CD 輸入盤

『トゥーランドット』アルファーノ補作初稿版全曲 パッパーノ&聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団、ラドヴァノフスキー、カウフマン、他(2022 ステレオ)(2CD)

プッチーニ (1858-1924)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
5419740659
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


パッパーノが『トゥーランドット』を豪華キャストでセッション録音!
アルファーノ補作初稿を使用、トスカニーニによる削除部分も復元しての世界初・完全全曲録音


2024年のプッチーニ没100年にあわせて、イタリア作品の演奏に特段の高評価を得ているアントニオ・パッパーノが、プッチーニの歌劇『トゥーランドット』を、ヨナス・カウフマン、ソンドラ・ラドヴァノフスキー、エルモネラ・ヤオらの豪華キャストでセッション録音。パッパーノは、特にこの作品の録音に慎重に研究をおこなってきており、「トゥーランドットは、痛烈な皮肉に満ちたオペラの中で、美しい繊細さを湛えています。プッチーニの作品は悲しみと明るさの間を行き来しますが、私はそれがとても好きなのです」と、語っています。
 歌劇『トゥーランドット』は、プッチーニが最後の部分をスケッチのみを残し亡くなってしまったため、プッチーニの息子トニオはフランコ・アルファーノ[1875-1954]に補筆完成を依頼しましたが、初演の際に指揮者トスカニーニは「プッチーニが書いたのはここまで」と延べ舞台を去ったのでした。現在一般的に上演されている版は、アルファーノの補筆にトスカニーニの意見でカット・変更が加えられたバージョンですが、この録音にあたってはアルファーノ補作初稿版を使用し、トスカニーニが削除したことで有名な約104小節も復元しての世界初・完全全曲録音となります。
 もちろん、ヨナス・カウフマンの歌う世界的大ヒット曲『誰も寝てはならぬ』の圧巻の熱唱! 近年のオペラ録音は上演のライヴ録音(またはコンサート形式によるライヴ)がほとんどとなっていますが、セッション録音という万全の体制で臨んでいるのにも注目です。パッパーノの数々の賞を受賞した『蝶々夫人』『アイーダ』の録音に続き、同じように批評家の絶賛を浴びること間違いなし。以下のように、既にこの演奏は高い評価を得ています。

「これこそ、新たなトゥーランドットのリファレンス版となる」〜Forum Opera
「このトゥーランドットは、近年で最高の録音のひとつになることを約束する。パッパーノは、プッチーニがスコアに書き込んだエキゾチシズムと東洋のリズムをすべて引き出し、情熱的なものとして解読をした・・・パッパーノは、オーケストラの緊張感を保つ方法を知っている。そしてオーケストラが歌手と呼吸を合わせているかのように、どんな時も歌手と一緒に演奏し、特にリューのアリアにおいて繊細さと美しさが見事に融合した事例を作り出した」〜Operawire
「トゥーランドット役でデビューしたソンドラ・ラドヴァノスキーの声には霜と炎、放出する力、まるで花崗岩のような高音でリスナーを圧倒」〜Avvenire(輸入元情報)


【収録情報】
● プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』全曲(アルファーノ補作初稿版)


 ソンドラ・ラドヴァノフスキー(ソプラノ:トゥーランドット姫)
 ヨナス・カウフマン(テノール:無名の王子=カラフ)
 エルモネラ・ヤオ(ソプラノ:リュウ)
 ミケーレ・ペルトゥーシ(バス:ティムール)
 マイケル・スパイアーズ(テノール:皇帝アルトウム)
 マッティア・オリヴィエリ(バリトン:ピン)
 グレゴリー・ボンファッティ(テノール:パン)
 シアボンガ・マクンゴ(テノール:ポン)
 マイケル・モフィディアン(バリトン:役人)
 フランチェスコ・トーマ(テノール:ペルシアの王子)
 ヴァレンティーナ・イアノッタ(ソプラノ:トゥーランドットの第1の侍女)
 ラクーシャ・ラメザーニ・メラー二(ソプラノ:トゥーランドットの第2の侍女)
 ローマ聖チェチーリア国立音楽院合唱団&児童合唱団(合唱指揮:ピエロ・モンティ)
 ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団
 サー・アントニオ・パッパーノ(指揮)

 録音時期:2022年2月28日〜3月8日
 録音場所:ローマ、Auditorium Parco della Musica
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)


ユーザーレビュー

総合評価

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まず、アルファーノ補筆初稿版について。ほ...

