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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2010/08/14

    シューリヒト/VPOによるブルックナー交響曲スタジオ録音、ほぼ完璧なものとして以前から評価が高い演奏の組み合わせです。順不同で申し訳ないですが第9番から・・・本演奏は1961年録音(シューリヒト81歳!)で演奏タイムは@25’25A10’24B20’11となっています。私はLPセラフィム海外盤で聴いていました。シューリヒトという指揮者は所謂ドラマチック造りは余りしない演奏家なのか、又 彼自身何か私個人の見方で禅僧のような容貌からか・・・勿論無関係は承知で・・仕上げられた演奏はこの指揮者に言い古された枯淡というか水墨画を見る思いを抱いてしまうのも事実です。多分音の「抜け」の心地よさと明哲さと簡潔さが聴く者に作用するのでしょう。このブルックナー9番は同じVPOとの8番同様どの一音も揺るがせには出来ない出来上がりで殊にVPOのサウンドがシューリヒトの先述の芸風を逆持ち上げしている様な最高盤と思います。シューリヒトによる第9番にはいろいろなオーケストラとの共演が残されていますが同じVPOとの1955年モノラルライブ盤では演奏タイム@25’59A10’28B23’38となっていることだけメモしておきますね。次に第8番・・・1963年録音、タイム@15’34A13’59B21’44C19’42・・・他の本演奏盤で多数のレビューが書き込まれておられるようにこれも最高と思います。このスタジオ録音直前の同曲のモノラルVPOライブ盤(タイム@13’38A13’46B22’17C20’28)が別にリリースされてライブの興奮も伝わっているようですが本盤・・長大なこの曲を聴く者に飽きさせることなく比較的直截にシューリヒトならではの表現はあの先述の名演奏第9番に相通じる墨絵的悠揚さも感じさせます。特にトップの第1楽章とラスト終楽章は身を浸して聴くとクラシック音楽の凄さに新たに出会った幸せに気がつく時があります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/13

    第9番の方を聴いておりますのでコメントする次第です。1943年SOB(SOBの演奏レベルがどの程度なのか?)を振っての録音・・・正に戦時下での演奏で勿論録音状態は良くはありません。演奏タイムとしては@24’08A11’10B22’47と第1楽章は早め、後二楽章は遅めという程ではない感じです。第1楽章、入りはゆっくり進めます。展開部さすが後年1961年VPOとで聴かれた「抜け」の心地よさはありません。後半何か急ぐようにそして大きくテンポを揺らせて円滑な流れに棹を刺します。とにかくシューリヒトの割にはあれこれ細工した第1楽章です。第1楽章の印象で決まってしまうこの曲では私には厳しい面もあります。第2楽章は中々落ち着いた運びがいいですね。1938年BPOを振った第7番の方も多分録音状態はあまり期待できないのでは・・・。演奏タイムの@20’03A22’29B9’02C12’55からすれば少し長めの演奏かな・・・といったイメージ。しかし私は未聴ですのでこれ以上のことは分かりません。まぁ古いシューリヒトの演奏記録としてOKランクにしておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/12

    鍵盤の獅子王と呼ばれたバックハウスの「皇帝」協奏曲収録盤には幾通りかありほヾ最晩年ステレオのこのピアノ協奏曲全集でS.イッセルシュテット/VPOが相応しいサポートを繰り広げています。1959年録音の「皇帝」は想定範囲内のどっしりとした名演(演奏タイム@19’41A7’19B10’33)です。この「皇帝」録音の前年1958年収録の第4番・・・比較的内省的な基調を、得てして技術が前面に出易いバックハウスが穏やかに再現しているのに気に入りました(演奏タイム@17’41A4’46B10’19)。それに冒頭触れましたVPO等が添うように進めて行く・・・しっとりした気分になるのにあらためて気がつきました。ベートーベンの初期ピアノ協奏曲にはS.イッセルシュテット/VPOが作曲家の青春時代に相応しい希望に満ちたサポートを繰り広げています。その中でも第3番(1958年録音タイム@16’41A8’39B9’26)でのギリシャ彫刻のようなバランスのよく取れた曲運びと素晴らしいカデンツァは特に印象的ですね。たヾ、私は正直なところ第2協奏曲については第1楽章の少し長めのピアノカデンツァを除いて曲自体が全体に散漫である感じを持っています。でも第2(1958年録音タイム@13’27A7’44B6’19)ではバックハウスは消化試合というわけではないですが手を抜くことなく弾き通しており第1(1958年録音タイム@13’41A9’15B8’53)の方も作品の良さを充分引き出した素晴らしい演奏と思います(70歳を超えた彼のようなビアニストが若い作曲家作品に対応できるのですから大したものだと思います)。何れにしても数々のベートーヴェン・ピアノ協奏曲CDで寄り道しないなら本盤演奏で充分と私は思っております。協奏曲とほぼ同年に収録されたピアノ・ソナタももう語り尽くされた演奏ですね。 (タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/11

