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TOP > My page > Review List of 一人のクラシックオールドファン
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0 people agree with this review 2010/06/28
本アルバムは事故により亡くなったデニス・ブレインという不世出のホルン奏者をキーにした演奏記録で本アルバム中核であるW.レッゲのプロデュース、カラヤン/PHOバックによるモーツァルトのホルン協奏曲集で1953年(ブレイン当時推定32歳)の録音です。余りにも有名評価高い名盤なので逐一コメントは避けます。ただ演奏タイムだけメモしておき本アルバムに含まれている他の演奏やその他のホルン奏者分との比較にでも参考にして下さい。何れにしてもスンナリ入ってくる演奏には間違いありません。第1番@4’38A3’38、第2番@6’33A3’31B3’35、第3番@6’59A4’54B3’44、第4番@8’07A4’31B3’36・・・(カラヤン/BPOの後年ザイフェルトとの録音は第1番@4’57A3’14、第2番@6’48A3’29B3’39、第3番@7’33A5’19B3’40、第4番@8’38A4’47B3’26)。サヴァリッシュ指揮PHOバックで1956年収録されたR.シュトラウスのホルン協奏曲少し雑な?作品第2番のタイムは@7’48A5’15B5’06となっております。その他私が聴いた曲のタイムだけメモしております。シューマン「アダージョ&アレグロ」1956年録音8’15、ベートーヴェンのホルン・ソナタ1944年録音14’27などです。何と言ってもやはりカラヤンとのホルン協奏曲がメインであり同年ロスバウトのバックでのライブ録音第3番ホルン協奏曲(この第3番はポピュラーな為やはり1953年サージャント/BBCSOとの共演物も別にあります)との聴き比べが楽しみな盤です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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4 people agree with this review 2010/06/27
トスカニーニとレスピーギは時代的にも同国人であることからも当然親交があり本盤に納められたローマ三部作の各初演にも大半関わってきておりこの本盤演奏はモノラルながら(私はLPで一部聴いていました・・・)以前から評価の高いものであります。どの曲もモノラル独特の雰囲気も含めてその迫力が凄いこととトスカニーニのNBCSOアンサンブルコントロールの精緻さに今更ながら舌を巻く始末であります。先ず「ローマの松」は1953年録音で演奏タイムは@2’35A6’36B6’48C4’53、お馴染の第1楽章のスタートからしたこの曲は第2楽章の底から突き上げるような轟き・蠢きそして特にアンサンブル精緻な第3楽章やクライマックスに位置づけられた第4楽章では容赦ないティンパニーの伴うインテンポでの凄さには曲が終わって暫く呆然とします。「ローマの噴水」は1951年録音@3’52A2’45B3’07C5’23なのですが第1楽章の静けさにもトスカニーニのコントロールの上手さが窺えます。いきなりの管での強奏で始まる第2楽章・・・次第に当然盛り上がるのですが決して乱れはしません。第3楽章凱歌的な処もよく整理されており最終楽章は遠くでの鐘なりいろいろな小当たりの打楽器は正しく黄昏的噴水ですね。一番何かと賑やかな「ローマの松」(1949年録音@4’48A6’55B7’08C4’47)での勢いにも単に「勢い」だけではなく底に流れる緊迫感が聴き読み取れます。第1楽章の凄い祭りの始まりと悲しみの行進との対比の絶妙さは聴き物、鐘なども混じっての山作りの上手い第2楽章そして第3楽章では跳ねる弦を管の旋律が縫って行きソロ弦が官能的に魅了します。活発な最終楽章では歌う処と踊る処が最後渾然一体となり決して力任せでなく説得力ある演奏であることを改めて認識させてくれます。ともすれば一様的演奏の印象を持っていたトスカニーニの存在感に脱帽! ローマ三部作ではいろいろな仕様盤があり夫々楽しみでもありますがこと演奏だけは最高と思って間違いないでしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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0 people agree with this review 2010/06/27