投稿日:2023/06/18 (日)

まず、アルファーノ補筆初稿版について。ほぼ全ての人がトスカニーニがカットした現行版より初稿版のほうがいいと思うのではないだろうか。アルファーノは当然プッチーニとは作風、タッチが違い違和感はあるが、初稿版ではだんだん慣れ、トゥーランドットの細やかな感情表現が感銘を呼び、感動さえすることになる。アルファーノ補筆部分で感動するなど自分でもびっくりだが、それだけアルファーノは真剣に書いたのだ。トスカニーニはその価値が理解できなかった。私はトスカニーニの芸格に疑問を持つものだが、今回もやっぱりなという思いだ。補筆初稿版による演奏が初演から約100年かかったというのはまさにトスカニーニの呪縛だったわけだが、今後初稿版を無視することはできなくなるだろうし、変に神格化されたトスカニーニが現代に通用するものなのかも議論してほしいところだ。演奏はすこぶる優秀。カラヤンの妖艶さはないが、パッパーノの作り出す音楽はより斬新でプッチーニが意外にシェーンベルクと近いところにいることを音で実感させる画期的なものだ。歌手もいい。有名どころが並ぶ男性陣に対し、ラドヴァノフスキー、ヤオは初めて聞く名だが、もうベテランなんだな。ともに表現が実に巧み。カウフマンも無謀な王子にぴったり。記念碑的な録音でありお薦めしたい。

フォアグラ さん | 愛知県 | 不明

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これも昨今では珍しくなったオペラの全曲セ...

投稿日:2023/05/08 (月)

これも昨今では珍しくなったオペラの全曲セッション録音だが、『トゥーランドット』に関しては大いに意義あるCD。アルファーノ補筆部分のノーカット録音にはジョセフィン・バーストウの歌ったものがあったが、全曲盤としてはこれが初だからだ。アルファーノの補筆は確かに無難な出来にとどまり、あまり誉められないとしても、ここにはプッチーニが作曲するはずであった歌詞が含まれており、そこではヒロインが「氷の姫君」になった理由がはっきり語られているからだ。つまり彼女には男に支配されたいというマゾヒスティックな欲望があり、謎解きに勝てない男の首をはねるという残酷な所業に及んだのは、それに対する反動形成の産物だったということ。現代のポリコレの観点からは、あまり好ましい設定ではないかもしれないが、文句はゴッツィの原作戯曲に言ってもらいたい。だからアルファーノ補筆版で演奏するなら、この初稿版がベスト。トスカニーニのやったように104小節もカットしてしまうのは論外と言うほかない。 パッパーノの指揮は相変わらず周到。この曲では浮きがちな喜劇的要素と劇的、叙情的要素のバランスがとても良い。まもなくここのポストを去る聖チェチーリア音楽院管弦楽団も素晴らしい演奏で応えている。ラドヴァノフスキーは実に輝かしい声。補作初稿版では特に求められる繊細な女心の表現でもなかなか健闘している。イタリア語が聞き取りにくいという弱点はあるが、この役なら致命的欠陥ではない。重い声のカウフマンはピンカートンのような軽薄男には全く合わなかったが、カラフ役としては悪くない−−この男も何を考えているのか良く分からない奴なのだが。ヤオはかなりドラマティックな声の持ち主で(蝶々夫人も歌う)、繊細というよりは全集中の表現で押してくるが、立派にトゥーランドット姫の対抗軸になりえている。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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パッパーノのディスクに外れなしは今回も有...

投稿日:2023/04/03 (月)

パッパーノのディスクに外れなしは今回も有効でした。いたずらにドラマティックに煽り立てるのではなく、プッチーニの繊細な筆致を丹念に描いています。カウフマンの少しこもったような歌声は賛否が分かれると思いますが、全体としては優れた出来といえます。★ひとつ減にしたのは紙のジャケットに直接ディスクを収めているために、入手時既にスリキズが付いていたり、出し入れする際にキズが付きやすい仕様は改善して欲しいものです。

好事家 さん | 千葉県 | 不明

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