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Review List of レインボー 

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  • 1 people agree with this review
     2022/04/30

    日本のキープという会社から出ていた、ロイヤル・フィルハーモニック・コレクション。
    CDショップ以外にスーパーやホームセンター、書店などで売られていたのと一般のルート以外でも売られていたが、名門、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を起用し、値段の割に質の高い仕上がりのCDが多く、一時期話題になった。
    このCDはモーツァルトのピアノ協奏曲第20番と第27番を収録したCDである。
    ピアニストはマリアクララ・モネッティ、指揮はアイヴィー・ボルトンです。
    決して有名とは言えない組み合わせですが、こういう切り口もあるのかという解釈と、素直なピアノはなかなか聴きごたえがあります。
    録音は1990年代に録音されたデジタルで音は良いです。

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     2022/04/29

    クレメンス・クラウスが振った音源より、希少な録音を復刻したものである。
    一枚目はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を振ったアルバムで、いずれもライヴ。
    得意としていたモーツァルトのジュピターや、ラヴェルやレスピーギと意外なレパートリーが並ぶ。
    演奏もなかなかだが、個人的にはローマの噴水が良かった。
    2枚目は更に貴重で、シューベルトのガスタイン交響曲に、デュカスの魔法使いの弟子。
    前者はバイエルン放送交響楽団、後者はバンベルク交響楽団。
    デュカスはウィーン・フィルとも録音があるなど、これも意外だが、演奏は普通。
    録音は時期相応と言ったところなので、基本的にマニア向きの一枚だろう。

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     2022/04/28

    ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で収録されたベートーヴェンの交響曲を収録したもの。
    収録曲は第5番と第6番、そして第9番である。
    発売元はマジョル・クラシックとなっているが、新音源でもなんでもなく原盤はEMIに入れた音源である。
    演奏はどれも若いカラヤンらしい颯爽とした演奏で悪くはないが、録音が大変に悪い。
    権利切れ音源をよくわからないレーベルが復刻したら、良くある音質の悪さだ。
    これがマイナーで本家からCDになってないようなアーティストならまだわかるが、カラヤン程になれば何度も再販されており、わざわざこのCDを手に取る必要はないだろう。

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     2022/04/27

    黛敏郎作曲の交響詩『立山』を収録したCDです。
    この作品は元々映画音楽として書いた作品を演奏会用に編み直したものだそう。
    一般的に黛の演奏会用作品といえば難解な作品と言ったイメージがありますが、本作は前記のように映画音楽という事もあり、一部を除けばかなり聴きやすい作品に仕上がっています。
    冒頭は芥川の八甲田山に影響を受けたような旋律ですし、自然の厳しさ、美しさを表現した音楽となっています。
    演奏するのは東京交響楽団。
    指揮者は黛敏郎。
    つまり自作自演です。
    作曲家の自作自演って必ずしも良いとは言えませんが、この黛の指揮はなかなかのもの。
    東京交響楽団も中々良い音を出しています。
    ただ少々音が悪い。
    古い録音故に仕方ないですが。

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     2022/04/26

    カール・ベームが独エレクトーラに録音した音源をBOX化したものである。
    戦前のドレスデン国立歌劇場管弦楽団時代の音源と、戦後すぐ位に録音されたウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団との音源を収録したもの。
    グラモフォンやデッカに録音した後年の録音は現在もCD化されていますが、独エレクトーラの音源はかなり遅れて、平成8年頃に新星堂企画、当時の東芝EMIの製造で発売されたアルバムが最初であった。
    ただ、ノイズがあり時代を考えれば仕方はないが鑑賞には不向きであった。
    このBOXは全編にわたり音質は聴きやすく改善されており、非常に聴きやすい。
    もちろん強奏時に割れかけたりする曲もあるが、それはごく少数。
    この時代のベームのレパートリーは後年にも録音のある作品のほかにこの時代にしかないものも多い。
    特にイタリア物など珍しい。
    演奏も後年の悪く言えば弛緩気味になった演奏とは違い、非常に力強くダイナミックで、オケを隅々まで把握して引っ張っており、デッカやグラモフォンでしか知らない人には新鮮。
    CDはBOX物らしく、厚紙に入っているほか、ライナーが付いています。

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     2022/04/25

    本CDはメンデルスゾーンの近年の研究によって明らかとなってきた改訂稿の楽譜を使って演奏された演奏会のライヴ録音である。
    収録されているのは、イタリア、スコットランド、フィンガルと人気曲ばかり、かつ録音も無数にあるので、これらの改訂稿による演奏は新鮮であった。
    一聴してはっきりと違いがわかるのが、フィンガルの洞窟だが、スコットランド交響曲やイタリア交響曲も細やかな所に違いがあり面白い。
    演奏は有田正広指揮、クラシカル・プレイヤーズ東京である。
    同オケは1989年に設立された東京バッハ・モーツァルト・オーケストラを前身とし、2009年に改編、立ち上げられた古楽器オーケストラである。
    2017年に最後の演奏会を行い解散してしまったが、このCDは2015〜2016年にかけて行われた活動最終期の演奏である。
    資料的な価値の方が高い演奏かと思いきや意外と演奏にはメリハリがついており、イタリアの4楽章のようにライヴならではの熱気もありと、キレのある演奏で、レベルはなかなか高い。
    録音もライヴであるが良好。
    またライナーには使用楽譜や曲についての解説が載っており、勉強になる。

