マックス・カヴァレラ(SOULFLY)インタビュー

2015年08月13日 (木) 18:15

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いよいよ8月14日にリリースされるソウルフライの新作『アークエンジェル』の1曲目を飾るのは「ウィ・ソールド・アワー・ソウルズ・トゥ・メタル」。メタルとハードコアの境界を越えて、純度の高いヘヴィネスを追求してきたカリスマ、マックス・カヴァレラだが、このタイトルには彼のありったけのメタル愛が込められている。“メタルに魂を売った男”マックスに『アークエンジェル』について、そして彼が愛してやまないメタルについて語ってもらった。

【インタビュー】マックス・カヴァレラ

--- 「ウィ・ソールド・アワー・ソウルズ・トゥ・メタル」というタイトルが素晴らしいですね!

マックス・カヴァレラ(以下、Max):『アークエンジェル』はヘヴィでパワフル、エキゾチックで神秘的なアルバムで、さまざまな歴史や神話、神秘主義などについて描いている。聖書、古代エジプト、メソポタミア、アッカドやバビロニアなどが題材になっているけど、いわゆるコンセプト・アルバムではない。「ウィ・ソールド・アワ・ソウルズ・トゥ・メタル」は宗教についてではなく、メタルを熱愛する歌なんだ。

--- メタル音楽もある意味、宗教に近いものがありますね。

Max:ははは、そうだな(笑)。そういう意味では、「ウィ・ソールド・アワー・ソウルズ・トゥ・メタル」はアルバムの他の曲に通じるテーマかも知れない。この曲は俺がメタル命だった十代の頃をイメージしたんだ。曲調も俺が聴いて育った、オールドスクールなメタルに通じるものだ。誤解のないように言っておくけど、“メタルに魂を売った”といっても、裏庭で逆さ十字架に祈りを捧げたりしたわけじゃない。とにかくメタルが好きで、毎日メタルのレコードを聴いていたんだ。それで自分もギターを弾くようになった。「ウィ・ソールド・アワー・ソウルズ・トゥ・メタル」みたいな曲は、シンプルだからこそ難しいんだ。どこかで聴いたような、ありふれた曲にはしたくなかった。ベーシックで、それでいてアイデンティティのある曲にしたかったんだ。「ルーツ・ブラッディ・ルーツ」(1996年発表セパルトゥラ6thアルバム『ルーツ』収録曲)はその成功例だよ。あの曲のギター・リフは、ほとんど子供っぽいといえるほどシンプルなものだった。でもそこに本能に訴えるものがあったんだ。

--- あなたがメタルに魂を売って、もう30年以上が経ちますが、セパルトゥラ時代から今まで、メタル音楽そのものに対するトリビュート・ソングを書いたのはこれが初めてではないですか?

Max:そうだな。これまで「ブラッド・ファイア・ウォー・ヘイト」(2008年発表ソウルフライ6thアルバム『コンクァー』収録曲)や「ワールド・スカム」(2012年発表ソウルフライ8thアルバム『エンスレイヴド』収録曲)みたいに、メタル的なテーマを描いた、パワフルで速いスラッシュ・ナンバーはあったけど、これほど真正面からメタルへの愛を宣言するのは初めてだ。それは俺が昔以上にメタルを愛するようになったからかも知れない(笑)。酒もドラッグも止めたから、そのぶん更にメタルにのめり込むようになったんだ。いろんな新しいバンドを発見して、自分でももっとギターを弾きたくて、アルバムを作りたくて…俺の人生、今が一番忙しい時期だよ。 俺はまだ人生の最高傑作を作っていないと思うんだ。『アークエンジェル』で、それに接近することが出来たと思うし、いつか理想のアルバムを作りたいね。

--- 最近発見した新しいバンドで、良かったものは?