私は第2番と第5番がセットになったCDで聴いていましたので本盤の第5番について感じたことをメモしますね。1987年のライブ録音で一連のVPOとのベートーヴェン交響曲のこの頃の録音時期前後にこのアバド/VPOは来日してやはり同交響曲を演奏しており多分彼アバドは力点を置いていたのでしょう。偶々なのか私はこの一連ライブのアバドに向いていると思った偶数番交響曲の方を先に聴いていた為もあってどうしてもアグレッシブな奇数交響曲である・・・本盤ライブには息吹はそんなに感じられません、第5番・・・演奏タイムは@7’54A10’07B5’23C11’05と後年BPOとの2000年録音@7’25A9’30B8’00C6’12や2001年録音の@7’16A9’10B7’47C10’51と第3楽章の反復有無を除いては基本的には同じようなものと思います。第1楽章特に鋭い出だしではなく所々ちょつとしたフレーズをのばしたりそんなに烈しく追い込みもしません。〆は偶数曲演奏にも相通じる余裕糊代を見せます。第2楽章中間部は堂々としています。反復のある最終楽章、管楽器主体の旋律の節回しが独特で少し「流れ」に逆らう感じもします。ティンパニーのアクセント的使い方等もありVPOの別の機動面を聴いた思いです。全体としてはもう少し平凡な気持ちからは強さが欲しかったです。第7番(@14’34A8’42B9’04C8’58)は未聴ですのでOKランクに止めておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2010/06/26
BPOには珍しいショスタコーヴィチ交響曲第5番をまだ36歳だった1986年ビシュコフが振った演奏盤です。現在販売されていないようですが幾分個性的な演奏として復活してもらいたいものですね。演奏タイムは@14’52A5’55B15’31C12’10と第2楽章以下が少しじっくりと取り組んだ印象を持ちました。第1楽章割とソフトにスタートしますが端折りもあり管楽器の粗さは少し気になります。しかしBPOサウンドは所謂ロシアもののドスは聞かせません。マーチの箇所も何となく粗く進みますが後半は敷石の詰まった感じで曲目自体に助けられたようです。あのピーク前後は比較的ゆったり目。第2楽章ゆっくりと濃淡も表しV&Fソロも楽しげ。管楽器のレガートや打楽器のアドリブは下手すればダレ気味になる楽章に変化を与えます。詰めは極めてスローダウン。続く美しい第3楽章はBPOが何か借り物みたいで線太くピークへの登りは目一杯で美しいです。最後はゆっくりその美しさを自覚している演奏。最終楽章初めややもすると軽い感じが中間部へは大きな歩幅で特徴的な展開。何か社会主義リアリズムとは異なってはいる感じでフィナーレへの足がかりは充分「溜め」つつスピードダウン、とにかく演出存分で聴かせようという意識は感じます。この曲を他の演奏で聴かれた多くの人だったら興味あるアプローチと思います、勝利をゆっくり謳いあげる・・・こういった演奏でBPOもよくついて来たなとは思いました。亡命中のビシユコフにすればある意味必死のデビューを飾った忘れられないBPO/ショスタコーヴィチ第5番でもあり個性的な素晴らしい演奏かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
2 people agree with this review 2010/06/26
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ゲルギエフがVPOを振ってのライブ録音盤で時期的には六年間に亘っての演奏、従って必ずしも一元的には評価は出来ないのですが各演奏については夫々の盤で感じたことを書き込みしておりますのでここでは演奏タイムデータ的なものだけをメモしておきますね。第4番→2002年@18’57A9’35B5’33C8’29、第5番→1998年@14’48A13’22B5’29C12’25、第6番→2004年@18’19A6’59B8’13C10’28と各々なっております。気に入った順で私の好みから申しますと第5番、第6番、第4番となってしまいました。とにかくゲルギエフならもっと実力が発揮出来そうで今後に期待する他ないと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2010/06/25
