Blu-ray Disc 輸入盤

『タンホイザー』全曲 カーセン演出、ヴァイグレ&リセウ大劇場、ザイフェルト、シュニッツァー、他(2008 ステレオ)

ワーグナー(1813-1883)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
709404
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
画面サイズ
:
ワイドスクリーン
:
カラー
フォーマット
:
Blu-ray Disc
その他
:
輸入盤

商品説明

あの東京のオペラの森の『タンホイザー』が帰ってきた!
カーセン演出の画家タンホイザー、リセウの上演が映像化
ザイフェルト、シュニッツァーのおしどり夫妻共演!


2007年3月の東京のオペラの森で上演されたワーグナー『タンホイザー』は、ロバート・カーセン演出が大きな話題になりました。カーセンはタンホイザーを画家に仕立て、芸術的葛藤や社会的成功などを絡め、ともすると支離滅裂な人物になりがちなタンホイザーを共感できる人物にしています。この舞台は、共同制作先の一つ、バルセロナのリセウ大劇場での上演の収録。
 キャストは東京よりも強力。ことにペーター・ザイフェルトとペトラ・マリア・シュニッツァーの夫婦共演は聴きものでしょう。ヴォルフラムのマルクス・アイヒェは、スイス出身のバリトン。2007〜2010年、ウィーン国立歌劇場に所属し、また同じ時期、バイロイト音楽祭での『マイスタージンガー』でコートナーを歌うなど、ここ数年メキメキと頭角を現している人。ヴェーヌスには、カルメン歌いとして高名なフランスのメッゾソプラノ、ベアトリス・ウリア=モンゾン。ヘルマンは、オーストリアのベテラン・バス、ギュンター・グロイスベック。今日タンホイザーを上演するには最上級の人たちが集められています。指揮のセバスチャン・ヴァイグレは、2007年から2011年にバイロイト音楽祭での『マイスタージンガー』を担当、既にワーグナー指揮者としての名声を築いている人物。
 鮮明映像での収録で、東京での上演をご覧の方も見逃された方も、見る価値のある出来栄えです。(キングインターナショナル)

【収録情報】
・ワーグナー:『タンホイザー』全曲

 ペーター・ザイフェルト(T タンホイザー)
 ペトラ・マリア・シュニッツァー(S エリーザベト)
 マルクス・アイヒェ(Br ヴォルフラム)
 ベアトリス・ウリア=モンゾン(Ms ヴェーヌス)
 ギュンター・グロイスベック(Bs ヘルマン)
 ヴィセンテ・オンブエナ(T ワルター)
 ラウリ・ヴァサール(Br ビテロルフ)
 フランシスコ・ヴァス(T ハインリヒ)
 ヨハン・ティリ(Bs ランマール)
 エリアナ・バヨン(S 牧童)
 リセウ大劇場交響楽団&合唱団
 セバスチャン・ヴァイグレ(指揮)

 演出:ロバート・カーセン
 装置:ポール・スタインバーグ
 衣装:コンスタンス・ホフマン
 照明:ロバート・カーセン、ペーター・ヴァン・プラット
 振付:フィリップ・ジロードー

 収録時期:2008年3月
 収録場所、バルセロナ、リセウ大劇場(ライヴ)

 収録時間:201分
 画面:カラー、16:9、1080i Full HD
 音声:DTS-HD MA 5.1, PCM 2.0
 字幕:独、英、仏、西、中、韓、カタロニア
 Region All

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ユーザーレビュー

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『タンホイザー』はオペラハウスの通常レパ...

投稿日:2012/04/03 (火)

『タンホイザー』はオペラハウスの通常レパートリーとなっているワーグナーのオペラのなかでは一番「死にかけている」作品だと思う。だって、「清純な愛」対「肉欲」という二項対立、ワーグナーおなじみのテーマだが男の身勝手な妄想でしかない、ヒロインの犠牲死による主人公の救済、どちらも現代の聴衆としては真剣に付き合いかねるようなお題目ばかりだ。この演出は2007年春の東京オペラの森でも見られたもので、NHKでも放送されたからネタばらしをしてしまっても構うまい。ストーリーは裸体画を描く革新的な画家と保守的な画壇アカデミズムの対立に置き換えられている。マネ『草上の昼食』『オランピア』、ピカソ『アヴィニョンの娘たち』など美術史の世界ではおなじみの話だ。つまり、オペラの中心テーマだけを取り出して、残りの要素はすべて捨ててしまった演出だが、ここまでやらなきゃ、もう『タンホイザー』は救えないという演出家の覚悟のほどはリセウ版を再見して一層良くわかった。エンディングなど確かに台本と演出の食い違いは、はなはだしい。タンホイザーもエリーザベトも死なないし、かつては拒まれた彼の絵は画壇に受け入れられ、主人公の大勝利でオペラは終わる。しかし、ヴェーヌス賛歌に「罪」などない、それを罪だと言うのはキリスト教会(ローマ法王)だけだと言うワーグナーの立場から見れば、芸術の価値を決めるのは教会でも教皇でもなく、市場原理だという皮肉な結末を実は作曲家は大歓迎するのではないか。 映像ソフトではチューリヒ歌劇場の盤についで二度目の登場のザイフェルトだが、やはり見事。タンホイザー役ではルネ・コロ以後の第一人者であるのは間違いない。二人のヒロインではシュニッツァーも悪くないが、ウリア=モリゾンの深く官能的な声が特に素晴らしい。いかにも気弱な芸術家といった風のアイヒェも役にはまっている。手堅いが凡庸というイメージしか持っていなかったヴァイグレだが、この盤でちょっと見直した。後期ロマン派風に肥大化しがちな響きを引き締めて、この作品にふさわしい音を取り戻している。したがって、パリ版によるヴェーヌスベルクの音楽などは迫力不足だが、全体としては好ましいアプローチだと思う。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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