TOP > My page > Review List of レインボー

Review List of レインボー 

Showing 976 - 990 of 4926 items

%%header%%

%%message%%

  • 1 people agree with this review
     2021/10/29

    アルノルト・レズレル指揮、ポーランド人民軍陸軍軍楽隊の演奏で収録された旧社会主義国の国歌ばかりを集めた珍盤である。
    社会主義国の軍楽隊による国歌集自体珍しいが、社会主義国の国歌ばかりを集めたアルバムというのは他にメロディアに1960年代に録音されたニコライ・ナザロフ指揮、ソヴィエト国防省軍楽隊によるソヴィエト15カ国の国歌集(未CD化)位であると思われます。
    本CDはドイツのカッセルに本社を置く、ムジカフォンというレーベルが発売した物ですが元はポーランド国営レーベル、通称ムザで知られたポルスキ・ナグラニアに録音されたものです。
    LPでも同内容で発売された事がある様です。
    日本では今年発売されていますが、本国では2002年に発売されており、流通在庫が入ったのか、再プレスされたのが入ってきたのかは不明です。
    指揮者のレズレルは上記ムザに幾つか録音を残し、CD化されているのは伴奏物が大半で、単独のリリースは珍しい。
    録音年は不明となっていますが、ポーランド人民軍陸軍軍楽隊の芸術監督を、1964年から1978年まで務め、その間にLPを幾つか制作しておりこれもその頃に録音された物と思われます。
    輸入元の情報はかなりいい加減であり、まずオーケストラ版と書いてあるものの、全曲が吹奏楽編成です。
    確かに吹奏楽団の事をオケと呼んだりウィンド・オーケストラと言ったりしますが、この書き方だと管弦楽と勘違いさせる書き方です。
    また行進曲風アレンジとありますが、これも各国の公式な譜面に基づいた演奏であり、キューバや中国の様にオリジナルから行進曲風の曲以外は賛歌風の壮大な曲がほとんど。
    恐らく輸入元はCDを聴かずに文字だけを見て書いたのではないでしょうか。
    旧共産圏の軍楽隊は英訳された時にMilitary Bandのような訳を当てられる他、Orchestraと書かれる事が幾つかあります(実際CDにはOrchester der Polnischen Volksarmeeと書いてあります)
    知らなければオケ編成だと思われるのも無理はなく、またややこしい事に持ち替えで管弦楽演奏する事もあり聴いてみないとよく分からないのが現状です。
    とは言え演奏自体は大変素晴らしく共産圏の軍楽隊らしい大編成のサウンドと、荘厳な響きや熱い芸術的な演奏は聴いていてなかなか面白いもの。
    特にサクソルン系の充実したサウンドは日本では聴けない独自な物となっています。
    その上、ドイツ民主共和国やルーマニア、チェコスロヴァキア、ユーゴスラヴィアはこんにちでは使われなくなった曲であり、そういう面でも貴重です。
    意外と音質はそこまで悪くなく、東側の古い音源という事を考えればまずまずです。
    CDのライナーは紙一枚で、収録曲、演奏家の名前が書いてある簡易な物です。
    強いて難点を挙げるなら収録時間でしょうか?
    僅か20分程でそこそこの値段というのは高いと言えるかも知れません。
    尚、本文から分かると思いますが、このCDは吹奏楽演奏のみで歌唱はありません。

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 1 people agree with this review
     2021/10/28

    ローレンス・フォスター指揮、北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の演奏で録音されたヨハン・シュトラウス2世の喜歌劇『ジプシー男爵』の全曲盤です。
    指揮のフォスターは色んなレーベルに録音を残しましたが、喜歌劇の録音もいくつかあります。
    本盤の演奏は2015年のライヴ録音で、フォスターらしい職人技の光る演奏となっています。
    歌手陣はドイツ圏のオペレッタ歌いを中心に集められており、こちらも確かです。
    ジプシー男爵はこうもりに次いで録音があるので、この盤を積極的にお勧めとはいかないものの、安心して聴ける盤でしょう。
    録音はライヴですが近年のものなので綺麗。
    これぐらいの枚数のオペラ物は2枚組プラケースに入っている事が多いが、本盤はクラムシェル仕様でかつ、ライナーも歌詞も載ったしっかりとした仕様である。