    小林の得意とするチャイコフスキー交響曲で「悲愴」交響曲は1993年日フィル、2008年APOとの録音盤もあります。チャイコフスキー交響曲全集を達成しているCPOを振って2000年収録したもので演奏タイムは@19’39A8’19B10’06C10’26とアンダンテ気味に演奏している第4楽章を除き他の楽章はややゆっくりした運びとなっており因みに2008年APOとの演奏は@21’00A8’23B9’37C11’09で微妙な違いがありますね。第1楽章落ち着いて進むうちの突然のアレグロも決してヒステリックにならず隈取も大きくそして時にはティンパニーの持続音に合わせ大波が次々打ち寄せます。テンポのゆらぎが不自然さを感じさせる時もありましたが・・・。第2楽章は意外と粘りつかず自然体。第3楽章はゆっくり目で緊迫感が少し不足気味に私には聴こえます。テンポの触りも細やかではありますがあのピークのマーチのインパクトの抑制は面白くはありますが・・・、節目節目の強弱のつけ方も独特ではあります。この楽章が終わると即最終楽章・・・先述のようにアンダンテなのかスッキリした仕上がり、時にはクレッシェンドが効果的。クライマックスへの抉りはまぁまぁという感じです。全体面白くはあるけれど長く聴く自信は私にはありません。小林自身がヤクルトのオランダ現地法人の責任者から依嘱を受け作曲した「パッサカリア」(タイム27’26)は変奏10曲から成る日蘭友好400年記念作品で珍しく聴きました。ヨーロッパと日本を各々イメージテーマに扱って最後は合体するというストーリー展開。曲によって好きずきがありますが七曲目のチェロ開始のフーガなどはバーバーなりグレツキーのようなイメージで不協和音など伴わない単独でも扱える佳品と思いました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/10

    私自身トスカニーニのワンパターン演奏にもうひとつ馴染めないものがありました。交響曲第1番についてLPではありますがこのCDと同じ演奏のもの(1951年録音演奏、タイム@11’55A8’13B4’25C16’53)を聴いていてCDでは1941年収録盤(タイム@12’05A8’35B4’22C16’25)を聴いているのですが誤解を恐れず申しますと得てして情緒過多に演奏されるブラームスをこれだけ熱意を維持しながらオケをきっちりコントロールし、終楽章コーダでのティンパニーに工夫をプラスするなどそしてモノラル故の迫力も手伝ってどちらも貴重な記録となっています。本盤はベテラン平松氏の仕様改善もあり音質が更に向上されているでしょうし少なくとも演奏は最高盤と言えるでしょう。展覧会の絵の方(古くは1938年の録音もトスカニーニにはあるそうですよ)は1953年録音(トスカニーニ86歳、なお同年同月録音ではもう一つ残されているようですが本盤はポピュラーな1/26の方の演奏)でトータルタイム31’52のもので例の如く次々の場面をインテンポで展開して行っているのですが色彩感というか聴く側がフォローしたい語り口がもう少しあればなぁとも感じました。「ニワトリ・・・小屋・・・」でのトランペットのアクセント、「サミュエル・ゴールデンベルグ・・・」での改編や「キエフ大門・・・」での引っ張らないクロージングなど正しくトスカニーニの「展覧会の絵」であります。元々録音状態が良い演奏だったので更に期待できますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/09