本盤、「皇帝」協奏曲を聴きましたので少しメモしておきます。2008年の録音・・・フェルナーが36歳、そろそろ中堅世代に入ってきた彼は2008年から今年2010年に日本でもベートーヴェンのピアノソナタ全曲リサイタルが進行中でもあります。そのベートーヴェンの大曲協奏曲「皇帝」、演奏タイムは@20’23A7’05B10’45とマァマァな感じですが全体我々世代が描いていたこの曲とは少し異なり「爽やか」というのか少なくともあまり厳めしくない演奏であります。バックのケント・ナガノ/MSO(2006年から音楽監督)も程ほどにフォローしているなという印象。ケント・ナガノはこの録音時もう57歳、割と新鮮なレパートリーを披露して来たのですが方向性はまだ私には分かってはおりません。さて、この曲、第1楽章ゆっくりのピアノとオーケストラの出だし、そして少し長いオーケストラだけの前奏はあまり構えた処はありません。後段ピアノカデンツァも全く気負った処無し! 第2楽章コラール風な神秘的な雰囲気はありません。ピアノの音粒も斬れたイメージはなく何となく暖色系、最終楽章・・・どうしてもダブツキ勝ちになる楽章なのですがここでようやく「爽やかさ」というのか、この要素が余り重くない伴奏とともに聴き易い演奏を展開してくれています。本盤のもう一つ第4番(@18’51A4’53B10’23)は聴いておりませんがひょっとしてこちらの方が向いているのではと期待したいですね、そういうわけで当面OKランクとしておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
第6番「田園」もVPOには数々の名演が過去ありポピュラーなものではイッセルシュテットやベームといった盤が本盤以前の親しみ易い演奏でありました。アバドの1986年のこの演奏も素晴らしい演奏です。演奏タイムは@13’24A12’25B5’31C3’36D9’19と後年BPOとの2000年演奏分@11’32A10’40B5’09C3’25D8’34や2001年演奏分@11’18A11’05B4’58C3’24D8’26と比べますと数字の上からは本盤のVPO演奏分には余裕があるようですが特に第1楽章の反復演奏などに違いもあります。その第1楽章、円やかなスタートを切りつつ生々しさもライブ故でしょうか。〆の前の弦の高まりや最後の念を押す処は特徴的です。第2楽章管の夫々のニュアンスはVPO独特です、小鳥の囀り後はやや抑え気味。第3楽章はメリハリをつけつつパッセージ間をやや引っ張ります、踊りは少しゴツゴツ感があり対比観を提示します。第4楽章の嵐は歩幅を大きくとって凄いですね。最終楽章「感謝」の章ですが弦の入れ込みが実に美しいですがテンポは結構早く感じました。最後の感謝は割りとアッサリ系・・・。私の思う「田園」とは若干ずれるのですが素晴らしい演奏です。ベートーヴェン交響曲、アバドには偶数番が向いているようには本盤で確認しました。「合唱幻想曲」はピアノ、オーケストラ、独唱、合唱によるカンタータであの第九「歓喜」テーマに相通じる曲想がスンナリ聴く者に入って来て何か勇気を与えてくれる曲であります(作詞者はクフナーと言われています)。ピアノはアバドと同国のポリーニ、剛直ではない朗々さが特徴的。後半登場の声楽陣も堂々としたもので演奏タイム18’17、多弁な曲はストレスを解消してくれます。もう一つの「海の凪、成功した航海」は動静の対比が面白いカンタータで演奏タイムは5’23+2’41。録音も含め素晴らしい盤です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
2 people agree with this review 2010/06/24
著名な作曲家でバッハほど「家庭」の事がオープンな作曲家は珍しくそれだけある意味では彼は幸せだったことなのか・・・。いろいろ職歴・・・宮廷の為。学生の為、教会の為に膨大な作曲活動を経た後自らの芸術というかフーガ技術の奥義を自らの為に窮めるべく作曲したこの曲は残念ながらバッハ自身の眼の酷使もあり健康衰退に伴って未完に終わりました(本盤でも突然の「断」に少したじろぎます)。このスコアでは特に使用楽器が明示されていない為この盤のヴァルヒャのようにオルガンなり又チェンバロなり様々なオーケストレーションによるものや管楽器スタイルのものやいろいろな演奏盤が出ております。私はこのヴァルヒャのオルガン版とミュンヒンガーのオーケストラ版が気に入っております。ヴァルヒャは周知の通り種痘障害後遺症のために二十歳になるまでに全盲となってしまったのですがバッハの簿枝否鍵盤作品群を母親、妻に支えられ暗譜し主にオルガン作品を収録するという大偉業を達成した人です。ヴァルヒャの演奏はテンポ感もしっかりと毅然としたスタイルで弛緩せず展開し一面厳格さも悟らせています。「フーガの技法」ではヴァルヒャのオルガンで聴くと各声部がはっきり分かりその構造・構築性が造形美となって結晶化しているように思います。決してハッタリはなくただひたすらにその奥義へと導いてくれ一つの「宇宙」観を経験する事が出来ます。1956年・・・ヴァルヒャ50歳手前・・・の録音(トータルタイム85’32)でシュニットガー・オルガンを弾いておりその北方的サウンドが味わえます。なお、私の聴いている盤にはこの曲の「未完」故にヴァルヒャ自身が補完し主要主題が最後に登場して完成感を提供した部分が付いています(この方は南方系で暖色的なジルバーマン・オルガンをひいての1970年録音、タイム10’35)。先ず「フーガの技法」オルガン版では座右に置いておきたい名盤です。その他例えば有名なBWV565「トッカータとフーガ ニ短調」(1956年録音タイム9’26)なども風格あるこの曲の代表的演奏かと思われます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2010/06/24
