六本指のゴルトベルク

青柳いづみこ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000025942
ISBN 10 : 4000025945
フォーマット
出版社
発行年月
2009年02月
日本
追加情報
:
20cm,257p

商品説明

さまざまな小説に描きこまれる、たくさんのクラシック音楽。多くは読み飛ばしてしまうそんな音楽も、物書きピアニストが読み解くと、小説の中で思いもかけない役割を果たしていることに気付かされる。音楽は何を語り始めるか。音楽を切り口に鮮やかに広がる新しい読書の楽しみ。『図書』好評連載の単行本化。

内容詳細

『羊たちの沈黙』のレクター博士には指が六本あった!そんなエピソードにプロのピアニストは立ち止まる。音楽にこだわると、誰もが知っている小説に新しい世界が拡がってくる。クラシックは苦手、という読者も、小説の中で紹介されている音楽を聴きたくなってくる。音楽と文学をむすぶ絶好の読書案内。『図書』好評連載の単行本化。

目次 : 打鍵のエクスタシー/ 白と黒の迷路/ 完璧な演奏/ 数字マニア/ イメージトレーニング/ マジック・リアリズム/ コンサートの魔/ 強迫性障害/ 耳の不思議/ 音楽の力〔ほか〕

【著者紹介】
青柳いづみこ : ピアニスト・文筆家。仏文学者・骨董収集家の青柳瑞穂の孫。安川加壽子、ピエール・バルビゼの各氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。東京芸術大学大学院博士課程修了。90年、邦人作品を集めたリサイタル『残酷なやさしさ』により、平成2年度文化庁芸術祭賞。現在、大阪音楽大学教授、日本ショパン協会理事。演奏と執筆を両立させる希有な存在として注目を集めており、1989〜2000年、2008年に一連のコンサート『ドビュッシー・シリーズ』開催。これまでに7枚のCDが『レコード芸術』誌で特選盤となるほか、師安川加壽子の評伝『翼のはえた指』(白水Uブックス)で第9回吉田秀和賞、祖父の評伝『青柳瑞穂の生涯』(平凡社ライブラリー)で第49回日本エッセイストクラブ賞を受賞。2001〜2004年まで朝日新聞書評委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kei302 さん

    第25回講談社エッセイ賞を受賞した岩波書店の本。文庫本は2012年8月に中公文庫から出版されている。『羊たちの沈黙』に出てくる天才殺人鬼レクター博士には左手の中指が2本ある。バッハの「ゴルトベルク変奏曲」を好んで聴き、続編では自らハープシコード(映画ではピアノ)も弾く。 いづみこ先生の分析では、博士が差し入れにと伝えたのは1981年版の演奏。 「『ゴルトベルク』の構造が彼の興味をひく」といった記述から推測されている。指が一本多いだけではなく、私は手が4本あれば弾けるかもなどと、ときには望んだり..

  • 禿童子 さん

    ピアニストにして文筆家。音楽家を登場させる小説は数多いが、著者の真骨頂は「中の人が語る演奏者の気持ち」が小説世界のキャラクターにどれだけ映し出されているかを読み取れる立場にあるということ。そして、読者に文字表現で「読ませる」文章が書けていること。昔、中村紘子が『ピアニストという蛮族がいる』で表現したことを、文芸評論という形で更新しているのは嬉しい驚き。

  • 愛玉子 さん

    小説の中に登場する音楽を、プロのピアニストの目で(耳で?)捉えたエッセイ。専門家ならではのエピソードを選択する時のセンスというか、バランス感覚がとても良いのだろう、読みやすくて面白い。ちょっとマイナーだけど私の好きな『いざ言問はむ都鳥』がさりげなく取り上げられていたのも嬉しい。ミステリ率高めだなぁと思ったら「ミステリーとクラシックの相性がいいのは(略)究極のシチュエーションをお膳立てしてくれるから」という文章を読んで、ふむふむと納得。とりあえず「オルガニスト」と「ジャン・クリストフ」読みたい!

  • さん

    古今東西の純文学やミステリの中から音楽や音楽家を扱った作品を取り上げ、音楽との関わりを読み解く音楽エッセイ。私は長年オーケストラでバイオリンを弾いていたのですが、読んでいて分かる分かる!と共感する所満載の本でした。マニアックな事も書かれているし、専門用語もたくさん出てくるけれど、専門知識がなくても十分面白く読めると思うし、私が直感的・感覚的に感じていた事を見事に分かりやすく文章にしていて流石!と思いました。この本に登場したケッヘル、オルガニスト、鳥類学者のファンタジアはぜひとも読んでみたいです。

  • くさてる さん

    古今東西の純文学やミステリーのなかから、音楽や音楽家を扱った作品をとりあげたエッセイ集。ピアニストの著者の使う言葉は時に専門的だけど、根底に「物語」に対する敬意と愛情があって、とても良い読書案内だと思った。なにげなく読んでいる本でも、そこに登場する音楽には、プロから見たらこんな意味が込められているのか…という新たな発見もありました。面白かったです。

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人物・団体紹介

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青柳いづみこ

1950年、東京都生まれ。ピアニスト、文筆家。フランス国立マルセイユ音楽院卒業。東京芸術大学博士課程修了。1990年、文化庁芸術祭賞受賞。99年『翼のはえた指』で吉田秀和賞受賞、2001年『青柳瑞穂の生涯』で日本エッセイストクラブ賞受賞、19年『六本指のゴルトベルク』で講談社エッセイ賞受賞。日本ショ

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