ここに収録された曲は、声にあっていて違和感を全く感じません。 　ピエ・イエスはコルボ盤のボーイソプラノの独唱が忘れられませんが、それよりさらに凛として音程のふらつきもないので一層魅力的です。 　フォーレのレクイエムを演奏するときは是非彼女を招いて欲しい。

　皆さんがおっしゃるように、モーツァルト、フォーレ最高ですね。宇野さんの指揮の「呼吸の深さ」、「テンポ設定」がいい。ピアノ伴奏もいい。カバポチさんの言「シュヴァルツコップせかせか」（この曲に関しては）には同感です。 　でも、「さくら」もいいよ。この曲の歌詞って、「あ」の母音が多いことに初めて気が付いた。その「あ」の音をノン・ビブラートで歌われると、しびれますね。春爛漫！ 　有山さんの声には癒されます。 　録音にこだわる人にも一聴を勧めたい。名録音です。

モーツァルトの全作品中、Ｋ．５９５のピアノ協奏曲を最も愛する私にとって、その姉妹編ともいえるＫ．５９６の歌曲は抱きしめたいような名品なのだが、今までこれはという歌唱がなかった。かのシュヴァルツコップもしゃべり過ぎでせかせかしてダメ。そこへきて有山さんの歌唱は、ゆったりとしたテンポで心ゆくまで純粋無垢に歌い切っていて、魂を吸い取られてしまうような天国的な美しさに唖然！感動を有難う！

確かに声楽の技術的なこと（特に低音部）が気になる人には勧められない（そんな人には藍川由美の「故郷」を勧める）。しかし、それ以上に高音の声の伸び！ノン・ビブラート！の世界にひたるべき。特にモーツァルト。いかに彼はソプラノの声が美しく響く曲を書いたかが、これを聴いてよーく分かります。 それに、童謡「雨ふり」の、時間にしてたった１分半の俳句のような世界！「ピッチピッチ、チャップチャップ、ランランラン」。この部分がこんなに美しく響いたことがかつてあったのでしょうか？

私の感想は、皆さんとは違って少しがっかりというか微妙です。声がその音程でポンと出てこない。そんなところが微妙な感想の理由です。 声楽曲を良く聴いていて、訓練されたコロラトゥーラソプラノなんかが好きな方は、一度試聴してから購入された方ががっかりしないかも。 大方の評論家が宇野氏に迎合していますが、評判だけで買うのではなく、自分の視点で判断された方がいいと思います。

比較するものがないというの は凄いことです。 麻衣子さんのように 歌うには完全な脱力と 作為のない心が要るのでしょう。これを聴いてしまうと 同じような歌でもなんと わざとらしく聴こえてしまうのか？世界に紹介したい 一枚です。

オーディオもやってますが こんなに凄い録音とはびっくり。おまけに歌は穢れなく、 美しく心にしみ込んでくる。 クラシックジャンルで扱わず 癒し音楽として紹介すれば 間違いなくミリオンセラーになるのに惜しいですね。 麻衣子さん頑張れ。ファンに なってしまいました。それと これほどのCDを世に出した 宇野功芳氏にエールを。

トスカで今秋来日する予定のルカーチ。容姿は美しいし歌もうまい。アルバムをひととおり聴いて１００％聴きごたえあるものではないが，これから歌唱力もついてくる人だと思います。伴奏のオーケストラの旋律は綺麗です。

拝啓宇野功芳様。初のＬＰ「故郷を離るる歌」より３０余年。あなたの声楽の指揮に数々接してきました。その中で、このＣＤは間違いなく最美。これは有山のリサイタルではなく、あなたの指揮の世界。７６歳にして達した至高の境地。無為自然。オノズカラシカリ。美しい音楽がひたすらそこにありのままの姿で鳴っている。「あっ、ここでリタルダンドしたな」という箇所は皆無。 「さくら」まで聴き進んでこのあたりが美の頂点かと思ったら、その先にモーッアルト！ピアノ伴奏、録音も最美。心ある人は必聴！

すばらしいです！これらの曲がなんと美しく響いてくることでしょう。素朴でほとんど何の飾りもないようでいて…いやそれだからこそ伝わってくるピュアな歌心！続編が企画されることを期待します。