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Review List of ユローヂィヴィ 

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     2018/01/28

    ムーティがシカゴ交響楽団の音楽監督就任した2010年9月の就任記念コンサートの記録。

    就任記念だけあり『幻想交響曲』とその続篇『レリオ』を一つの演奏会に並べた意欲的なプログラム。

    『幻想交響曲』では理知的というのかスマートな演奏(指揮)に感じられた。
    『幻想交響曲』の後半のグロテスクさにしても、作品のストーリーよりも楽譜に書かれた素材をシンプルに提示しているようだ。
    交通整理が行き届いているとでも言おうか。もっともシカゴ交響楽団の特徴なのかもしれない。

    『レリオ』はベルリオーズの芝居心と言うのか自己演出に満ちた独特の作品。
    『レリオ』は対訳が無いと作品の意味が掴めないが、こCDは日本語訳付きなので大変貴重だ。

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     2018/01/26

    ゲルギエフのオペラ録音でこれまでなかったリムスキイ=コルサコフの歌劇『金鶏』。
    ゲルギエフ初になる『金鶏』が録音ではなく映像で登場した。しかも日本語字幕付き。これは嬉しい。

    フィリップス・レコードで録音されたゲルギエフとマリインスキイ歌劇場による一連のロシア・オペラ・シリーズ(今後も新しい録音が行われるのだろうか? )では正直マリインスキイ歌劇場管弦楽団の演奏に不満を感じていた。
    しかし、ゲルギエフがマリインスキイ・レーベルを作った頃からオーケストラの演奏の質が良くなってきたように思う。

    この公演の演出からは、単にオペラの演出というより現代ロシア演劇の現在をうかがえるようで興味深かった。

    第2幕のシェマハの女王の場面は長くてどうしてもだれやすいので演出でどうカバーするか気になったが、ここではロシア美女軍団による現代的な独特の世界を創っていた。

    また、演出で気になったのは台本の文章との相違点があったことだ。
    例えばポルカンは髭が長いが、そうではなかった。
    占星術師は白い服を着ているのだが、そうではなかった。
    細かいことだが現代の衣装に置き換えるにしてもこれくらいは合わせられるのにと思った。歌詞で歌っている文章と明らかに違っていて違和感を感じた。

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     2018/01/26

    ジョン・ケージのピアノ作品はプリペアド・ピアノの作品以外はほとんど知られていないようだが、素晴らしい作品を多く作曲している。

    20世紀に生まれたピアノ作品の中でも傑作と呼ぶことが出来るだろう。

    毎晩寝る前に聴いていたのだが、音と音との間にある無音がなんとも言えなくいい。無音によって前後の響きがより引き立つようだ。
    ケージは禅の影響を受けていたので、日本人の心に響くものがあるように感じた。

    静かな環境で聴くのがおすすめ。

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     2018/01/25

    全く個人的な感想から始まるが、三遊亭円朝作の落語『死神』の元になっていると知り、聴いてみたい、観てみたい、とずっと思っていたが、それから早20年が過ぎた。
    そしてついに歌劇『クリスピーノと死神』という作品を字幕付きの映像で観ることが出来て、感慨深いものがあった。

    歌手たちはそれなりに健闘しているが、オーケストラにしても残念ながら第1級のレベルではない。
    しかし、作品の価値は十分に伝わった。

    今回映像として残ったので今後、世界のトップクラスの歌劇場での上演に期待したい。

    画質も音質も決して悪くはないが、アングルなどもっと凝った映像作品にして商品化すれば良かったのに。

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     2018/01/24

    「ホワイト・クリスマス」のようなポピュラー・ソングに比べると、これらの管弦楽作品に引用されているクリスマス・キャロルはそれほど知られていないかもしれない。
    しかし、クリスマス独特の雰囲気に溢れた華やかな音楽だ。

    クリスマス・シーズンに日本全国ではベートーヴェンの第9を演奏するが、このようなクリスマスにちなんだ作品を並べた演奏会があればいいのに。

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     2018/01/18

    R.シュトラウスの作品の中で、『英雄の生涯』は個人的にあまり好きではない作品だったが、作曲家自らの指揮で聴いて、初めて作品の良さに気付いた。

    ワーグナーの『トリスタンとイゾルテ』から前奏曲の指揮は意外とあっさりしていて、なかなか面白かった。

    モーツァルトの交響曲の指揮では、古き良き時代の雰囲気がオーケストラから味わえると勝手に想像していたが、斬新な演奏で、現代においても色褪せていない生き生きとしたものだ。

