SACD 輸入盤

コンダクターズ・トランスクリプションズ〜クレンペラー、バルビローリ、ミトロプーロス、オーマンディ、ラインスドルフ、スクロヴァチェフスキほかによるバッハ編曲集

バッハ(1685-1750)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
CHSA5030
組み枚数
:
1
レーベル
:
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明

スクロヴァチェフスキ編曲の《トッカータとフーガ》!
大指揮者たちのバッハ観を映し出す、画期的なリリース

 すでにバーメルト指揮による『ストコフスキ・シンフォニック・バッハ』(CHAN9259)と、スラットキン指揮の『バッハ・トランスクリプションズ』(CHAN9835)という2枚のバッハ編曲作品集をリリースしているChandosですが、またしても前回同様スラットキンを起用して、今度は「偉大な指揮者たち」の編曲によるバッハ作品集のみを集めてしまったというから、その執念たるや尋常ならざるものがあります。

 バッハ作品の編曲ものは、一説にその数3000とも5000とも言われますが、「オーセンティック」のかけ声のもと、不当に忘れ去られた、優れたアレンジがあるのも事実。hyperionのバッハ=ピアノ編曲集(現在第3集までリリース済)と期せずして対をなす、興味深い企画といえるでしょう。

 冒頭を飾る《トッカータとフーガ ニ短調》は、名匠スクロヴァチェフスキの編曲。1997年にライヴ収録された演奏がミネソタ管弦楽団の創立100周年記念盤に収められていましたが、正式なレコーディングとしては今回が初。作曲家としても名をなす人物だけに、スクロヴァチェフスキの編曲はシャープそのもの。響きを豊かにしてゴージャスに仕上げたストコフスキとは対照的な、楽曲構造が透けて見えるような編曲が魅力的です。なお、フーガの後半はグロッケンなどが加わって細かい音形に疾走するようなスピード感を与えているほか、コーダはドラの音が響き、まるで《キエフの大門》のような壮大なスケール感が加わるなど、盛り上がりにも欠けていません。

 バッハの作品を編曲したことで、そのレコーディングも含めてストコフスキーとともに有名なのはオーマンディですが、ここにおさめられたコラール〈主よ、人の望みの喜びよ〉も、実に美しい仕上がりです。

 また、世界初録音となるラインスドルフによるコラール《われ心より待ち望む》も注目されます。ブラームスの「オルガンのためのコラール前奏曲集」や《四つの厳粛な歌》をオーケストレーションしたことでも知られる彼だけに実に説得力のある編曲となっています。

 英国の名指揮者で、「プロムス」の創始者としてその名を残すヘンリー・ウッドの《フル・オーケストラのための組曲第6番》は、全部で18分半ほどかかる作品。6つの楽章からなり、原曲は、平均律クラヴィーア曲集第1巻の3番(第1曲プレリュード)、カプリッチョ《最愛の兄の旅立ちに寄せて》BWV.992(第2曲ラメント)、パルティータ第3番BWV.827(第3曲スケルツォ)、イギリス組曲第6番BWV.811(第4曲ガヴォットとミュゼット)、平均律クラヴィーア曲集第1巻の22番(第5曲アンダンテ・ミスティコ)、パルティータ第3番BWV.1006のプレリュード(第6曲フィナーレ)となっています。

 BBC交響楽団との一連の録音の完成度の高さがまずまずの評判となっているスラットキンによる非常に凝った企画であり、綺羅星のごとく居並ぶ大指揮者たちの「バッハ観」を知る上でも重要なリリースとなること必至の内容。

 なお、Chandos初めてのHybrid SACDのみのリリースとなり、ノーマルCDの発売は予定されていません。


J.S.バッハ
コンダクターズ・トランスクリプションズ
クレンペラー、バルビローリ、ミトロプーロス、オーマンディ、ラインスドルフ、スクロヴァチェフスキ、サージェント、ウッド、ダムロッシュ、グイによるバッハ編曲集

ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685−1750):
■トッカータとフーガ ニ短調BWV.565(スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ編)
■カンタータ第147番〜コラール〈主よ、人の望みの喜びよ〉(ユージン・オーマンディ編)
■コラール《われ心より待ち望む》BWV.727(エーリヒ・ラインスドルフ編)
■フル・オーケストラのための組曲第6番(ヘンリー・ウッド編)
■G線上のアリア(マルコム・サージェント編)
■カンタータ第208番《楽しき狩こそわが悦び》より〜アリア〈羊は安らかに草を喰み〉BWV.208(ジョン・バルビローリ編)
■ファンタジアとフーガ ト短調BWV.542(ディミトリー・ミトロプーロス編)
■コラール《われ御身に呼びかけん、主なるイエス・キリストよ》BWV.639(ヴィットリオ・グイ編)
■アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳第2巻より〜アリア〈わが傍らにいまし給え〉BWV.508(オットー・クレンペラー編)
■コラール《われらが神はかたき砦》BWV.720(ワルター・ダムロッシュ編)

レナード・スラットキン(指揮)BBC交響楽団

収録曲   

  • 01. Toccata and Fugue in D minor, BWV 565
  • 02. Toccata and Fugue in D minor, BWV 565
  • 03. Herz und Mund und Tat und Leben, BWV 147: Jesu bleibet meine Freude "Jesu, joy of man's desiring"
  • 04. Herzlich tut mich verlangen, BWV 727
  • 05. Well-Tempered Clavier, Book 1: Prelude and Fugue no 3 in C sharp major, BWV 848 - Prelude
  • 06. Capriccio in B flat major on the Departure of his Most Beloved Brother, BWV 992: 3rd mvt, Adagissimo
  • 07. Partita for Keyboard no 3 in A minor, BWV 827: Scherzo
  • 08. English Suite no 6 in D minor, BWV 811: Gavotte
  • 09. Well-Tempered Clavier, Book 1: Prelude and Fugue no 22 in B flat minor, BWV 867 - Prelude
  • 10. Partita for Violin solo no 3 in E major, BWV 1006: 7th movement, Gigue
  • 11. Suite for Orchestra no 3 in D major, BWV 1068: Air
  • 12. Was mir behagt, ist nur die muntre Jagd!, BWV 208 "Hunt Cantata": Schafe konnen sicher weiden
  • 13. Fantasia and Fugue in G minor, BWV 542 "Great G minor"
  • 14. Fantasia and Fugue in G minor, BWV 542 "Great G minor"
  • 15. Orgelbuchlein: Ich ruf'zu dir, Herr Jesu Christ, BWV 639
  • 16. Bist du bei mir
  • 17. Ein feste Burg ist unser Gott, BWV 720

ユーザーレビュー

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名指揮者によるバッハ編曲集。初録音も5曲...

投稿日:2012/02/05 (日)

名指揮者によるバッハ編曲集。初録音も5曲。バルビローリのものは「グローリアス・ジョン」で聴いた記憶があるが、そもそも自分から好んでこういう曲を聴く趣味はなかったので、仰天と同時に感嘆。民族主義の匂いのするバッハから格調高いバッハまでスラトキンの的確な指揮で体現されている。SACDを堪能するべく購入したが、想定外の出来に大いに満足。

淳メーカー さん | 愛知県 | 不明

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はっきり言ってスラットキンの演奏には不満...

投稿日:2006/05/15 (月)

はっきり言ってスラットキンの演奏には不満が残る。より透徹した演奏がこれらバッハには好ましい思うからだ。しかし、抗しがたいのは魅力的な編曲の数々!特にスクロヴァチェフスキ編トッカータとフーガはまるでショスタコーヴィチを思わせる音響の連続!愉しさの極み!色彩感に富んだ打楽器の使い方などは感心してしまう。フーガもとても魅力的であり、もっと演奏されていいように思う。ミトロプーロスのファンタジアとフーガも刺激的だ。企画ものとしては第一級の仕上がりだといえよう。

肉ポエム さん | 東京 | 不明

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人物・団体紹介

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バッハ(1685-1750)

1685年:アイゼナハで誕生。 1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。 1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。 1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。 1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。 1714年:楽師長

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