    1998年ブーレーズ73歳頃の演奏録音です。どうしてもブーレーズというと何か小難しい講釈めいた演奏を想像しましたが意外とこの曲の「青春・若さの疾風怒涛」というテーマに則った演奏でタイムとしては@15’52A6’41B10’43C19’08とやや第1楽章を長め、第2楽章が短めという印象を持ちました。思索的に開始される第1楽章、管弦ともにシャープなそしてクールな面を聴かせこれはCSO独特のサウンドかも・・・?第2楽章普通の演奏では従に扱われる管を主に準じて表に聞かせるなど面白い面がありました。第3楽章繊細さと緩急のつけが何とも言えないですね。陰影をはっきりさせ透明感の中に・・・「透明感」というよりレントゲン写真を見る様にここでも普通裏方の旋律線を表面に出します。最終楽章、クライマックスへの足がかりは管楽器主体にゆっくり進めますが途中変に軽くなったりして結局最後は流されずに凄い気合のティンパニーが効果を上げます。こう聴いて行くとマーラーには一家言持ったブーレーズ、やはり小難しい講釈になっているのかもしれません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/08

    1995年からHPO首席指揮者であるセーゲルスタムが2002年から約10年ぶりに収録開始したシベリウス交響曲集で本盤はその抜粋であります。前回旧盤はDRSOを振って1990年代初めの収録で特に第5番旧は演奏タイムが@14’49A9’41B10’22であったものが2003年録音(セーゲルスタム59歳頃)本新盤(・・といってももう随分年月が経過)は@14’31A9’23B9’50と少し短縮化(トラック間が短いのも特徴)が認められます。旧盤はセーゲルスタムのサンタクロース容貌から溢れ出す野性味のあるフレーズに思い入れを込めともすれば不自然なテンポも見られがちな演奏だったそうですがこれは先発のHPOをベルグルントが振った評判高い演奏を意識したのかもしれません。さて、本盤第1楽章からそのスケール感を予感させる分厚い響きはともすれば前面放出というのではなく内に篭もりがち・・・。管ソロが長く続いた後弦の独特なメロディ線には暗さがあります。小康状態を経てウロウロする弦を尻目に管が次第にもたげてクライマックスは割りとスンナリ。第2楽章ピチカートに乗って管が変奏風に・・・、弦の旋律線はそう派手ではないし底に足のついたもの。見得切りとは無縁。多分この辺りがフィンランド独特の土壌なのでしょう。最終楽章は焦燥感を込めた弦の動きからようやく明るい展開部へ。しかし管楽器が咆哮するといった単純パターンではなく途中やや異様に音量を下げゆっくりとあのクライマックスに移行します。とにかくゆっくり目で雄渾な底力を見せつけます。ある意味で説得性のある演奏と申せましょう。私は第3番を聴いてはおりませんが手元資料での新旧演奏タイムをメモしておきましょう。1990年代旧盤@11’18A10’52B9’36、2004年新盤@10’37A10’12B9’08とこの第3番にも短縮化が見られます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/07

    見た目のルックスも格好のよいワイセンベルグ、そんなにレパートリーの広いピアニストではありませんが完璧のテクニックから紡ぎ出す音質は一種の冷たさを感じさせる一方その冷たい氷粒が瞬間少しほんの少し溶けて水滴が残る・・・そういった都会的風情・雰囲気のある音楽を作っているように思っております。バッハは彼の代表的レパートリーであり、私の聴いているパルティータ集は完全主義を「画に描いた」様な出来上がりとなっています。そして聴き手からの「飽き」を決して誘引しないだけの氷粒でありその硬質感というか造形力は的確なリズムとテンポで裏打ちされたものでしょう。本盤の収録内容は不明なのですが何回目かの登場で(今回は仕様アップされています)従来のバッハ・ピアノ名曲集だと10曲(カンタータ、コラール前奏曲、プレリュード、トッカータ、フーガとかいった類で多分BWV903「半音階的幻想曲とフーガ」・・・演奏タイム14’11・・・も入っているのではないでしょうか)程度だと思われ何れも1972〜1973年(ワイセンベルグが43歳頃)の録音かと思います。私の聴いているパルティータ集(BWV903「半音階的幻想曲とフーガ」を併録)は躊躇なく最高ランクにしているのですが本盤は内容が不明ですので彼のアプローチは想像出来るものとしてOK以上ランク確保にしておきます。本当は名曲喫茶ではなくパルティータ集のような本格物で聴きたいピアニストです。かつてはカラヤンとも華々しい協奏曲を収録していたワイセンベルグ・・・今どうしているのでしょう・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/06

