HMVインタビュー: Timmy Regisford
Wednesday, April 23rd 2008
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Timmy Regisford インタビュー
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「今の時代に則した必然性のある作品なんじゃないかな」
Timmy Regisford 前作をリリースしてから考えたんだ。まったくゼロからスタートしたといっていい。前作は自分のルーツを辿ったアフリカンなテイストのものだったけど、今回は180度違うエレクトロニックな作品が出来たと思うよ。そういった意味ではこのアルバムも今の時代に則した必然性のある作品なんじゃないかな。 --- 制作はどのような環境で?詳しく教えてください。 Timmy Regisford ロジックとプロトゥールズで僕が基本的なプログラミングをして、そこにライブ・ミュージシャンたちが音を加えていく、というようなスタイルで全編を通している。 --- スタジオはどのような場所なのでしょうか? Timmy Regisford シェルターの地下にプライベートスタジオを作ってね。1年半ほど前からそこを拠点に音楽を作っているよ。07年以降にリリースした作品はすべてそのスタジオで録音している。 --- プライベート・スタジオを持ったことで得た成果はなんですか? Timmy Regisford スタジオで録ったものをすぐテストできる環境にできたことはすごく効率的だと思う。そこでオーディエンスの反応を見て試行錯誤できるからね。今回の作品もそういったテストと試行錯誤を繰り返した結果が反映されているんだ。 --- 各楽曲のタイトルはどのような形でリンクしているのでしょうか。意味、メッセージがあれば教えてください。 Timmy Regisford ここ何年かでギリシャやロンドン、パリなどに行く機会があって、そういった場所でインスパイアされた言葉なんだ。僕はいつもトラックを先に作るから、そこから連想するタイトルをつけるって感じだね。 --- このアルバムのなかで特に思い入れが強い楽曲を挙げるとするなら? Timmy Regisford うーん……1曲挙げるとするなら『SHADOWS』かな。どこでプレイしても盛り上がる曲に仕上がったと思う。 --- レーベルを運営する上で苦心する点はどんなところでしょうか? Timmy Regisford ビジネスはいつだって大変なことだけど、音楽制作の方がもっと大変なことだと思う。わかるだろ? でもその反面すごくクリエイティブだよね。ビジネス面でいったら僕のレーベルは5人のスタッフで動かしているから、慣れるまではすごく大変だった。いま働いてくれているスタッフをリスペクトしているよ。 --- ティミーにとって優秀なDJの必須条件とは? Timmy Regisford まずたくさんのアーカイヴを持っていること。そしてDJに対してパッションを持っているということ。最後に重要なのが、正しい知識を持っているかどうか。レコードをかけるくらいのことは誰でもできるだろ? だけどパーティーで1晩を作り上げるためには、そこに編みあがった1つのストーリーを提供しなくてはならない。その為には正しい知識が必要になってくるんだ。ただ正解は人の数だけあるから、そこにDJの個性が滲み出るんだと思う。とにかくダンスを止めない術を持て、ってことだよ。 --- 日本のオーディエンスに対しての印象は? Timmy Regisford 日本のリスナーはすごく勉強熱心だね。それこそ宿題のように僕らのことを予習してクラブに遊びに来てくれている。それは他の国ではないことだ。世界各国のパーティーピープルは日本人を見習うべきだと思うよ。
Timmy Regisford プロフィール
「LOFT」「GALLERY」「PARADISE GARAGE」といったN.Y.クラブ史上に残る伝説的クラブと肩を並べる「SHELTER」主宰。1980年代中頃より音楽制作を開始し、ボイド・ジャービスと共に数々のガラージ・クラシックスの名曲を生み出す。やがてN.Y.のラジオ・ステーション“WBLS”「MASTERMIX SHOW」でDJとしての人気を確立。他にも、<MCA><MOTOWN>といったメジャーレーベルの敏腕A&Rとして数々のアーティストを成功へと導いた。1991年には「SHELTER」をオープン。以来、N.Y.ディープ・ハウス・シーンを常にリードし続け、シーンがよりハードな音楽性へと傾倒しても尚、一貫してソウルフルでディープな音楽にこだわり、普遍的なシェルター・サウンドを確立してきた。ここ数年のシェルターでは、クエンティン・ハリスやDFA、SCOTT WOZNIAKといった若手アーティストの作品を<RISTRICTED ACCESS><UN-RISTRICTED ACCESS><UNDERGROUND ACCESS>等のレーベルからリリース。また、TIMMY自身も数々のリミックス作品を手がけ、精力的に活動している。2006年にはTHE SHLTERの15周年を記念した最新ミックスCDをリリースし、2007年にはキャリア初となるフル・オリジナル・アルバム『AFRICA IS CALLING』をリリースした。
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