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     2022/04/24

    シュテファン・ショルテス指揮、ウィーン交響楽団の演奏で収録されたチャイコフスキーの、白鳥の湖からの抜粋録音です。
    全曲は無いようで、最初からハイライト収録のみの模様。
    指揮のシュテファンは、ヨーロッパを中心に活躍する指揮者で、主に歌劇を中心に振っているようです。
    このオペラ畑出身のキャリアから解るように、本CDの演奏も職人的なしっかりとした堅実な演奏です。
    悪くはないですが、名盤の多いこの作品では地味な演奏と言えるでしょうか。
    デジタル録音初期ぐらいの録音らしく、まぁ問題なく聴ける水準です。
    尚、このアルバムは元々何かセットものの、一枚らしく解説などはありません。

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     2022/04/23

    ショスタコーヴィチのバレエ『明るい小川』は、プラウダ紙で批判された事で有名な上、アトミヤンが編曲したバレエ組曲に引用、編曲されているなど、ショスタコのバレエ音楽では比較的有名な作品です。
    しかし全曲録音は未だに、ゲンナジー・ロジェストヴィンスキー指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるシャンドス盤しかありません。
    しかもこの録音は繰り返し曲や他作品からの引用曲はカットされたロジェストヴィンスキー版とも言えるアレンジですから完全版では無いものの、貴重な録音といえます。
    曲はショスタコのバレエの中でも聴きやすく、チャイコフスキーやシュトラウスの音楽にショスタコ節の様な親しみやすい旋律が続きます。
    前記バレエ組曲でお馴染みの旋律も顔を出すので、バレエ組曲との違いを探すだけでも楽しいです。
    オケはロシアのオケでは無いですが、それなりに分厚い響きを出しており演奏もなかなかのもの。
    なにより北欧のオケらしい、美しいサウンドが聴きどころ。
    録音も良好です。

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     2022/04/22

    このCDはアメリカのピアニスト、シューラ・チェルカスキーの録音を集めたもの。
    メンブランの10枚組名演集シリーズの一枚で、壮年期のチェルカスキーの録音から有名な音源を集められている。
    冒頭に収められたショパンの練習曲を含む諸作品は、同曲の名盤といえる。
    また10枚目などの小品でも古さはあるものの、一切手を抜かず、一級品の仕上がり。
    また本CDにはソロだけではなく、協奏曲も収録。
    チャイコフスキーの有名な第1番とチェルカスキーが好んで取り上げていたと言う第2番を、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演、指揮もレオポルド・ルートヴィッヒやリヒャルト・クラウスらによる時にピアノを超えそうな充実した響きをオケから出している。
    またリトルフの交響的変奏曲第4番を名の知れたピアニストが弾くのは珍しく、マルコム・サージェント指揮、BBC交響楽団のサポートも手伝い軽やかに弾いている。
    録音は時期相応といったところで、聴けなくはないが、最新録音には勝てない。
    CDはクラムシェル仕様です。

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     2022/04/21

    アルフレッド・シュニトケのバレエ『エスキース』の全曲盤。
    シュニトケの作品の中では知られていない作品でシュニトケらしい諧謔やグロテクスな一面もあるが、シュニトケの映画音楽のように聴きやすい部類に入る作品です。
    他の作曲家の有名な作品からの引用もあって、そもそもこの作品、ゴーゴリ組曲をバレエに仕立て直したものだそうです。
    そのため旧作からの転用もあります。
    演奏はアンドレイ・チスチャコフ指揮、ボリショイ劇場管弦楽団。
    若くして亡くなったチスチャコフの晩年の録音の一つで、ボリショイという強力なオケの力を借りて、作品を知るには十分な演奏を繰り広げています。
    録音は1996年、モスフィルム・スタジオにて。
    音質は綺麗です。
    私が所有しているのはブリリアント・クラシックによるライセンス盤で、ライナー等はかなり簡素です。

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     2022/04/20

    イギリスの作曲家、ロード・バーナーズの作品集で、バレエ『ネプチューンの勝利』『口髭を生やした男』『ブルジョワ風ワルツ』『ポルカ』を収録しています。
    バーナーズは元々名門貴族の家系に生まれ、初めは外交官として活躍した他に、小説家や画家としても活躍していた多才な人物です。
    マルコポーロではそれらを録音、販売していましたが、めでたくナクソスに移行され入手しやすくなりました。
    音楽はイギリスらしいユーモアの効いた音楽で、当時の現代技法を取り入れた口髭を生やした男や、捻くれたような独特のポルカなどはまさにイギリス的。
    演奏は、イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニアと、ロイヤル・バレエ・シンフォニアが担当しています。
    指揮は両団体とも、デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ。
    どちらの団体も良い演奏ですが、イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニアが担当したネプチューンの勝利は中々熱い演奏であり、これは良いです。
    録音は1996年ですが、デジタルだけあり、良好です。