著名な作曲家でバッハほど「家庭」の事がオープンな作曲家は珍しくそれだけある意味では彼は幸せだったことなのか・・・。いろいろ職歴・・・宮廷の為。学生の為、教会の為に膨大な作曲活動を経た後自らの芸術というかフーガ技術の奥義を自らの為に窮めるべく作曲したこの曲は残念ながらバッハ自身の眼の酷使もあり健康衰退に伴って未完に終わりました(本盤でも突然の「断」に少したじろぎます)。このスコアでは特に使用楽器が明示されていない為この盤のヴァルヒャのようにオルガンなり又チェンバロなり様々なオーケストレーションによるものや管楽器スタイルのものやいろいろな演奏盤が出ております。私はこのヴァルヒャのオルガン版とミュンヒンガーのオーケストラ版が気に入っております。ヴァルヒャは周知の通り種痘障害後遺症のために二十歳になるまでに全盲となってしまったのですがバッハの簿枝否鍵盤作品群を母親、妻に支えられ暗譜し主にオルガン作品を収録するという大偉業を達成した人です。ヴァルヒャの演奏はテンポ感もしっかりと毅然としたスタイルで弛緩せず展開し一面厳格さも悟らせています。「フーガの技法」ではヴァルヒャのオルガンで聴くと各声部がはっきり分かりその構造・構築性が造形美となって結晶化しているように思います。決してハッタリはなくただひたすらにその奥義へと導いてくれ一つの「宇宙」観を経験する事が出来ます。1956年・・・ヴァルヒャ50歳手前・・・の録音(トータルタイム85’32)でシュニットガー・オルガンを弾いておりその北方的サウンドが味わえます。なお、私の聴いている盤にはこの曲の「未完」故にヴァルヒャ自身が補完し主要主題が最後に登場して完成感を提供した部分が付いています(この方は南方系で暖色的なジルバーマン・オルガンをひいての1970年録音、タイム10’35)。先ず「フーガの技法」オルガン版では座右に置いておきたい名盤です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2010/06/23
第6番「田園」もVPOには数々の名演が過去ありポピュラーなものではイッセルシュテットやベームといった盤が本盤以前の親しみ易い演奏でありました。アバドの1986年のこの演奏も素晴らしい演奏です。演奏タイムは@13’24A12’25B5’31C3’36D9’19と後年BPOとの2000年演奏分@11’32A10’40B5’09C3’25D8’34や2001年演奏分@11’18A11’05B4’58C3’24D8’26と比べますと数字の上からは本盤のVPO演奏分には余裕があるようですが特に第1楽章の反復演奏などに違いもあります。その第1楽章、円やかなスタートを切りつつ生々しさもライブ故でしょうか。〆の前の弦の高まりや最後の念を押す処は特徴的です。第2楽章管の夫々のニュアンスはVPO独特です、小鳥の囀り後はやや抑え気味。第3楽章はメリハリをつけつつパッセージ間をやや引っ張ります、踊りは少しゴツゴツ感があり対比観を提示します。第4楽章の嵐は歩幅を大きくとって凄いですね。最終楽章「感謝」の章ですが弦の入れ込みが実に美しいですがテンポは結構早く感じました。最後の感謝は割りとアッサリ系・・・。私の思う「田園」とは若干ずれるのですが素晴らしい演奏です。ベートーヴェン交響曲、アバドには偶数番が向いているようには本盤で確認しました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
人気曲第7番と第9番「合唱」に挟まれてとかく影の薄い第8番には私はVPOサウンドが適しているかと思ってはおります。本盤もどちらかと言うと他の収録曲のやや付け足し的な位置付けのようですがアバド/VPOの演奏(1987年ライブ録音、アバド当時54歳頃)はVPOの生々しさが伝わって来る面白さが味わえた感じであります。事大主義にはならず方向性には明快さが伴います。演奏タイムは@8’55A4’04B4’95C7’19と後年2000年BPOと録った演奏(@8’41A3’54B5’30C6’58)や2001年同BPOライブ演奏(@9’21A4’13B5’48C7’12)と基本的には変わってはおりません。第1楽章切れの良い古楽器演奏のような感じで時には粗く活きた感じです。詰めの流しが素晴らしいです。続く楽章はやや表情をきつく強調します。