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 3 people agree with this review
     2021/10/27

    イギリスの指揮者、ノーマン・デル・マーが、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を振って録音したエルガーの作品集です。
    『創作主題による変奏曲』と『威風堂々』を収録しています。
    このCD、全く知らない音源だったのですが、評判が高かったので買ってみました。
    評判通りの一枚でした。
    確かに創作主題による変奏曲も悪くない出来ですが、やはり威風堂々でしょうか。
    例えば有名な1番。
    いきなりハイテンションで、速いテンポ設定をとっていますが、ライヴならともかくセッションではこう言う演奏は珍しい。
    また意外とオルガン入りの録音は少ないのでこう言う意味でも貴重でしょう。
    また1番だけではなく、他の番号の演奏も良い演奏で、豪快な第5番もなかなかのもの。
    1番から5番まで集めたアルバムは幾つかありますが、全ての曲が完成度の高いCDはそうそうなく、これは全部良いという珍しいアルバム。
    威風堂々の名演の一つと言えるでしょう。
    1975年録音ですが、音質は良好。

    3 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/10/26

    ロシアのトランペット奏者、セルゲイ・ポポフの音源を集めたアルバムです。
    いずれもモスクワ放送交響楽団と共演したもので、ロシアの作曲家を集めたもの。
    一曲目はセルゲイ・ワシレンコのトランペット協奏曲。
    指揮は作曲者、ワシレンコ自身による物です。
    同曲はワシレンコの代表作として近年でも録音のある曲ですが、いかにもソヴィエトといった薫りの強いこの演奏は同曲の名演の一つといえます。
    次はアレクサンドラ・パクムトワのトランペット協奏曲。
    指揮はエフゲニー・スヴェトラーノフ。
    こちらは作曲家の代表作の一つながらあまり録音に恵まれず、これも今のところ名演と言えるでしょう。
    次のショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番は、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーが指揮、マリア・グリンベルグのピアノと共演したもの。
    こちらはグリンベルグのピアノが主役です。
    最後は、アレクサンドル・スクリャービンの交響曲第4番。
    ニコライ・ゴロワノフの指揮で、かなりダイナミックな演奏として有名なもの。
    ポポフのトランペットはどれもソヴィエトの奏者らしい良く歌い、力強い雄大なソロが特徴的。
    またモスクワ放送交響楽団もかつてのロシアン・サウンド全開なのも嬉しい所。
    録音は1952〜1962年で、ちょっと良くありません。
    まぁ、この年代のロシア録音はこんな感じの音質が多いですが。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 1 people agree with this review
     2021/10/25

    アンドレイ・アニハーノフ指揮、レニングラード国立歌劇場管弦楽団の演奏で録音されたチャイコフスキーの三大バレエ名曲集。
    発売元はグッドホープ・プロダクションという日本の会社。
    ここはレコード会社ではなく、ロシアやスラブ圏の演奏家来日公演のパンフレットの編集などを手掛けていた会社の様で、全貌は掴めないがCDやDVDもそこそこ出していたようだ。
    ただ現在はもう既に存在はしていないようで詳しくはわからない。
    グッドホープにアニハーノフは3枚アルバムを残しており、1枚目は本盤、2枚目は同じチャイコフスキーの悲愴と弦楽セレナード、3枚目はロシアやドイツの有名管弦楽曲を集めた内容が出ていた。
    このチャイコフスキーはアニハーノフが最も得意とする作曲家の1人らしい。
    まず選曲が独特でくるみ割り人形こそ、通常の組曲版とほぼ同一であるが、他はアニハーノフ版と言って良い組み合わせとなっている。
    オーケストラのレニングラード国立歌劇場管弦楽団は、録音時は正式名称をムソルグスキー記念サンクトペテルブルク国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場管弦楽団、現在はミハイロフスキー劇場管弦楽団という名称で知られる。
    劇場のオケらしくバレエが踊れるテンポで演奏されており、また一部の目立たないパートもこの演奏では聴こえる。
    ロシアのオケらしくブラスは分厚い響きがするが、モスクワのオケの様にとにかく目立ってなんぼ、デカければ勝ちというような物ではなく、サンクトペテルブルクのオケらしい流麗な音楽に合うように鳴らしており、なかなか良い演奏だ。
    録音は2000年3月〜4月。
    サンクトペテルブルクラジオ第一スタジオにて録音されたもので、細部も綺麗に録れた優秀な音質だ。