    1966年に結婚したデュプレ/バレンボイムによる1970年(デュプレ25歳頃)録音のドヴォルザークのチェロ協奏曲です。この数年後の発病により当時来日した彼女は全ての予定演奏をキャンセルする事態になり以降演奏活動は閉ざされるという「悲劇性」がどうしても聴く側の先入観も手伝って本演奏も中々評価が高い様です。演奏タイムは@15’23A13’38B13’34と全体ではバランスとれたものと思います。第1楽章やや早めスタートの印象がホルンがゆっくり奏でる頃から私にはしっくり来だします。チェロが大きく深呼吸的に入り女性らしい細やかさもこの曲を他の演奏で一応聴き慣れた私にも新鮮でした。バックは夫君がCSOを振って務めて着実にポイントを押えて行く運び。中間くらいでのチェロのソロはじっくり望郷の念が感じられます。オーケストラも結構スッキリして土俗性が皆無なのが頼りない面と映るかもしれません。この楽章の結びでは節回しで存在感を?第2楽章管楽器主体の序奏からチェロが入ります。初めのオーケストラ全奏は各セクションの働きを明瞭にさせ二回目の全奏は単純繰り返しではなく少し流しめに扱って意趣変化を与えています。せっかちさがなく後半の語る様な集中力の高いチェロに耳を傾けてしまいます。第3楽章この若いコンビながらスケール感豊かに、チェロを弾く彼女の大きく体を揺らせながらの姿が目に浮かぶようです。思い入れたっぷりでもあり〆に向かっては余韻含みにもなって行きます。とにかくこの演奏はある意味若いのですがそれがプラスになった素晴らしい演奏と思います(その生命感溢れは彼女の近い将来に対する本能的なものだったのか・・・?)。付録の「森の静けさ」(タイム6’46)は文字通り森の奥の静けさを歌謡風にゆっくりチェロは進めます。私は初めて聴いた曲なのですが中々BGM風にも聴こえいい作品でありいい演奏と思います。両曲ともCSOはあまりそのメカニックさが表に出ておらず意外ではありました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/05

    1966年に結婚したデュプレ/バレンボイムによる1970年(デュプレ25歳頃)録音のドヴォルザークのチェロ協奏曲です。この数年後の発病により当時来日した彼女は全ての予定演奏をキャンセルする事態になり以降演奏活動は閉ざされるという「悲劇性」がどうしても聴く側の先入観も手伝って本演奏も中々評価が高い様です。演奏タイムは@15’23A13’38B13’34と全体ではバランスとれたものと思います。第1楽章やや早めスタートの印象がホルンがゆっくり奏でる頃から私にはしっくり来だします。チェロが大きく深呼吸的に入り女性らしい細やかさもこの曲を他の演奏で一応聴き慣れた私にも新鮮でした。バックは夫君がCSOを振って務めて着実にポイントを押えて行く運び。中間くらいでのチェロのソロはじっくり望郷の念が感じられます。オーケストラも結構スッキリして土俗性が皆無なのが頼りない面と映るかもしれません。この楽章の結びでは節回しで存在感を?第2楽章管楽器主体の序奏からチェロが入ります。初めのオーケストラ全奏は各セクションの働きを明瞭にさせ二回目の全奏は単純繰り返しではなく少し流しめに扱って意趣変化を与えています。せっかちさがなく後半の語る様な集中力の高いチェロに耳を傾けてしまいます。第3楽章この若いコンビながらスケール感豊かに、チェロを弾く彼女の大きく体を揺らせながらの姿が目に浮かぶようです。思い入れたっぷりでもあり〆に向かっては余韻含みにもなって行きます。とにかくこの演奏はある意味若いのですがそれがプラスになった素晴らしい演奏と思います(その生命感溢れは彼女の近い将来に対する本能的なものだったのか・・・?)。付録の「森の静けさ」(タイム6’46)は文字通り森の奥の静けさを歌謡風にゆっくりチェロは進めます。私は初めて聴いた曲なのですが中々BGM風にも聴こえいい作品でありいい演奏と思います。両曲ともCSOはあまりそのメカニックさが表に出ておらず意外ではありました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/05