Max:イタリアのアワー・オブ・ペナンスやブラッドトゥルース、フランスのビナイテッドやジ・オーダー・オブ・アポリオン、タスマニアのサイクロプティック、ギリシャのマーダー・メイド・ミー・ゴッド、イスラエルのマレキャッシュ、それからフル・オブ・ヘルやノイズム、それにパワー・トリップ…素晴らしいバンドはたくさんいる。特にデス・メタルとスラッシュ・メタルのジャンルで、素晴らしいバンドが多く出てきた。

--- あなたは若手バンドをチェックするのと同時に、「ウィ・ソールド・アワー・ソウルズ・トゥ・メタル」「マスター・オブ・サヴェジリー」(2013年発表ソウルフライ9thアルバム『サヴェージズ』収録曲)「ルーツ・ブラディ・ルーツ」などの曲タイトルで、ブラック・サバスへの敬意を表してきました。彼らに対する想いを教えてください。

Max:サバスは最高さ。彼らをパクっても誰も文句を言わないからな(笑)!それは冗談だけど、彼らはあらゆるメタルの創造主だし、どんなメタル・バンドだって彼らから何かを拝借しているんだ。サバスがいなかったら、セパルトゥラもソウルフライも存在しえないよ。でもオジー・オズボーンも(奥方でマネージャーの)シャロンも今まで「使用料を払え!」って電話をかけてきたことはない。彼らは自分たちの影響を知っているし、それを寛大に共有してくれるんだ。以前セパルトゥラがオジーと一緒にツアーしたとき、ステージの袖でオジーとギタリストのザック・ワイルドが俺たちの演奏を見ていたとき、オジーは「サバスがあらゆるメタル・バンドを生んだとか言われるけどさ…この連中は俺たちの責任じゃないよな?」とぼやいていたそうだ(苦笑)。確かに「アライズ」(1991年発表セパルトゥラ4thアルバム『アライズ』収録曲)などからサバスの影響を聞き取るのは難しいかも知れないけど、どんなスラッシュ・メタルやデス・メタルだって、源流を辿ればサバスに着くんだ。

--- 初めてサバスを聴いたときのことを覚えていますか?

Max:ああ、まだ十代の頃だよ。最初に好きになったロック・バンドはクイーンだったんだ。その次がキッスで、それからAC/DCの映画『レット・ゼア・ビー・ロック』を見て、その頃初めてサバスを聴いたんだ。オジーがいた頃の有名曲、「黒い安息日」「パラノイド」などを聴いていたけど、本格的に彼らの凄さに気づいたのはセパルトゥラを結成してからだった。『ブラック・サバス4』と『サボタージュ』こそが彼らの創造力のピークだよ。

--- 『アークエンジェル』のボーナスDVDに収録されたフランス『ヘルフェスト』でのライヴでは、あなたの着ているジャケットにブラック・フラッグ、ドゥーム、ピッグ・デストロイヤー、ナパーム・デス、オール・ピッグス・マスト・ダイなどのロゴがプリントされていましたが、それらがあなたのオールタイム・フェイヴァリットでしょうか?

Max:俺が好きなバンドは無限にあるけど、それらのバンドはいずれも大好きだよ。彼らはパンクとメタルをクロスオーヴァーさせたバンドだ。スラッシュ・メタルが最高だったのは、ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル(NWOBHM)と、パンクやハードコアを融合させたからだった。サタンとディスチャージを合体させたら凄いに決まってるだろ?俺のポリティカルなソングライティングはブラック・フラッグやデッド・ケネディーズ、バッド・ブレインズからの影響だよ。彼らはもう30年以上前のバンドだけど、そのメッセージは今でもリアルに響いてくるんだ。

--- 今サタンを挙げていましたが、他にどんなNWOBHMバンドが好きでしたか?

Max:タイガーズ・オブ・パンタン、サムソン…あとイギリスのバンドではないけどグレイヴディガーとかメタル・チャーチ…メタル・チャーチの「ビヨンド・ザ・ブラック」はメタリカの元ネタだよ。1980年代も2015年も、メタルが退屈だったことは一度もない。これからも俺たちは、メタルに魂を売り続けるんだ。

取材・文 山崎智之
Photo by Hannah Verbeuren


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