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2 people agree with this review 2012/04/20
ミラノでの急死(1960/11/2)の2日前のマーラー3番。巨匠の遺言とも白鳥の歌ともいえる演奏だ。いつものライヴのミトロプーロスらしくテンポの動きやダイナミックスの振幅の激しさが際立つ。第1楽章は熱く燃え死の匂いは感じさせない生命力。終盤に向けて狂熱と静謐感が交錯していき、第6楽章の美しい旋律に、心なしか死の予感のようなものを感じさせる。ケルン放送交響楽団の優れたアンサンブルが巨匠の最後の仕事を飾っている。マーラー3番を好む人にもミトロプーロスに関心のある人にも聴いてもらいたい名演だ。以前、Tharaから出ていた音源で、今はArchipelからも発売されている。当時としては音質は優れている。
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1 people agree with this review 2012/04/20
数年前、抜粋盤が(海賊版)マイナーレーベルから出ていた。FM放送からのステレオ録音のようだったが、この放送局所有の音源はノイズも少なく聴きやすく、往年のウィーンの名門オケの香り立つサウンドが素晴しい。はかないヒロインはコトルバスの十八番で、声の若々しさが魅力的だが、残念ながらライヴらしく細かいミスもある。当時、若く無名だったグルベローヴァが端役で出て、少ない出番でもコトルバスと互角の歌声を聞かせ、その後の飛躍の片鱗を見せているのも面白い。ゲッダは、EMIなどに数々の録音を残しているが、ここではライヴのハンディを感じさせない歌の技、声の張りと豊麗さが印象に残る。クリップスは、イタオペにありがちな能天気なものではなく、彼のモーツアルト同様の節度と構成感、軽やかさがある指揮ぶりで、ウィーン国立歌劇場(ウィーンフィル)のサウンドと相まって、聴く者を幸福な気分にいざなう。
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3 people agree with this review 2012/04/19
ヒスノイズはあるが各パートの音をとらえる鮮度の高い録音は、ステレオ最初期のものとは思えない。演奏はいつものミュンシュ節だが、後年の録音に比べ、比較的速いテンポで一気呵成に聴かせる。昔の廉価盤LPに比べれば、音の改善が著しく、何を聴かされていたのかとさえ思う。
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0 people agree with this review 2012/04/19
ペーター・マーク十八番のメンデルスゾーンは、DECCAの録音が有名だが、都響とは、このセッション録音のほかに、スコットランドのライヴの名盤がある。マークは、テンポをやや遅めにとり、ロマンティックな演奏をしている。序曲などでは時々音楽の流れを滞らせるような不自然なテンポの変動があり、Decca時代の旧盤の自然にゆったり流れるような演奏が好ましいように思う。都響とコーラス、ソリスト2人は透明な響きで健闘し、名指揮者のタクトに応えている。注文をつけるなら、CDに女声コーラスの記述がないが、出番が少ないとはいえやはり紹介するのが基本であり、仮にソロ2人による多重録音だったとしたら、その旨書いて欲しいものだ。マズアのイタリアは、LP時代から有名な名盤で、教会の豊かな残響の中で、しっとりとしたオケの響きがみずみずしく響く。マズアらしく特に作為的なことはやっていないのだが、響きと歌の自然さに酔わされる。
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1 people agree with this review 2012/04/19