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 2 people agree with this review
     2021/10/24

    オランダの指揮者、ウィレム・ファン・オッテルローが残した録音を集めたボックスです。
    オッテルローは初期のフィリップスの看板アーティストでしたので、それなりに録音はありますが、CD自体になるとあまり復刻される事はありませんでした。
    今回のボックスはフィリップスに録音した音源を中心に、コンサート・ホール・ソサエティやグラモフォン原盤の音源を復刻、この指揮者の音源をここまで集めたアルバムはかつてなく、初と思われます。
    代表的な音源となった2種の幻想交響曲や、定番クラシックに混ざり、当時の作曲家の新作、しかもオランダのあまり耳にする機会がない曲が収録されているのが、このBOXの1番の売りとなっています。
    永く手兵となったレジデンティ管弦楽団との録音はアンサンブルに難がある所もあるが、オーソドックスな仕上がりが多くオッテルローらしい、緻密に行き届いた音楽が聴きどころ。
    また客演としていったオケでもなかなか良い演奏を残しており、先のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との幻想交響曲は名盤と名高いし、コンサート・ホール・ソサエティに録音したウィーン祝祭管弦楽団(ウィーン交響楽団の変名)は元のレーベルの冴えない録音が残念だが、絶頂期のオッテルローの集中力の高い演奏が聴きどころ。
    録音は古いが復刻自体は悪くない。
    CDはクラムシェル仕様で、厚紙にCDが入っているが、表面はどれも同じオッテルローの写真が使われておりわかりにくい上、CDのレーベル面のデザインも白一色で、かろうじて巻数などが小さく書かれている程度。
    この辺りは権利切れ復刻系レーベルらしく、メジャーのBOXとは違うところ。
    当然解説のライナーもなく、HMVの詳細な解説は実に素晴らしい。
    尚、最後に一つだけ。
    CD17のビゼーとCD24のバーディングス、実はこれ間違い。
    実際にはCD17にバーディングスの交響曲第3番が、CD24にビゼーのアルルの女が収録されている。

    2 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/10/23

    アレクサンダー・ラハバリは指揮者としての活躍が有名だが、作曲家としても活躍しており、近年ナクソスから交響詩を集めたアルバムが出ている。
    これはその3作目。
    第9番は第1番の改作と言える内容で、ソロパートをバリトン・サクソフォンに変更したもの。
    そっくりそのまま移し替えたのではなく加筆や楽器の音色もあり、また違った仕上がりになっている。
    演奏はプラハ・メトロポリタン管弦楽団に、ソロはラディスラフ・ファンチョヴィッチ。
    ファンチョヴィッチのバリトンは十分なっているし、オケも安定した演奏をしている。
    プラハ・メトロポリタン管弦楽団は2002年に映画音楽を演奏するオケとしてチェコ・フィルやプラハ交響楽団などのプラハの演奏家を集めた出来た団体との事だ。
    第10番はオケではなく、テノール、サクソフォン、打楽器、マリンバ、ヴィブラフォン、ハープという組み合わせ。
    9番も民族的なメロディを取り入れた作風だが、民族的なメロディはこちらの方がより強く非常に独特な作品に仕上がっている。
    演奏人数の割に音は充実、演奏も悪くない。
    録音は良好である。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 1 people agree with this review
     2021/10/22

    ワシントンのアメリカ海軍軍楽隊に所属するジャズアンサンブル、アメリカ海軍軍楽隊コモドアーズ。
    1969年の発足以来活動してきましたが、このCDは活動40周年を記念して製作されたアルバムです。
    最初期の1969年から、2007年のアルバムに至るまでの各期の名演奏と思わられる演奏がチョイスされています。
    軍楽隊によるジャズというのは今や世界中の軍楽隊がレパートリーにしていますが、やはりアメリカの軍楽隊に並ぶ団体はそうはないでしょう。
    このCDでも、リズムや間の取り方、ノリに本場ならではのものが感じられます。
    録音は時期相応と言ったところ。

