中央銀行は持ちこたえられるか 忍び寄る「経済敗戦」の足音 集英社新書

河村小百合

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087208580
ISBN 10 : 4087208583
フォーマット
出版社
発行年月
2016年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
258p;18

内容詳細

今や政府の債務残高は一二〇〇兆円を超え、名目GDP比の二五〇パーセントに迫る勢いだ。その増加傾向にブレーキはかからず、安倍政権が目標とする「二〇二〇年プライマリー・バランス黒字化」の目途はまったく立っていない。増え続ける巨大債務を抱えながらも「デフレ脱却」を至上命題として、掟破りの異次元緩和と“事実上の財政ファイナンス”に邁進する政府・日銀。しかし、成果は一向に上がらず、もはや「出口」の見えない展開に突入しつつある。このまま行けば遠くない将来、日銀の政策運営が制御不能となる日が必ず来る。その時、われわれ国民を襲う悲劇的な結末とは!?恐るべき警告の書。

目次 : 第1章 わが国の政策運営の油断と慢心/ 第2章 「財政危機」のあり得るシナリオ/ 第3章 欧米諸国と日本「財政・金融政策」比較/ 第4章 金融危機後の「金利ゼロ」の世界と「量的緩和」/ 第5章 中央銀行は持ちこたえられるか/ 第6章 財政破綻のリアル1―欧州債務危機の経験から/ 第7章 財政破綻のリアル2―戦後日本の経験から/ 第8章 蓄積され続けるリスクと遠のく正常化/ 第9章 なぜ掟破りの政策運営は“放置”されてきたか/ 第10章 子どもたちの将来への責任

【著者紹介】
河村小百合 : エコノミスト。株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員。1988年に京都大学法学部を卒業後、日本銀行を経て現職。内閣官房行政改革推進会議民間議員、国税庁国税審議会委員、厚生労働省社会保障審議会委員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • k5 さん

    マイブームとしての財政。2015年の危機の時、ギリシャに出張する機会が多かったので、財政破綻の恐ろしさは知っているつもりですが、日銀のバランスシートはけっこう衝撃ですね。防御力ゼロ。ただ、「とりあえず日本銀行券刷ったらええんちゃう?」というプリミティブな意見については、インフレになったら困る、というにとどまり、インフレへのシナリオは書いていないので、私のような素人の背筋を寒からしめるには弱いです。でも、ひょっとすると既に破綻しているから補償できないのか?と思うとちょっと寒くなってきました。

  • トリッコロ さん

    至極真っ当な書物であり、今の状況は『デフレ脱却』を金科玉条として、中央銀行と政府の二人三脚での『事実上の財政ファイナンス』であることを的確に述べている。誰がババを引くのかは歴史が教えてくれているかもしれない。

  • Galilei さん

    国債は無論のこと、ETFの下落で日銀はたちまち債務超過。そのポートフォリオ(広義)は無茶苦茶。安倍と財界の差し金で積み上げた只の紙切れ。2019年末に来日したIMFは、消費税15%を提言。言うだけ無駄な安倍政権など無視して、直接、日本国民に警鐘を訴えた。▽消費税の輸出適応外は、元々フランスで始まり、狙いは輸出品のディスカウント。日本の酷さは、消費税の清算に1,6%の利子補給という、税金を不正流用した、国と与党から財界への謝礼。コロナウイルスがとどめで、著者の予想より早く、日本恐慌は秒読みに入ったようだ。

  • M_Study さん

    日銀の資産膨張がどれだけ危険なレベルなのかを丁寧に解説している。fedやecbは量的緩和をするにあたって出口戦略も含めて丁寧な説明をしているが、日銀は時期尚早といって逃げ回ってばかり。マスコミも追求しないので知らない間に危機はどんどん膨張している。このまま行けばあるところで突然の変化、預金封鎖やら大増税やらハイパーインフレやらが起きそうである。あり得ない事ではない。70年前の日本も経験していることなのだ。

  • soto さん

    ここ数年の日銀の金融政策に関する大変良質な解説書。諸外国の対応例や日本の過去の財政破綻など、豊富な事例をまじえつつ、今の状況がいかに危機的かを懇々と説く。金融の世界はぜんぜん教科書通りでなく現場の人たちが試行錯誤しながらやっている部分が多いことも感じられた。また、金融の動きをずっとウォッチングしてきた著者ならではの著作だとも感じた。誰もが専門家になるのは無理だが、このレベルの情報提供がきちんとなされることは、一市民として大変ありがたく、専門家としての役割をしっかり果たそうとしている著者の姿勢に頭が下がる。

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