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0 people agree with this review 2024/02/14
この演奏をLPで聴いた時、ごつごつした骨ばった演奏だと思った。当時の大御所評論家など、これぞベートーヴェン神髄の演奏だと褒めちぎっていた。その後、いろいろな四重奏団を聴くに及んで、今ではほとんど聴かれなくなった団体である。抒情的美しさや、微妙なニュアンス、香りなどを排したレントゲン写真を見るかのような演奏で、音自体もお世辞にも美しいと言えないような演奏であると思っている。今は全く聴くことはない。50年ほど前、評論家の意見を素直に受け入れ、純粋で無知な頃に聴いた演奏である。彼らのモノラル録音のシューマンの四重奏曲だけはしっかり聴いた。
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0 people agree with this review 2024/02/12
好きということを抜きにして、ピアノ三重奏曲でトップクラスの名曲と私が独断で挙げるのは、ベートーヴェンの(大公)とシューベルトの2番目のトリオである。そこへいくと、シューマンやブラームスやこのチャイコは名曲だがちょっと落ちると思っている。それは良いとして、このアシュケナージのトリオは前から好ましいと思っている。演奏が気に入っているからで、演奏家を気に入っているから演奏も良いとは(中には、好きな演奏家のものは何でもすべて良し、としている御仁もいる)思っていない。ベートーヴェン、ブラームス等期待外れの演奏がなかったから好きになったのである。このチャイコもチョントリオと肩を並べる出来だ。わたしの聴いた限りでは、このアシュケナージのトリオやチョントリオの更に上をいく演奏がある。何事にも上には上があるものだ、と思う。
このラズモフスキー3番もすごい演奏である。ボッセがリーダーであった昔のゲヴァントハウスSQの歌心に満ちたゆったり落ち着いた演奏が気に入っていたが、アルバンベルクも歌心があり音色にも艶があり、しかも合奏力が引き締まり、両者の演奏に甲乙つけがたいが、旋律の浮かべさせ方に於いて私の気持ちは若干ボッセよりである。カルミナSQもすごいがテンポが早く疲れるので私の好みではない。
0 people agree with this review 2024/02/11
8番を聴いて、完全にノックアウトである。演奏の高さ、抜群の音の良さと切れ、音色の豊かさ、レンジの広さ、音圧等、これ以上望むことはないと思うほどの素晴らしいCDである。EMIの録音は浅いと言われるがこんな艶やかで豊かな音の録音もあるんだ。それに演奏の高さが群を抜いている。8番では、バリリSQが好きだったが、演奏の深さ、音の良さにおいて比較にならないほどだ。スメタナ、ジュリアードを完全に抜いて、ズスケSQなど全く比較にならない。過去に15種ほど聴いたが、このアルバンベルクSQによる8番の演奏の高さは群を抜いている。
CDは持っていませんが、このような絵柄に惹かれます。黒のバックにクラリネットと文字だけのシンプルな絵ですが、こんなセンスある絵柄が好きです。(漫画チックなのも好きです)中身がいくら名演でもjkt絵が幼稚なCDは買わないことにしています。モノラルからステレオのLP時代に育ったためでしょうか。
C・クライバーは長い間避けていた指揮者の一人だった。ベートーヴェンの4,6盤を聴いても納得できない演奏だった。以前、この演奏を聴いた時も美しくそれなりの水準の演奏だと思っていたが、その後CDを手放してしまった。先日追悼記念CDを聴き、(未完成)と共に感心した。当盤とは音質、音色等の違いは若干あっても(追悼盤は音色がやや暗めである。)薄暗い音色の深い響きが演奏を際立った演奏にしていた。スケール感も十分で数回聴き直したほどである。ステレオではワルター(良くも悪くも健康的演奏)と双璧ではないかと思ったほどである。(初めて聴いた時と住まいや装置がすべて替わっているが。)
私の持っているのは、仏EMI CDC74・・・で6,12,13の3曲の1CDで、、大変好ましい演奏と思っているので大切にしている盤である。12番は、確かアルバンベルク・ブレンデルのCDもあったと思うが、このミュールのほうがニュアンス豊かで暖かい演奏である。バックが通常のオケにももちろん良い演奏があるが、この弦楽四重奏での演奏も違和感なく聴ける。お勧めのCDである。MUIR SQの録音は少なくわたしは3枚しか持っていない。
0 people agree with this review 2024/02/10