    後年はバロック・アリア集をバック・・マルコン指揮VBOと録る機会が多かったコジェナーなのですが本盤はミンコフスキ/MLとの共演による1999年ライブ録音(コジェナー当時26歳)のヘンデル若き頃(イタリア駐在時)のイタリア語による?カンタータ三曲です。私は三曲とも初めて聴いたのですが何れも女の情念に絡ませたギリシャ神話に縁るカンタータで所謂キリストを主題にしたバロックカンタータとは歌詞とともに雰囲気を異とするものであります。HWV99(レシタティーボ含む9曲でタイム34’17)、HWV145(同8曲、同17’05)、HWV170(同4曲、同16’15)の三曲なのですが曲によってはヴァイオリン、チェロ、フルートなどのソロ伴奏がコジェナーの確かなメゾソプラノのアリアを更に効果的な仕上がりにさせております。また彼女の音程の安定さと感情表現のその確かさは余計彼女の知性を際立たせるように思いました・・・知情バランスとも申せましょうか・・・。そして単に落ち着きとは別に例えばHWV170「炎の中で」の烈しい歌唱ぶりはそのテクニックとともに思わず聴き入ってしまいます。バロックアリアへの彼女のメゾソプラノという音域が各国語発音の成否は別にして繰り返しになりますが落ち着いた情緒に誘い入れてくれます。ライブ録音ということなのですがなる程古楽器アンサンブルと相俟って落ち着いたコンサートだった雰囲気がうかがえる素晴らしい盤です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/04

    私もウエストミンスターLP盤で聴いていた者です。クナッパブッシュのブルックナー交響曲は大抵改訂版を使って各交響曲各々幾種類かの録音がありこの第8番も1950年BPO、1955年BSO、1961年VPO、1963年MPO(ライブ、スタジオ→本盤演奏)などが手に入るようです。私は1955年BSO(@12’31A13’01B21’59C22’08)盤と1963年本演奏分(@15’51A15’54B27’42C26’00)を手元に置いて聴いておりますがこれらの演奏には綺麗に纏めようという様な根性はどこの世界やら・・。前者の第1楽章の最後、地面に叩きつけるような全セクションの思い入れた咆哮の凄まじさは中々捨てがたいですね。後者演奏盤(当時クナッパーブッシュは75歳頃)はタイム的には余裕を持ってどちらかと言えば雄大さというか解釈上更に洞察が加えられたとも申せましょう。ゆっくりうねり押し寄せる様な呼吸は晩年のこの指揮者独特なものがあります。従って先ほどの第1楽章の最後は仮借はないもののマイルドさに頼りなく聴こえてしまうかも・・・。第2楽章以下も傾向としては同じで私に限って言えば1955年盤との比較念頭がどうもこの辺りの感想に影響しているのかもしれません。しかしマァこの演奏のバラツキがクナッパーブッシュの面白い処でもあるのですが・・・。第3楽章の神々しいまでのアダージョの美しさは本演奏のトレンドには正に嵌った感じではあります。最終楽章では「溜め」箇所が聴かれたりして面白いですね。オーケストラはまだ私など田舎の一オケと思っていたせいか精度の詰めが甘い処もありますが同オーケストラを振っての同年のライブ盤の各レビューも参考にされたらよいかと思います。本盤はともすれば弛緩した印象にとられがちな演奏ですが長年クナッパーブッシュの第8番の代表盤を勤めてきた価値は少なくとも認められるべき素晴らしいランクのものでしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/04

    ロシア物作品を集めたCDで私はその中でカラヤンBPOの「シェエラザード」を聴いておりますのでコメントする次第です。カラヤンには珍しくあまり録音回数が多くない(ひょつして唯一?)「シェエラザード」は本盤1967年収録のものです(私などは勿論当時のLP盤で以前は聴いたものです)。演奏タイムとしては@9’58A12’49B10’41C13’00と私の感覚ではたっぷり目、演奏も実に豪華というかシュヴァルベのヴァイオリン・ソロも含めてBPOがカラヤン・カラーになって行く吸いつくような官能的粘っこさは聴き物と思います・・・物語風は決して飽きさせません。第1楽章、レガート気味にピチカートによる波に乗ってスマートに音が流れて行きます。夢心地の内にも次第に高揚して押しの強さも・・・。第2楽章はハープをバックにヴァイオリンが艶っぽさを強調します。ボソボソと主題を管楽器が奏でそれを弦へバトンタッチ、チェロの思い入れたっぷりさにも脱帽!やがて急転回して攻め挙げが始まりますが一時ややオーケストラの薄っぺらかった対応もテーマの再現頃から様々な楽器の活躍で見事なクライマックスに繋がります。第3楽章穏やかにスタートし又またヴァイオリン・ソロの美しさが味わえます。オーケストラ全奏の節回しはカラヤン節なのでししょうか。最終楽章リアルなピチカートに乗ってテンポ自体アップして行き主題が音の洪水の如く・・・本当にBPOはよく鳴っています。〆は静かに官能的な雰囲気を残しながら低音弦がその準備をして行きます。こういう音楽になると、とにかく運びというか語り口はカラヤン独特の上手さが光ります。とにかく楽しめる「シェエラザード」です。冒頭申し上げた様に他の曲は聴いておりませんがアシュケナージ、マルケヴィッチなどロシア物作品には打ってつけの指揮者なので期待されますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/03

