マルツィ/モーツァルト、メンデルスゾーン、ヘンデル

2020年12月01日 (火) 15:00 - HMV&BOOKS online - クラシック

マルツィのモーツァルト4番、ベイヌム&ACOとのライヴ!
カップリングはクレンペラーとのメンデルスゾーン!
マルツィの琴線は聴く者の心の琴線に触れてきます


そのナイーヴな感性でファンの心をとらえて離さないマルツィ。遺された録音が少ないことから、各社でライヴ音源の掘り起しが活発な状況となっております。今回のモーツァルト4番は(1952年に独DGGにヨッフム&バイエルン放送室内管弦楽団とともにスタジオ録音、1962年にシュトゥットガルトでのライヴもありますが)1951年にコンセルトヘボウ管弦楽団(ACO)の定期演奏会に迎えられたマルツィのライヴ記録。これは初出音源ではないかと思われます。音は放送原盤から復刻した際のスクラッチノイズがあるものの良好で、マルツィの美音はしっかりとらえられています。演奏もマルツィのテンペラメント燃え盛り生き生きと表現、曲との相性は抜群。常任指揮者ベイヌム&ACOも堅実なバックで支えています。
 メンデルスゾーン協奏曲はマルツィのメイン・レパートリーのひとつ。「英Columbia/EMI/WM」へのサヴァリッシュ指揮(1954)とクレツキ指揮(1955)の録音と同じころのライヴで、クレンペラー指揮というのが最大の魅力! 1954年ハーグで行われたオランダ音楽祭でのライヴ。クレンペラーにとってハーグ・レジデンティ管弦楽団に客演した最後の公演となりました。これまで数種のLP、CDが出回っていましたが、ピッチが高かったのを今回初めて修正しています。名盤『スコットランド』『真夏の夜の夢』(EMI録音)でおなじみ、メンデルスゾーンを得意としていたクレンペラーのロマンあふれる濃厚な指揮に、マルツィは繊細な精神の発露! 正常ピッチで聴くこの演奏はすこぶる魅力的。清冽でいて、エネルギーの高さも感じられる名演! マルツィの琴線は聴く者の心の琴線に触れてきます。音はノイズが残っていますが、関口台スタジオでのリマスタリング技術で改善、UHQCDによりさらに音質UPになります。
 ただし残念なことに、原盤損傷のため第2楽章冒頭のオケ前奏部分(ソロが始まる前)25〜30秒が欠落しています。予めご了承ください。
 余白にはヘンデルのヴァイオリン・ソナタ作品1の12、1955年の放送用録音を収録。ハープシコードの名手ピヒト=アクセンフェルトがここではピアノを弾いています。こちらはノイズもほとんどなくいい音。演奏もしみじみ聴かせます! この曲については、マルツィは(ほかに2種のライヴCDがありますが)スタジオ録音を残しておらず貴重です。
 以上、ヨハンナ・マルツィの貴重な3曲、ファンならずとも垂涎のCDといえるでしょう。(販売元情報)

【収録情報】
1. モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調 K.218
2. メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調 Op.64
3. ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 Op.1-12


 ヨハンナ・マルツィ(ヴァイオリン)
 エドゥアルト・ファン・ベイヌム指揮、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(1)
 オットー・クレンペラー指揮、ハーグ・レジデンティ管弦楽団(2)
 エディト・ピヒト=アクセンフェルト(ピアノ:3)

 モノラル録音:
 1951年1月16日 アムステルダム、コンセルトヘボウ/ライヴ(1)
 1954年6月23日 ハーグ/ライヴ(2)
 1955年 放送用スタジオ録音(3)
 Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ)
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