カール・ポランニーの経済学入門 ポスト新自由主義時代の思想 平凡社新書

若森みどり

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582857849
ISBN 10 : 4582857841
フォーマット
出版社
発行年月
2015年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
314p;18

内容詳細

経済的自由主義の欲望の果てに待つディストピアを超えて、二〇世紀の名著『大転換』にこれからを生き抜くためのヒントを探る。今こそ知りたい、ポランニーのすべてが詰まった一冊!

目次 : 第1章 カール・ポランニーの生涯と思想/ 第2章 市場社会の起源―産業革命と自己調整的市場経済というユートピアの誕生/ 第3章 市場ユートピアという幻想―経済的自由主義の欲望と社会の自己防衛/ 第4章 劣化する新自由主義―繰り返される市場社会の危機、無力化される民主主義/ 第5章 市場社会を超えて、人間の経済へ/ 終章 人間の自由を求めて―ポスト新自由主義のヴィジョン

【著者紹介】
若森みどり : 1973年生まれ。大阪市立大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。博士(経済学)。現在、大阪市立大学大学院准教授。専門は経済思想史・社会思想。第10回経済学史学会研究奨励賞受賞(2013年度)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    ポランニーは世界経済停滞と危機のなか、生活破壊や犠牲を強いても市場システムの競争秩序を強力にして危機打開を図る経済的自由主義に対峙(12頁〜)。経済学は、社会科学に中枢的位置で方法、定義の在り方が社会科学全体に影響を与えている(19頁)。人間と市場の関係を問い直す作業は、彼のライフワークの核心(21頁)。自由主義的社会主義:社会主義を道徳的責任と行為の自由によって定義。マルクスの唯物的経済決定論を拒絶。赤いウィーン:1918−34年のウィーン市政は労働者の共同生活の都市的形態の実験室だった(28頁)。

  • ゆう。 さん

    民主主義を否定しながら市場原理万能論としての新自由主義社会である現代資本主義。それに対して人間のための経済学を構築することをめざしたカール・ポランニーの経済学の構築の筋道を丁寧にたどった内容だと思います。ポランニーは経済還元主義的な教条的マルクス主義に対しても否定的な見方を示し、人びとの民主主義を求める運動なども重視します。本来的なマルクス主義は経済還元主義とは違いますが、ポランニーが大切にしようとした人間の自由は学べきものがあると思います。ポランニーの本を読みたくなりました。

  • 呼戯人 さん

    三読目。カール・ポランニーの偉大さをかみしめながら、ゆっくりと読んだ。全てを経済現象、階級闘争に還元してしまうマルクス主義の欠陥にも目が行き届き、市場社会の非人間性を暴いてゆくポランニーはまさに天才の名にふさわしい。「大転換」や「人間の経済」も翻訳があるので読んでみようと思っている。社会民主主義の経済的基盤をどのように作るかという先見の明のある論点をすでに70年以上も前に見通していたポランニーは絶望の時代に灯る微かな希望の光である。

  • 呼戯人 さん

    もう一度この新書を読み直してみた。名著と言っていい。いや、カール・ポランニーの思考の偉大さがこの小著を通してよくわかる。すでに50年前に亡くなっている経済社会学者なのに、まるで現代のネオリベラリズムの酷さを予言していたかのように読めるのである。著者の若森みどりによれば、ポランニーは社会と経済の対立点をはっきりさせ、新古典派もマルクス主義も陥っていた経済至上主義を越えているというのである。超格差社会、経済が民主主義も福祉も教育も医療も破壊してゆくこの現状を乗り越えてゆく処方箋をポランニーは提示していた。

  • 吟遊 さん

    『大転換』の著者、カール・ポランニーの思想紹介。ヒューマニズムに基づく経済学により、経済的自由主義(いまのネオリベにつながる)を徹底的に批判的に史的に検討する。やや難解で重複のある書き方とは思うが、良書かな。

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