第3楽章のトリオ部分のホルンの線太さが逆に美しいです。最終楽章も割りと線濃く展開しますが・・・正直ダレ気味に感じた処も・・・VPOの持ち味も手伝って行儀良く終始しました。主収録分第6番「田園」もVPOには数々の名演が過去ありポピュラーなものではイッセルシュテットやベームといった盤が本盤以前の親しみ易い演奏でありました。アバドの1986年のこの演奏も素晴らしい演奏です。演奏タイムは@13’24A12’25B5’31C3’36D9’19と後年BPOとの2000年演奏分@11’32A10’40B5’09C3’25D8’34や2001年演奏分@11’18A11’05B4’58C3’24D8’26と比べますと数字の上からは本盤のVPO演奏分には余裕があるようですが特に第1楽章の反復演奏などに違いもあります。その第1楽章、円やかなスタートを切りつつ生々しさもライブ故でしょうか。〆の前の弦の高まりや最後の念を押す処は特徴的です。第2楽章管の夫々のニュアンスはVPO独特です、小鳥の囀り後はやや抑え気味。第3楽章はメリハリをつけつつパッセージ間をやや引っ張ります、踊りは少しゴツゴツ感があり対比観を提示します。第4楽章の嵐は歩幅を大きくとって凄いですね。最終楽章「感謝」の章ですが弦の入れ込みが実に美しいですがテンポは結構早く感じました。最後の感謝は割りとアッサリ系・・・。私の思う「田園」とは若干ずれるのですが素晴らしい演奏です。ベートーヴェン交響曲、アバドには偶数番が向いているようには本盤で確認しました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2010/06/22
本アルバムは事故により亡くなったデニス・ブレインという不世出のホルン奏者をキーにした演奏記録の一つでホルン吹きの父に捧げたR.シュトラウスのホルン協奏曲第1番はこの作曲家のスタイルがまだ確立されていない頃の作品ですが明るくロマン性溢れる分り易い曲です。以前聴いていたガリエラ/PHOの伴奏もの(1947年、タイム@5’04A4’55B4’58)が印象に残っていたのですが、本盤後年サヴァリッシュ/PHOで録った同曲は独奏とともに振幅が大きくなりソフトにもなっている様です。サヴァリッシュ指揮PHOバックで1956年収録されたR.シュトラウスのホルン協奏曲、第1番は先のガリエラ・バックのものとは違った演奏でこちらの方はもう少しマイルドな手馴れた感じです、演奏タイムは@5’16A4’59B4’54とそう差はありません。少し雑な?作品第2番のタイムは@7’48A5’15B5’06となっておりとにかくブレインの柔らかいしっとり感は素晴らしいです。もう一つの曲ですがデニス・ブレインに捧げられたヒンデミットのホルン協奏曲は分り易くとっつきが簡単です(1956年録音、勿論指揮はヒンデミット/PHO、演奏タイム@3’17A1’52B9’40)。作品50のコンチェルトは未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
ラトルが26歳頃の1981年?PHOを振って演奏したシベリウス交響曲第5番(演奏タイム@13’40A〜B17’52)はPHO自体シベリウス演奏には慣れてはおり違和感はありませんがこの演奏もうひとつ掘り下げが追いつかない感じもしました。ラトルのまだ若さなのでしょう。第1楽章でもちょっとした決め所が転場面も含めて弱いように私には感じました。第2楽章ももう少し緊迫感も欲しく自然の冷たい冴えも聴き取りたい処です。最終コーナー弦トレモロの忙しい焦らしに続く雄大なエンディングでは管楽器に支えられた弦が鮮明な旋律線を描く動きは素晴らしいです。強いて言えばもう少し一貫性が欲しい演奏と思いました。なお、ラトルは後年シベリウス交響曲全曲をバーミンガム市響(CBSO)と収録しておりその内1987年録音第5番については同じ1980年代二種類の盤があることになりますね。いずれにしても事自身のレコーディングに関してはラトルはシベリウスを比較的早くから対象としていたようです(PHO、CBSOともイギリスオーケストラ、シベリウスとの相性も抜群なのでしょう)。私の聴いていた盤に入っているもう一曲の交響詩「夜の騎行と日の出」(オーケストラはCBSO、タイム14’29)は初めて私は聴いたのですが初めの駆け足のような弦の運びに管楽器と続いて弦が太い動機が歌うようにそしてやがて闇から光への方向性を確定して行きます。いかにもシベリウスらしいエンディングで素晴らしい曲と演奏でした。そういうわけで本盤の「不滅」交響曲は聴いておりませんのでOKランクに止めておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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