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/10/21

    ナクソスが発売するアメリカン・クラシックスシリーズの一枚です。
    このCDはジョージ・アンタイルの作品から交響曲第4番と、交響曲第6番、演奏会用序曲『マッコンキーズ・フェリー』を収録した内容。
    演奏はテオドレ・クチャル指揮、ウクライナ国立交響楽団である。
    活動初期は前衛芸術の作曲家として知られたアンタイルも、後期になると保守的な作風となったとの事で、この盤に収録された作品はいずれも後期の聴きやすい作風に転向後のもの。
    曲は様々なスタイルに、ショスタコーヴィッチの影響を受けたものと言える。
    序曲や第4交響曲は特に躊躇だ。
    一方で第6番ではかつての前衛を思い出したかの様な所もある。
    良くも悪くも多様性に富むがこれぞアンタイルというような個性が薄いのがアンタイルという作曲家なのだろう。
    クチャルはアメリカン・クラシックスシリーズに幾つか録音があり、これもその一つだが、オケをピシッとコントロールし、真摯に演奏していて好感が持てる。
    録音は少し細いが、この年代のナクソス録音では良くあった音質だ。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/10/19

    エストニアの作曲家らしい、カール・アウグスト・ヘルマン。
    私もこのCDで聴くまで知らなかった作曲家である。
    メーカーの経歴を見るとなかなかのものだが、作曲家としては良くなかったようで、特にピアノ曲は無視されてきたとの事。
    ここには残されたピアノ曲全てを録音したもので、世界初録音とある。
    結論を言えば無視という評価は正当だったのではないだろうか。
    作品は短くて1分ぐらい、長くても5分ぐらいの短い物で、どれもがサロン風の作品である。
    キャッチーなメロディがあるわけでもなく、凝った技術を使っているわけでもなく、ただ綺麗なメロディが次々と出て行くだけ。
    これでは埋もれてしまったのもわかる。
    演奏はニコラス・ホルヴァートというフランスのピアニスト。
    現代音楽が得意らしいが、ここでは感情豊かな演奏なので、辛うじて作品が聴けるレベルになっている。
    録音は新しいので良い。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/10/17

    一時はナクソスに並ぶ廉価盤レーベルだったアルティノヴァ。
    すっかり見なくなりましたが、そのうちの一枚がこのCDです。
    デヴィッド・モンゴメリー指揮、イエナ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録されたもので、アメリカの作曲家、ハワード・ハンソンの交響曲第2番、第4番、エレジーの三曲を収録したもの。
    モンゴメリーはアメリカの指揮者で、レイボヴィッツ最後の弟子だそう。
    イエナ・フィルとは1995年から5年間、首席客演指揮者を務めていたそうで、この時代にアルティノヴァに幾つかの録音が残っています。
    この演奏はあまり評価は高くないようで、たしかにオケの表現力は今ひとつだし、廉価盤CDらしい安かろう悪かろうと言った所もあるのも事実です。
    部分部分では良い所もあって、聴きやすいのですが。
    発売時はハンソンを新しい録音でかつ、安価に聴ける盤でしたが、近年はナクソスのシュワルツ盤など、優秀な盤が増えたので2軍落ちは否めません。
    録音は1996年8月4日、イエナ市民の家でとあります。
    デジタルなので音質時代は綺麗です。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 1 people agree with this review
     2021/10/16

