動学的な社会システム」だとして、経済活動が個々人の意図と異なる現実を生み出すパラドックスと格闘した三巨人の謙虚さを、今振り返る意味があるのだろう。

  • Sam さん

    著者はドイツの経済ジャーナリストとのこと。一応「経済学士」の自分としては「経済学という学問分野を創設し、変革したのはこの三人の理論家だった。この三人だけが自分の学問分野の座標軸を新たに定義した」という評価に深く頷く。そして著者は返す刀で舌鋒鋭く新古典派(と現在の主流派経済学)を批判していく。フリードマンもルーカスももうボロカスである。一つの視座からこの三人を描くという、ありそうでないコンセプトが見事に成功していると思う。今まで知らなかった三人のエピソードも満載で、文句なく楽しめた一冊だった。

  • 風に吹かれて さん

    現在、三人の経済学を教える大学はほとんどないそうだ。確かに私が大学で学んだ経済学の科目は限界効用論などの新古典派経済学を内容にしていた。生産を増やしても価格が下がり売り切れる。供給と需要は均衡するし商品の価格も均衡する、という均衡理論だ。しかし、貨幣を持っていても貯蓄し買わないということがある。社会保障の不備による将来不安がそうさせるのかも知れない。そもそも貧しいのかも知れない。だから、全く自由な経済活動は社会を貧しくするし、そこに公共的な政策が行われなければ、貧富は拡大する。➡

  • きゃれら さん

    経済学の歴史を追う読書の区切りとして、読んでよかった。圧倒的良書。資本主義そのものに正面から向き合い解明していった過程を、3人の偉大な経済学者のパーソナルストーリーから語り起こし、その理論のエポックメイキングなポイントをわかりやすく読ませてくれる。また、3人それぞれが解決できずに無視した点や今となっては誤りだったと言わざるを得ない点についても、遠慮なく指摘してくれる。現在も経済学界を席捲しているという新古典派・新自由主義者が、危機を予見できず、ほぼ何もできていない現状を鋭く批判。

  • 羊山羊 さん

    タイトルはこうだが、経済学史の要点をピンポイントでまとめてくれている良解説本。スミス・マルクス・ケインズの名はやはり偉大なのだと再認識。最後の方で経済を科学の領域に落とし込んだ新古典派を激しく糾弾して、経済学を動的な人間社会を相手取る、資本主義の研究学問とするべきという主張が印象的。経済学は真理を追い求めるだけでなく、時代によってその内容を変えてゆく必要があるのだ。

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ウルリケ・ヘルマン

ドイツの経済ジャーナリスト。1964年生まれ。銀行勤務を経て、ベルリン自由大学で歴史学と哲学を専攻。2006年より日刊紙『taz』で経済部門を担当

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