最近日本では話題にならないようですが、ＨＰを見るとまだ活躍されてるようですね（失礼）。あらためて聞いてみると高い技巧でシンプルに演奏する特色が良く、変に崩す人が多い中で、曲の持つ本来の持ち味を気づかせてくれます。バッハのフルートソナタなど、複雑な旋律線がチェンバロと呼応していることがよくわかり、フルートばかり目立つ演奏が多い中で、違った世界を見せてくれます。ホ短調ソナタ3楽章など天上の世界が見えました。

ヴィヴァルディからマンチーニまでは1978年にＬＰで、テレマンとバッハは1987年にCDでリリースされたものである。このCDのタイトルは「ブロックフレーテ協奏曲集」だが、テレマンはトラヴェルソも加わっている。ムジカ・アンティクァ・ケルンは、1978年頃は「過激」と言われていた古楽器オーケストラだが、1987年頃にはそれほど極端な演奏とは感じられず、今聴くと中庸の表現である。ＬＰは、ダイナミックレンジが広くて、マンチーニは特に再生に苦労した。

本当は２枚組。リンデ、レオンハルトから買ってしまったが、リュートのラゴスニヒが圧巻。手持ちのコレクションにこの人の名前を探す事態に。渋いＣＤで結構録音してる。選曲も演奏も日本人の死角だが、かなりの実力の人かと。

バロック期と20〜21世紀のオランダには、特に素晴らしい作曲家・演奏家が出る。チェンバロとリコーダーを駆使する才人ベルダーもその一人である。様々なリコーダーで録音しているので、曲だけでなく、いろいろなリコーダーの音色を楽しむのもよいと思う。

　何十年も前、高校生のころ、聴いてみたくてたまらなかったけど、小遣いで買えなかったのが懐かしい。今でも色あせないスーパーリコーダの元祖。フェルディナント・コンラートの素朴な響きも懐かしいけど、やはりブリュッヘンもいい。聴けば世の中の喧騒を忘れるひとときとなるだろう。

フィリップス時代、まだミカラは若かったし、まあ小生も若かったので、よく買って聴いた。しかし87年、ＲＣＡに移籍した以降、ぱったりと買わなくなった。移籍第１作が四季だったからかもしれない。以前、ゴールウェイの四季でちょっとガッカリ感があって、同じ想いをしたくないと避けてしまった。いったん離れると、ウソみたいに興味がなくなった。キースとのＢ＆Ｈにも触手が動いたが、やはりガッカリ感が怖くて手を出せなかった。それが何と６枚まとめてこのお値段。もうガッカリ感があっても怖くない。最高をクリックして発注しよう。

ペトリのホームページで試聴できるしyoutubeでもヴィヴァルディの443の演奏を見ることができる(ourrecordingsのホームページからもリンクしているので合法的なものらしい)が、本当に素晴らしい! 心洗われるリコーダーの音色、ペトリの音楽性に脱帽。学校で”ふえ”を習っている娘に見せたら心底感動した様子だった。DVDで出してくれないかな…。きっと音楽ファンの子供が増えるだろうに…。CDでも買うけれど。

愛らしい曲、楽しい曲、技巧的な曲などで一杯で、ルネサンス音楽の高い水準に驚かされる。もっともルネサンスとはいっても、バロックとほとんど差がない曲揃いである。親しみやすいメロディの小品も多く、ただ聴くだけでなく楽譜を見つけて自分でも演奏、こういう楽しみ方もよいだろう。

日本語表記を書いておきますね。 [CD1] 初期イタリアのリコーダー音楽 1.ジォヴァンニ・バティスタ・リッチョ：４声のソナタ 2.ダリオ・カステッロ：ソナタ第15番 3.ジャンバティスタ・グリーロ：８声のカンツォーナ第２番 4.ジォヴァンニ・ガブリエリ：カンツォン・セコンダ 5.ジローラモ・フレスコバルディ：歌のオブリガートによるカプリチオ 6.ジォヴァンニ・ピッチ：８声のカンツォン第19番 7.Ｇ・フレスコバルディ：フレミッシュ風バスによるカプリチオ 8.コスタンツォ・ポルタ：８声のジロメッタ

9.Ｄ・カステッロ：ソナタ第16番 10.ジォヴァンニ・マリア・トラバチ：半音階的フランス風カンツォーナ第７番 11.ジォゼフ・グァミ：８声のカンツォン第25番 12.ジォヴァンニ・ピエロルイジ・ダ・パレストリーナ：第三旋法によるリチェルカーレ 13.Ｇ・ガブリエリ：８声のカンツォーネ第2番 14.タルクィニォ・メルーラ：メルーラのカンツォーナ 15.Ｇ・ガブリエリ：カンツォン第１番“春”