アンドレイ・アニハーノフ指揮、レニングラード国立歌劇場管弦楽団の演奏で録音されたチャイコフスキーの三大バレエ名曲集。
発売元はグッドホープ・プロダクションという日本の会社。
ここはレコード会社ではなく、ロシアやスラブ圏の演奏家来日公演のパンフレットの編集などを手掛けていた会社の様で、全貌は掴めないがCDやDVDもそこそこ出していたようだ。
ただ現在はもう既に存在はしていないようで詳しくはわからない。
グッドホープにアニハーノフは3枚アルバムを残しており、1枚目は本盤、2枚目は同じチャイコフスキーの悲愴と弦楽セレナード、3枚目はロシアやドイツの有名管弦楽曲を集めた内容が出ていた。
このチャイコフスキーはアニハーノフが最も得意とする作曲家の1人らしい。
まず選曲が独特でくるみ割り人形こそ、通常の組曲版とほぼ同一であるが、他はアニハーノフ版と言って良い組み合わせとなっている。
オーケストラのレニングラード国立歌劇場管弦楽団は、録音時は正式名称をムソルグスキー記念サンクトペテルブルク国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場管弦楽団、現在はミハイロフスキー劇場管弦楽団という名称で知られる。
劇場のオケらしくバレエが踊れるテンポで演奏されており、また一部の目立たないパートもこの演奏では聴こえる。
ロシアのオケらしくブラスは分厚い響きがするが、モスクワのオケの様にとにかく目立ってなんぼ、デカければ勝ちというような物ではなく、サンクトペテルブルクのオケらしい流麗な音楽に合うように鳴らしており、なかなか良い演奏だ。
録音は2000年3月〜4月。
サンクトペテルブルクラジオ第一スタジオにて録音されたもので、細部も綺麗に録れた優秀な音質だ。