67年ライヴほどではないが、この演奏もライヴのミュンシュらしい興奮に包まれている。ミュンシュとボストン交響楽団は、この60年の東京公演との前後、1954年と62年にもセッション録音を残している。演奏時間は、54年盤が46分半、62年盤が49分なのに比べ、この60年ライヴは44分半と、かなり速く一気に突っ走り、昔、ASTREEから出ていた50年代のシャンゼリゼライヴや、Tahraから出ていた(?)40年代後半のSP録音に近い若々しい表現になっている。後年のパリ管弦楽団とのセッション盤やライヴに比べると、テンポの揺らし方は比較的控えめで、後半楽章のトスカニーニ張りの驀進が印象に残る。日本の音響の悪いホールでも、レコード同様の美しいアンサンブルを聴かせる(特に前半楽章)ボストン交響楽団のレベルの高さには感心させられる。音質自体は明晰に録音され、当時の日本の技術の高さが偲ばれるが、音ゆれやピッチむらなどが目立ち、録音テープの保存状態があまりよくなかったような印象なのが残念だ。イタリア歌劇団のようにもっと早く日の目をみていれば、音質劣化の憂き目にあわずにすんだのではないだろうか。
4 people agree with this review 2012/04/16
ウィーンフィルとのジークフリート牧歌や未完成、ハイドンなど、他のレーベルでも廃盤になり、目下入手難のものも多く収録されており、戦前のワルターの業績を知るにはうってつけだろう。ウィーン時代に限ってみても、ブラームスの交響曲など重要な録音の多くが入っていないのは残念で、枚数と値段が倍になっても、EMI全録音集にしてほしかった。逆に選集という位置づけならば、超有名なマーラー9番ライヴも収録されているが、ワルターファンの多くはコレクションに当然あるものだから、珍しい音源を収録する配慮があってもしかるべきではとも思う。音質もSP盤復刻を売りにしたマイナーレーベルに比べるとやはり鮮度が落ちる。ただ、この値段でまとめて名演が聴けるのだから(LP時代なら東芝GRシリーズ10枚相当で2万円ほどだからこのCDは10分の1程度)、それを思うと細かいことは忘れて楽しむのも良いのではと思う。
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2 people agree with this review 2012/04/16
好調時のケンペの熱い情熱がほとばしる名演。職人ケンペにありがちなインテンポで地味に曲の構成を描き出す渋い趣とは違い、時にはテンポを揺らし情熱をぶつける激しい演奏だ。カラヤン流に変化する前のフルヴェン時代の暗く重厚な響きがちょうど録音方式の過渡期にあたり、モノラルとステレオが混在しているのは惜しいが、モノラルの偶数番号の曲もモノラルとしては最上で、特に4番はモノラルであることが曲の寂しさや渋さを醸し出してさえいる。
5 people agree with this review 2012/04/12
この公演は10年近く前、俗に言う「裏青」と呼ばれる海賊盤で聴いたことがあるが、ヤノヴィッツやバルツァ、グルベローヴァを擁したこの公演を超えるものは、今でもそうお目にかかれないほどだ。正規CDとして発売したOrfeoの見識には脱帽する。UNITELの映像とほぼ近いキャストで演奏も良く似ているが、こちらの方が何といっても生々しくウィーンのサウンドを捉えているし、熱気も違う。個人的にはナクソス島のアリアドネといえば、2000年?秋のシノーポリ指揮ウィーン国立歌劇場来日公演を思い出す。グルベローヴァもウィーンフィルのサウンドもそのままのイメージで(他のキャストは幾分劣ったが)驚いたものだ。あの公演のシノーポリの熱気に比べたら、DGのドレスデン盤は丁寧すぎる分、熱さが薄れている印象だ。話が脱線したが、このベームのライヴはこのオペラを語るには欠かせない名盤となるはずだ。できれば80年?の公演も発売して欲しいものだ。
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0 people agree with this review 2012/04/12
ショスタコーヴィチは稀代の名演。オイストラフの明るい美音と朗々とした歌いまわしと、ミトロプーロスの暗く燃える響きの対比が印象的だ。ムラヴィンスキーとの共演盤が正統派の表名盤としたら、こちらは裏名盤といえるかも。チャイコフスキーはLP時代からシベリウスとカップリングされて売られていたもので、これは相当有名な名盤だが、このショスタコーヴィチを聴いてしまうと、「チャイコフスキーも指揮がミトロプーロスだったら」と無いものねだりをしたくなってしまう。(勿論、オーマンディの豊麗で巧みな指揮の魅力は十分認めたうえでの希望なのだが。)
2 people agree with this review 2012/04/11
若いときのプライの張りのある美声と覇気に満ちた表現が素晴しい名盤。この後も晩年にかけ何種類も録音しているが、個人的にはプライらしさを一番強く感じるのはこの盤。伴奏のエンゲルも渋く節度ある表現で、傷心の若者の自分探し旅のお供をしている。音質も古いとはいえステレオなのに500円程度というのはもったいない。未聴の方は早くお買いになった方がよいでしょう。