    カラヤンには珍しくあまり録音回数が多くない(ひょつして唯一?)「シェエラザード」は本盤1967年収録のものです(私などは勿論当時のLP盤で以前は聴いたものです)。本演奏は手をかえ品をかえて幾種類か出ているCDではなく装い新たなLPであります(この企画には「英雄の生涯」など名演奏も入っており初めてLPの深い音色に耳を傾ける方にはグッド・タイミング!)。演奏タイムとしては@9’58A12’49B10’41C13’00と私の感覚ではたっぷり目、演奏も実に豪華というかシュヴァルベのヴァイオリン・ソロも含めてBPOがカラヤン・カラーになって行く吸いつくような官能的粘っこさは聴き物と思います・・・物語風は決して飽きさせません。第1楽章、レガート気味にピチカートによる波に乗ってスマートに音が流れて行きます。夢心地の内にも次第に高揚して押しの強さも・・・。第2楽章はハープをバックにヴァイオリンが艶っぽさを強調します。ボソボソと主題を管楽器が奏でそれを弦へバトンタッチ、チェロの思い入れたっぷりさにも脱帽!やがて急転回して攻め挙げが始まりますが一時ややオーケストラの薄っぺらかった対応もテーマの再現頃から様々な楽器の活躍で見事なクライマックスに繋がります。第3楽章穏やかにスタートし又またヴァイオリン・ソロの美しさが味わえます。オーケストラ全奏の節回しはカラヤン節なのでししょうか。最終楽章リアルなピチカートに乗ってテンポ自体アップして行き主題が音の洪水の如く・・・本当にBPOはよく鳴っています。〆は静かに官能的な雰囲気を残しながら低音弦がその準備をして行きます。こういう音楽になると、とにかく運びというか語り口はカラヤン独特の上手さが光ります。とにかく楽しめる「シェエラザード」という点で最高ランクにしておきたいのです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/08/02

    カラヤンには珍しくあまり録音回数が多くない(ひょつして唯一?)「シェエラザード」は本盤1967年収録のものです(私などはLP盤で以前は聴いたものです)。ただ本演奏は手をかえ品をかえて幾種類か出ておりこれも仕様向上されての一つであります。。演奏タイムとしては@9’58A12’49B10’41C13’00と私の感覚ではたっぷり目、演奏も実に豪華というかシュヴァルベのヴァイオリン・ソロも含めてBPOがカラヤン・カラーになって行く吸いつくような官能的粘っこさは聴き物と思います・・・物語風は決して飽きさせません。第1楽章、レガート気味にピチカートによる波に乗ってスマートに音が流れて行きます。夢心地の内にも次第に高揚して押しの強さも・・・。第2楽章はハープをバックにヴァイオリンが艶っぽさを強調します。ボソボソと主題を管楽器が奏でそれを弦へバトンタッチ、チェロの思い入れたっぷりさにも脱帽!やがて急転回して攻め挙げが始まりますが一時ややオーケストラの薄っぺらかった対応もテーマの再現頃から様々な楽器の活躍で見事なクライマックスに繋がります。第3楽章穏やかにスタートし又またヴァイオリン・ソロの美しさが味わえます。オーケストラ全奏の節回しはカラヤン節なのでししょうか。最終楽章リアルなピチカートに乗ってテンポ自体アップして行き主題が音の洪水の如く・・・本当にBPOはよく鳴っています。〆は静かに官能的な雰囲気を残しながら低音弦がその準備をして行きます。「イタリア奇想曲」(1966年録音タイム16’58)も底からのイタリア風ではありませんが次から次へ現れる親しみ易い旋律展開は全くカラヤン向きではないでしょうか。「1812年」(1966年録音タイム15’29)はマァ曲が曲だけにあんなものでしょう。主体の「シェエラザード」が楽しめる点で、仕様向上も期待される点で最高ランクにしておきたいのです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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