    現在ナクソスが紹介に力を入れている中国の作曲家がブライト・シェン。
    既にナクソスで数枚のアルバムが出ていますが、これは最新作で2013〜2019年に書かれた曲を収録しています。
    シェンの作品は現代的な和声や中国的要素を入れた調性的な作風をしており、現代の作曲家では聴きやすい部類に入ります。
    このCDでは特にそういう作品ばかりで、カラフルな蘇州序曲を聴けばよく分かるのではないでしょうか。
    指揮は作曲者、ブライト・シェンが、オーケストラは蘇州交響楽団と上海交響楽団が担当しています。
    シェンはアメリカの作曲家と紹介されることも多いですが、元々上海出身だそうで、地元に里帰りしての録音です。
    上海交響楽団はかつて伊福部昭の映画音楽のアルバムがありましたが、線の細さや、パワー不足感のあったその録音に比べて、ここではだいぶ上手くなっています。
    蘇州交響楽団は初聴きでしたが、こちらも腕は上々と言えます。
    中国のオケも着々とレベルが上がっているのが感じられます。
    録音は近年のものなので良好です。

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/10/15

    アメリカの作曲家で管弦楽法の著者としても有名なウォルター・ピストン。
    このCDは、ピストンの交響曲第4番と2つの管弦楽作品を集めたアルバム。
    ピストンは今となっては保守的な作風に聴こえますが、管弦楽法の著者だけあって、オーケストレーションはなかなかのもの。
    ここに収録された作品ではハープと弦楽のためのカプリッチョがなかなかいい作品。
    演奏はジェラルド・シュワルツ指揮、シアトル交響楽団。
    ナクソスではアメリカ音楽の良き紹介者として知られていますが、ここでも丁寧に、作品の魅力を引き出した良い演奏を繰り広げています。
    この音源、録音年と発売年に幅がありますが、これは元々デロスというレーベルで、品番DE3106で発売されたCDをナクソスが再発売したもののための様です。
    そのため、録音がやや平板などナクソスのCDにしては音質が今ひとつなのは残念ですが、数少ないピストンの廉価盤なので仕方ありません。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/10/14

    アメリカの作曲家、ケネス・フックスの吹奏楽作品集である。
    演奏はアメリカ沿岸警備隊音楽隊、指揮は現隊長、アダム・ウィリアムソン中佐、また客演指揮者で、コネチカット大学吹奏楽団のジェフリー・レンショウが振っている。
    フックスはナクソスにいくつか録音があり、これもその一つである。
    作品の質はともかく、調性のあるわかりやすい作品で一曲目のディスカヴァー・ザ・ワイルドなど、これぞ吹奏楽と言えるメロディとサウンドである。
    アメリカ沿岸警備隊音楽隊がナクソスに登場するのは初めて。
    この音源はこのCDのための音源ではなく、2013〜2015年に録音したものを編集している。
    セッションとの事だが、レンショウが振った曲はライヴ収録である。
    まぁ、最初は自主録音だったが、今回商用として出回ったとかだろうか。
    演奏はさすが、アメリカの4大軍楽隊に並ぶだけあり、技術は文句なし、安定した演奏を聴かせてくれる。
    誠実な演奏で、どれもが名演というわけではないが、作品を知るには問題ないだろう。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/10/13

    中国生まれでアメリカで活動しているというブライト・シェンという作曲家のオーケストラ作品集である。
    シェンは近年ナクソスがタン・ドゥンと共に積極的に紹介している中国系の作曲家の一人である。
    本盤には3つの作品が収録されており、いずれも現代的な感覚を取り入れた聴きやすい部類に入る作品ではあるが、正直な言って一度聴けば十分と言ったところ。
    演奏はサミュエル・ウォン指揮、香港フィルハーモニー管弦楽団。
    香港フィルといえばナクソスのお膝元、マルコポーロに多数の中国人作曲家の作品を残したが、1980年半ばに録音されたそれらは熱意のおかげで良い演奏になっているだけで技術面ではちょっと怪しかった。
    この盤で振っているウォンが新しく指揮者になった2000年よりレベルアップを図り、この録音ではだいぶ技術的に向上しているが、かつての様な熱意はなりを潜めて良くも悪くも普通のオーケストラ、演奏になってしまい残念。
    指揮者のウォンはアメリカを活躍の中心にしており、ニューヨーク・フィルなどに客演してるほか、指揮者以外に眼科医としても活躍している異色の指揮者だそうです。
    2002年に香港大会堂で録音された物ですが、機材が旧式だったのか、録音はひと昔のナクソスと言った録音です。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

Showing 976 - 990 of 4926 items