0 people agree with this review 2012/04/11
昔、交響曲のLPの余白に入っていて耳にしたものが多いが、今こうして並べて聴いてみると、それぞれの曲自体が、巨匠の手によって、小宇宙、ないしは小さいながらの独立した高等生命体として表現されているように思われる。そのぐらいスケールが大きく劇的、思索的だ。そう感じるのも曲の配列の工夫が大きいと思う。LPらしく針音もあり、曲によってはLP復刻より最近のリマスター音源の方が良いと思えるものがあるのは否めないが、晩年のEMIのフルトヴェングラーの管弦楽曲集のCDは意外と多くなく、ユニークな一枚だ。
1 people agree with this review 2012/04/10
かつてはフルトヴェングラーなどと並び称されたミュンシュのブラ1。ボストン盤もパリ盤も基本的コンセプトは同じだが、アンサンブルに関してならボストン盤に軍配が上がろう。テンポの緩急の激しさはフルトヴェングラーばりだが、内声部がくっきりした音作りが明るくカラフルな響きを醸し出し、冬空の鉛色のようなフルヴェンのサウンドとは(精神性が薄いという指摘もあろうが)、ひと味違う魅力がある。月並みな言い草だが、独仏国境地帯に生まれ育ったミュンシュの持つ、思索と感覚美んじょ融合した文化的背景が生み出し美学の産物なのかも知れない。
0 people agree with this review 2012/04/08
往年のオーデイオ評論家で作家の五味康祐氏が好んでいたという50年代前半のLP初期の録音(昔、キングレコードから廉価盤で出ていたのはこちららしい)とは別の30年代後半のSP録音。当然、スクラッチノイズはあるが、艶やかな弦の響きと上品な歌いまわしが好ましい。通奏低音のチェンバロがべたついくなどリズム感や躍動感がないのは惜しい。いずれにせよ、高価なLPやSPを買えるマニアだけのものにするにはもったいない音源だ。このパール社のCDも入手しづらくなっているようで、他の大手販売会社では入手できなかったり、中古品が1万円以上で売られていたりで、入手ルートを確保しているHMVのバイヤーのご努力には頭が下がる。50年代の新盤は廃盤になったまま四半世紀経過している状態で、豪DECCAのEloquenceシリーズなどでのCD化が待たれる。
1 people agree with this review 2012/04/07
ラフマニノフ自作自演盤というかピアニストとしてのラフマニノフの代表的音源。そっけないほど禁欲的に淡々と進行するが、技巧の高さで興奮する見せ場を作っているのは、さすがだ。出世作の2番は過度の感傷を排し3番では随所に悪魔的魅力がにじみ出る。時期の近い音源としては、2番、3番は40年のギーゼキングとメンゲルベルクのライヴの方がスリリングだし、3番といえばホロヴィッツの1930年の録音の方が凄まじい。作曲者は曲の正しい姿を伝えようと努力し、演奏家は個性的な解釈で表現するという姿勢の違いがそこにはあるのかもしれない。音質は1920〜40年代のものとしては悪くない方だ。
2 people agree with this review 2012/04/07
フィリップス統合後、多くの音源が廃盤の憂き目にあっている中、こうして廉価で市場に残っているのは嬉しい。逆に言えば、バラではほとんど売っていないということだが。個人的に、暗記するほど聴いたチャイコフスキーとラフマニノフの協奏曲が一押しだ。チャイコフスキーは海賊盤以外では、このコンドラシン盤のほかは、デュトワやアバドと共演したものなどがあるが、テンションの高さではこのコンドラシンと共演したものが最高だ。ラフマニノフも卓越した技と激しい情念が印象深い。これらの名盤はライヴ会場の雰囲気(咳払いなどはカットしているが)を30年近く経った今にそのまま生々しく伝え、眼前で音楽が演奏されているような錯覚を覚える。動物の謝肉祭は物々しい感じも受けるが、楽しんで演奏しているのが分かるし、マイスキーやフレイレ、コヴァセヴィチとの共演やバルトークもまた、共演者が誰であれ「アタシ流」を貫く。録音も当時のものとしては最高で、フィリップスサウンドの素晴しさを再認識する。星5つでは不足なほどである。
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