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     2022/04/19

    アメリカの作曲家、ウィリアム・ペリーの書いた作品を集めたアルバムです。
    ペリーはいくつかのアルバムがナクソスより発売されていますが、これは舞台と映画の音楽を集めたアルバムとの事。
    そのためメロディは色彩的なオーケストレーションがなされており非常にわかりやすく、親しみやすい、聴きやすい作品ばかりであり、リラックスして聴ける内容となっています。
    ヨーロッパの映画音楽を思わせるような作品が多いですが、時にはサクソフォンがジャズなメロディを吹いたりしてアメリカの作曲家である事を思い出させてくれます。
    個人的に良かったは冒頭の、プロヴァンスの木陰からと剣術!という作品です。
    演奏は全曲、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団です。
    指揮は作曲者のウィリアム・ペリーと、パウル・フィリップス。
    録音自体は2018年に行われたのですが、一部の曲は1982〜1986年にかけて録音されています。
    この80年代の古い録音を振っているのがペリーで、新しい録音をフィリップスが振っています。
    新旧の音源が混ざっているわけですが、2人の指揮者の演奏に差異は感じられません。
    多少下手なところもありますが、スロヴァキア・フィルの演奏も悪くなく、存分に楽しませてくれます。
    またナクソス初期に自身の名前のオケを率いて録音を残したリチャード・ヘイマンが、ハーモニカで参加、ノスタルジックに聴かせます。
    尚、古い方の録音のプロデュースはナクソスで多数の編曲を残したペーター・ブレイナーが担当したようです。
    オケの本拠地レドゥタ・コンサート・ホールによる録音で、録音年代による差は多少ある音質ですが、充分聴けるでしょう。

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     2022/04/18

    ハンス・シュミット=イッセルシュテットは、こんにちでは地味な印象のマエストロと言ったイメージがあります。
    しかし、戦前はテレフンケンに看板指揮者の1人として、オペレッタや協奏曲の伴奏を務め上げ、戦後も続けてテレフンケンはもちろん、デッカなどにも録音を残し、特にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とのベートーヴェンは有名です。
    もう一つ戦後の重大な事といえば、北ドイツ放送交響楽団を立ち上げ、育て上げた事で、この30枚組のBOXは北ドイツ放送交響楽団時代の音源を中心にしたものです。
    放送用音源が大半なものの、キャピトルやメロディア、テレフンケン、アコードやマーキュリー、EMI、DG、デッカ等意外と大手にも多数の録音を残している事がわかります。
    演奏はおおらかで温和な音楽、かつ重く厚い響きをオケから引っ張り出した昔のドイツ的な演奏です。
    これはストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団やシドニー交響楽団等の非ドイツ圏のオケでもそうです。
    得意としたモーツァルトは格調が高く見事ですが、ドヴォルザークも意外と良く、弦楽と管楽のセレナーデは名演です。
    選曲はバロックからロマン派辺りが中心ですが、後期ロマン派のマーラーや、当時の新作であったオルフ、ラファエル、ヒンデミットと言った同時代の作曲家も取り上げており、意外だ。
    本CDは廉価復刻系レーベルのヴェニアスが復刻したもの。
    解説書もなく、ただ厚紙にCDが入れられて厚紙の裏に曲目が書かれただけのシンプルな作り。
    値段は安いのでこれは仕方ないがジャケットはみんな同じイッセルシュテットの写真を使っているので、パッと見、何巻なのか分かりにくい。
    復刻そのものは値段を考えると十分だ。

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     2022/04/17

    イランの作曲家、ベサド・アブディが書いた歌劇『ハーフィズ』の全曲盤である。
    ヴォロディミール・シレンコ指揮、ウクライナ国立交響楽団の演奏で収録されています。
    この作品は、一言で言うならイランの伝統的音楽と、西洋音楽を組み合わせたような作品で、いわゆる民族派とも言える作品です。
    試聴すればわかりますが、冒頭いきなりこれが中東といえる独特なエキゾチックな歌い回しではじまり、最後までこの様な調子が続きます。
    いわゆる西洋オペラとは全く違う歌い方でインパクトはでかい。
    ただ、良くも悪くも歌詞が分からないと出オチとしか言えず、何度も聴くのは辛いかも。
    演奏は中々良くて、シレンコ率いるウクライナ国立交響楽団の演奏も良いし、歌手も熱演していて、作品を知るには充分な演奏です。
    2014年録音で、音質良好。

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     2022/04/16

    テラークの看板アーティストであったエリック・カンゼルと、シンシナティ・ポップス・オーケストラの演奏によるバレエ音楽を集めたアルバムです。
    フランスとロシア、スペインやイタリアから、有名曲を中心にした選曲となっています。
    カンゼルの演奏は当たり外れがあるように思います。
    ロシア物は完全にアメリカ流の響きで演奏されていてあまり楽しいものではありません。
    フランス物もなんか違いますが、これはこれであり。
    マニアックな曲もあったりするのですが、ちょっとイマイチかなっと。
    録音は2004年に収録されたもので、テラークならではの音質です。

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