SACD 輸入盤

『子供の不思議な角笛』 エルツェ、フォレ、シュテンツ&ギュルツェニヒ管

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
OC657
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明

歌曲集『子供の不思議な角笛』
クリスティアーネ・エルツェ
ミヒャエル・フォレ
シュテンツ&ギュルツェニヒ管

マーラー生誕150周年を記念して、歌曲集『子供の不思議な角笛』を、ドイツのソプラノ歌手クリスティアーネ・エルツェと、同じくドイツのバリトン歌手ミヒャエル・フォレを起用し、シュテンツ指揮ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団が伴奏するという組み合わせのセッション録音が実現しました。

【角笛の世界】
マーラーの交響曲第2・3・4番は、歌曲集『子供の不思議な角笛』との素材の引用関係から「角笛交響曲」とグルーピングされることもあり、そのこともあってか、ふだん歌曲を聴かない交響曲ファンにも知名度が高いのがこの歌曲集『子供の不思議な角笛』です(ちなみに後に書かれた交響曲第5・6・7番は、『リュッケルト歌曲集』と旋律の引用関係があるため、「リュッケルト交響曲」とグルーピングされることもあります)。

【ドイツの民衆の思いを反映した詩】
曲名は、ドイツの詩人アルニムとブレンターノが編纂した民謡詩集『子供の不思議な角笛』に由来するもので、マーラーはこのドイツの民謡に使われた詩を集めた詩集を大変好んでいました。実際、1888年から1901年にかけての13年以上に渡ってはまり込んで作曲に取り組み、そのため、交響曲にも影響が現れているというものです。
 ゲーテもその素朴な美質を称えたという詩集『子供の不思議な角笛』は、ドイツの民衆が生活の中で培った死生観や自然への思いが反映されたもので、マーラーはそれらのテキストからイメージを大いに膨らませ、豊かな表情を湛えた音楽を書き上げたのです。
 それまでの歌曲の常識から大きく逸脱した多彩で雄弁なオーケストラの伴奏は、詩の示す嘆きや喜びといった情感を、ときに退廃的なまでの雰囲気の中に表すことによって、よりインパクトの大きなものにしています。

【実力派の二人の歌手】
美貌のソプラノ、クリスティアーネ・エルツェは、古楽から現代まで幅広いレパートリーに高水準な歌を聴かせる実力の持ち主で、その清澄な声が人気を集めています。マーラーではこれまでルイージとの交響曲第2番と、エルヴィン・シュタイン版の交響曲第4番、そしてシュテンツとの交響曲第4番を録音しており、実演でもガッティやドホナーニなど数多くの指揮者と共演しています。
 性格的な歌唱に定評のあるバリトン、ミヒャエル・フォレは、ベルリンやウィーン、ミュンヘン、バイロイトなどの主要なオペラハウスに出演する一方、宗教音楽や歌曲もこなす実力派。

【マーラー指揮者シュテンツ】
マルクス・シュテンツ[1965- ]はハンス・ヴェルナー・ヘンツェにその才能を見出されたドイツの指揮者で、現代音楽の分野ではすでに注目すべき実績を持っています。
 現在、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の首席指揮者を務め、マーラーの5番4番を録音しているシュテンツは、その前のメルボルン交響楽団音楽監督時代にマーラーの交響曲第2番第5番を録音するなど、若き日にタングルウッドでバーンスタインに師事した事も影響しているのか、マーラーに深い関心を示してきました。

【収録曲について】
歌曲集『不思議な子供の角笛』は、通常、1899年に出版された12曲のことを指し、アルバムとして録音する場合には、これに詩集『子供の不思議な角笛』をテキストとする『若き日の歌』の中の9つの歌曲、および交響曲の3つの楽章という12曲の中から選ばれて組み合わされるケースも多いようです。
 中でも印象的なのは、2004年に発売されたダムラウほかによるアルバムで、それら24曲すべてを収録し、デュエット・アレンジまで盛り込むという凝った企画によって、トブラハ・グスタフ・マーラー委員会から特別賞を受賞していました。
 今回のアルバムでは、オリジナル12曲に加え、交響曲第2番第4楽章『原光』が録音され、さらに交響曲第4番のアルバムから第4楽章『天上の生活』が転用されて計14曲が収録されています。

【収録情報】
マーラー:歌曲集『不思議な子供の角笛』全曲(ウィーン原典版使用)
 「ラインの伝説」
 「誰がこの歌を作ったのだろう?」
 「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス
 「美しいトランペットが鳴り響くところ」
 「少年鼓手」
 「高い知性への賛美」
 「番兵の夜の歌」
 「原光」
 「不幸なときの慰め」
 「塔の中の囚人の歌」
 「むだな骨折り」
 「死んだ鼓手」
 「この世の生活」
 「天上の生活」

 クリスティアーネ・エルツェ(S)
 ミヒャエル・フォレ(Br)
 ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団
 マルクス・シュテンツ(指揮)

 録音時期:2009年8月23〜26日、12月28〜29日
 録音場所:ケルン・フィルハーモニー
 録音方式:デジタル(セッション)
 音声仕様:CD STEREO / SACD STEREO / SACD 5.0 SURROUND(ハイブリッドSACD)

収録曲   

  • 01. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Rheinlegendchen
  • 02. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Wer Hat Dies Liedlein Erdacht?
  • 03. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Des Antonius Von Padua Fischpredigt
  • 04. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Wo Die Schnen Trompeten Blasen
  • 05. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Der Tambourgesell
  • 06. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Lob Des Hohen Verstands
  • 07. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Der Schildwache Nachtlied
  • 08. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Urlicht
  • 09. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Trost Im Unglck
  • 10. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Lied Des Verfolgten Im Turm
  • 11. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Verlor'ne MH'
  • 12. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Revelge
  • 13. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Das Irdische Leben
  • 14. Des Knaben Wunderhorn, Song Cycle (12) for Voice & Piano (Or Orchestra): Das Himmlische Leben

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11月にはN響に客演して2番(復活)を振るので...

投稿日:2010/08/11 (水)

11月にはN響に客演して2番(復活)を振るので、日本でもシュテンツの指揮が見られるが、輸入販売元はこの指揮者の「売り方」を考え直した方がいいのではないか。派手な大立ち回りを演ずるタイプではないとしても、若手らしくシャープな感性の持ち主で、ドイツ伝統の楽長タイプではもはやない。「埋もれた」声部を巧みに浮き立たせる彼の手腕の冴えは、マーラーとしては比較的オーケストレーションが薄い4番やこの「角笛」歌曲集で良く聴くことができる。エルツェはヴェーベルン歌曲集(DG)と1999年グラインドボーンでのメリザンド役以来のファン。さすがにちょっと老けたが、歌い回しはまだまだ魅力的。フォレはニュートラルな歌曲歌いの声ではないが、この曲集ではオペラティックな歌い方も悪くない。曲の配列も指揮者が決めたものと思われるが、「原光」を「歩哨の夜の歌」の次に持ってくるとは、実にうまい。「死んだ鼓手」「浮き世の暮らし」「天上の生活」と続く最後の3曲は痛烈だ。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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