核大国ニッポン 小学館新書

堤未果

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784098253128
ISBN 10 : 4098253127
フォーマット
出版社
発行年月
2017年08月
日本
追加情報
:
256p;18

内容詳細

2016年5月、現職米国大統領として初めて広島を公式訪問した前オバマ大統領。かつて彼が世界に向けて発信した“核なき世界”の集大成である訪問を、「世界唯一の被爆国」として非核を訴え続けた日本人は高く評価した。一方で、福島第一原発事故が改めて我々に突きつけた、原発もまた「危険な核」であるという事実。大量の核弾頭を作れるだけのプルトニウムを持つ日本は、本当に「非核国」と言えるのか?そして核大国ニッポンの運命を握るXデーとは?『もうひとつの核なき世界』(2010年/小学館刊)に新章を加筆した、待望の新書版。

目次 : 第1章 アメリカの被曝者とは?(湾岸戦争症候群/ 「劣化ウランなど聞いたこともない」 ほか)/ 第2章 戦勝国の歴史教育(原爆投下を引き起こしたのは日本?/ 戦勝国の歴史教科書 ほか)/ 第3章 核なき世界v.s.核ある世界(核より身近なMD計画/ オバマのプラハ演説―“核なき世界” ほか)/ 第4章 日本が起こすチェンジ(裏切られた日本/ 核実験に反対する各国の被曝者たち ほか)

【著者紹介】
堤未果 : 国際ジャーナリスト。NY州立大学国際関係論学科卒業、NY市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。国連、米国野村證券を経て現職。多数の著書は海外でも翻訳されている。『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』(海鳴社)で日本ジャーナリスト会議黒田清新人賞、『ルポ・貧困大国アメリカ』(3部作、岩波新書)で新書大賞2009、日本エッセイストクラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • skunk_c さん

    2010年に出された本の新書化であるため、あとがきなどを除くと、オバマのプラハ演説を切り口にした少し古い内容。しかし劣化ウラン弾の問題を元兵士やイラクの医師などの発言から多角的に取り上げたり、日米の原爆投下に対する意識の違い、そして意見の多様性を数多くのインタビューから示したりと、結論を押しつけるのではなく、議論して考えることの意義を伝えようとしていると思った。ただ、タイトルが示す内容は全体の一部で、核兵器と原子力発電の関係は書かれているが、それほど原子力関係の問題が多く取り上げられているわけではない。

  • James Hayashi さん

    「もうひとつの核なき世界」に新章を加筆したもの。イラクに従軍した兵士が、劣化ウラン弾により被爆しているとのこと。しかし米国政府は取りあわない。これは東日本大震災でトモダチ作戦で福島沖を航行した空母の兵士にも見られたが、政府は全く交渉を持たなかった事と同様である『被曝するトモダチ』田井中雅人。日中韓の間でも問題の歴史授業。アメリカも例に漏れず自国有利な歴史を教える。シカゴに住む医者であるドイツ人の言葉:核を落とした米国を批判し核廃絶を毎夏訴える日本が、同盟国の一角にいるという矛盾。タイトルと中身にズレがある

  • hk さん

    09年にオバマが「核なき世界」と題したいわゆるプラハ演説をぶつ。これを日米メディアが絶賛。だがそれ以外の国々のメディアは挙って冷めた目を向けていた。それも当然だ。核研究開発費を増加させながら、そのような念仏を唱えても、言行不一致で懐疑心が膨らむだけである。本書は核保有5大国の傲慢ぶりから、劣化ウラン弾がイラク、セルビアそしてアメリカに残した傷跡などを紹介していく。わけても「どこまでが核なのかが判然としないなかで、核なき世界といわれても…」という指摘は鋭利だ。まさに劣化ウラン弾がこれに該当する訳である。

  • マイケル さん

    「もうひとつの核なき世界(2010年)」を以前読んだが翌年福島第一原発事故発生。2017年発行の新書版。「新書版によせて」で原発攻撃リスクに触れているが、先日の柏崎刈羽原発不正入室問題を思い出す。湾岸戦争で使用された劣化ウラン弾による帰還兵や現地住民の放射能被害の問題はほとんど知られていない貴重な報告。しかし米軍は因果関係否定。 原爆投下は平和をもたらした正義の行為と信じる米国人に「ナガサキ(スーザン・サザード)」を読んで欲しい。シンセキ将軍メモは先日観た映画「ペンタゴン・ペーパーズ(*1)」を思い出す。

  • ヴァン さん

     おそらく編集者がつけたであろう、この本のタイトルは必ずしも内容とはあっていない。アメリカが核戦略を続けていくなかでのプラハのオバマ演説に期待しすぎた善良な日本人の認識。それとは相反する、世界の核をめぐる冷たい現実、といったものを概観する内容である。アメリカ国内のヒロシマ・ナガサキについてのそっけない歴史教育についてもページをさきながら、著者は落胆するのではなく、未来に希望を込めている。文章は読みやすく、関係者へのインタビューを重ねる著者の取材態度には好感がもてる。

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堤未果

国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。国連、米国野村證券などを経て現職。政治、経済、医療、教育、農政、食、エネルギーなど、徹底した取材と公文書分析に基づく調査報道を続ける。『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)で日本エッセイスト

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