この人のピアノには落ち着いた年齢からくる底辺の安定感があり、いささかも表面的なところや軽さを感じさせない音楽をしているところが好きである。ベートーヴェンの協奏曲を、グリモーや内田にはないどっしりとした響きで演奏しているところなど、私は高く評価している。モーツァルトの協奏曲でも、グルダ、ピルッシュ、ブレンデル、ペライアなどより私の中では想い寄りが強い。
指揮者の能力の高さと同時に人間臭さも出たブラ1と変奏曲だが、LPで発売された時はやはりフルトヴェングラーならではの演奏と感動したものだ。今もって演奏にも音にも何の不満もなく、これだけの音で聴ければありがたい限りである。米の輸入初期盤も持っているが、音抜け、音圧は輸入CDのほうが少しだが良いと感じる。独盤もあり米盤と番号が異なっている。変奏曲も大好きで、この後にNDRでの演奏を聴いた時はこれぞベストだと思ったりしたが、今はこのDG盤もEMI盤も好きである。始まりのメロディに淡い過ぎ去った懐かしいロマンはこのマエストロならではの音の響きだ。セルの機械的アンサンブルの演奏など足もとにも、、、と思う。1番はミュンシュの名演奏も好きだが、音色がドイツ的でないところに若干違和感を感じる。故某評論家は違う意見だが、私はフルトヴェングラーにピッタリの曲であると思う。
マゼールの演奏で初めて感心した演奏で、予想外の嬉しいことこの上ない、スケール感のある味濃い演奏にびっくりである。なのに、ベートーヴェン等でなぜあのような味薄い演奏の録音が多いのか。クリーヴランドSQとの来日のベートーヴェンでもまるで風呂上りの垢ぬけしたさっぱりしただけの演奏であったし、録音でもチャイコ、シベリウス、メンデル等の不出来な演奏にがっかりしたものだ。しかしこのスラヴ舞曲は響きに厚みがあり底辺がしっかりした堂々たる響きで感心する。言うならばクナパーツブッシュ的響きである。マゼールにはごく稀にこんなすごい演奏の録音があるようで、ブラームスの大学祝典序曲の録音もそうだ。久しぶりにステレオの音に酔える演奏に出会った思いである。けだし名演也。
0 people agree with this review 2024/02/09
シューリヒトファンである小生だが、シューリヒトのCDなら何でも、というわけにはゆかない。(ファンだから何でもOKという御仁もいるが)モノラル録音のデっカに比べると演奏はかなり落ちる。聴くべきはデっカ盤である、と言っておこう。シュトットガルトを振ったシューマンも良いと思うが、このシュ―マンは勧めない、たとえSACDになっても。
演奏も録音も星5で異論はない。すべての曲において演奏は素晴らしいと言える。かなり安価でお買い得だ、このセットを求める方はかなりのクラッシク通だろう。私は、昔の日本キング盤でも個々のCDを持っている。キング盤のほうがウィーンフィルの美しさ、響きの艶やかさ、まろやかさが出ていると思うからだが、このセットCDのほうが音抜けが良いのもある。チョットした音色、音質等の違いだがモノによっては演奏の味わいに於いて大きいこともある。(フルトやクナのCDにも当てはまる。)
英雄は彼の第九や7番、6番よりベートーヴェン演奏の中でも優れたものである。早めのテンポを採り音の響きも優実している。どこかシューリヒトの演奏に似ていなくもなく(センスはシューリヒトの英雄ほどではないが)聴いていて満足感がある。欲を言えば、録音の関係もあるが、ウィーンフィルなのだからもう少し響きに美しさ、まろやかさがあれば、と思う。この頃のコンマスはバリリかボスコフスキーか、と想像する。アンプのハイを上げ気味に、ボリュームも大き目にして聴けばよいだろう。
0 people agree with this review 2024/02/08
以前買い逃したので今回購入。TOCE6069,6070のモノラルCDは持っているがブライトクランクでも聴いてみたい。辛抱して待ってみるものだ。しかも、すごく安価なのでプレゼント用に2枚求めようと思う。カラヤンは小品でも上手い、と言った評論家がいたが、フルトヴェングラーには敵うまい、次元が違うだろう。
オールドファンさんと違い私の評価は高い。演奏に輝きがあり、聴いていて退屈せず楽しいのは今風で軽やかだが、響きに軽さ薄さがなく内容が充実しているからだろう。フルートとハープ協など、ミュンヒンガーの名盤とは違った良さがあり、パイヤール盤などよりずっと良い。好きな室内オケの1つで、イ・ムジチより私には身近な存在である。星4・5位。
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