    古い録音ではあるが、現代の技術をもって最良の音質になっていることがよくわかる。
    歴史的録音に興味がない方にもオススメ。

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     2018/01/18

    エルムレルのオペラ録音は幾つか聴いたが、この『エフゲニ・オネーギン』が一番印象的に残った。
    エルムレルの指揮はオーソドックスなイメージがあったが、この『オネーギン』には随所に思い入れが感じられた。

    第2幕の決闘の場面が特に良かった。

    音質から古さを感じるところがあるが、逆にオーケストラの部分も歌の部分もシンプルに聴こえて面白い。

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     2018/01/14

    ノイマンによるドヴォルザーク交響曲全集の第1回目の録音。

    モノラル録音ではないが、音質からは古さが感じられる。

    第8と9番が他の交響曲に比べて格段にいい。第9番は名演だ。

    第9番ではノイマン指揮、チェコ・フィルによるチェコ人にしか表現出来ない世界を繰り広げるのかと思いきや、チェコにとどまらない普遍的な音楽を表現しているようだ。
    これまで聴いた第9番の中では一番印象に残った。

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     2018/01/14

    『春の祭典』の演奏がとても美しかった。あたかも作品の美しい部分を引き出したように感じた。

    この時の演奏会のプログラムには、他にモーツァルトとシューベルトの美しい作品が並んでいたので自然とそうなったのだろうか。

    シューベルトの自作の主題による変奏曲ではベートーヴェンの交響曲第7番の第二楽章のテーマのような旋律が出てくる。ベートーヴェンへのオマージュだろうか。

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     2018/01/14

    シューマンが素晴らしかった。

    アルゲリッチのピアノはオーケストラに対抗するとか、テクニックをきかせるのではなく、ひたすらシューマンの作品世界を創りあげようとしているようだ。

    ロストロポーヴィチのサポートも的確だ。

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     2017/12/20

    ニコライ・ギャウロフはイタリア・オペラにも名演奏が多いが、より深い感銘を与えてくれるのはこれらロシアの声楽作品ではないだろうか。

    『イーゴリ公』での軽快さ、『イラオンタ』でのルネ王の威厳、『エフゲニー・オネーギン』での老いなど幅広い表現力を味わう事が出来る。

    ロシアの声楽作品の録音をもっと残して欲しかった。

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     2017/12/16

    これは名盤です。

    音楽がとても新鮮に感じられた。
    興味深い作曲家だ。

    20世紀音楽が好きな人にもオススメ。
    生き生きとした音楽と静かな美しい音楽と、静と動の両方とも魅力的だ。

    ルネサンス音楽の息吹も感じられる。

    アルバムの企画そのものも素晴らしい。そして、このアルバムを買うなら是非、国内盤を買わなくてはならない。というのも、アゴスティーニ・ステッファーニという作曲家についての詳しい解説が書かれているからだ。(英語、フランス語、ドイツ語が堪能な方は別だが。)

    アルバムのアートワーク(デザイン)も凝っている。スキンヘッドのバルトリも衝撃的だ。

    ステッファーニは作曲家の顔以外に外交官、スパイ、伝道師として活動していたので、それらにバルトリが変装した写真が多数写っているが、第二次世界対戦時の女スパイのような演出で撮っている写真はどうかと思う。

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     2017/12/16

    素晴らしい。

    カバレフスキイの最高傑作ではないだろうか。
    ロマン・ロラン原作によるオペラで物語も面白い。

    演奏も素晴らしく、実際の舞台で観てみたい。

    対訳付き国内盤で復活して欲しい。

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     2017/12/15

    『パルジファル』という作品はワーグナーの芸術の総決算であることがよくわかった。

    歌詞がなくとも、音楽を聴いているだけで、なんとなくどういう場面なのか人物の関係性が想像できる。

    ワーグナー入門には実はこの『パルジファル』が一番いいのかもしれない。

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     2017/12/14

    『ハイという名のお嬢さん』という日本語のタイトルだが、原題は『SI』。つまり、『ハイ』だが、日本語の題を考えた人もうまいことつけたものだ。

    オペレッタだけあって、基本的に会話の部分は歌(メロディー)が付いていない。
    歌えて台詞もしっかり言える(芝居が出来る)歌手を揃えるのはなかなか難しいことだろう。

    パリの契約の園(娼婦たち)の世界を描いていて、愛について、なかなか考えさせるものがあった。なかなか凝った台本だ。

    1987年7月24日のライブ録音で音質が良くない。

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