作曲家、作品、そして自身の二面性を巧みに表現。
キャシー・クリエ5枚目のソロ・アルバムがLP化
ヨーロッパ・コンサート・ホール協会(ECHO)2015/2016 シーズンのライジング・スターに選出されヨーロッパ各地の主要ホールで公演を行うルクセンブルク出身のピアニスト、キャシー・クリエ。これまでにCAvi music からは4 枚のディスクが発売されており、ヤナーチェク:ピアノ作品集 は、レコード芸術で特選盤という好評を得ています。 彼女のここ最近のアルバムは、ラモーとリゲティ、リストとベルクといった異なるスタイルをもった作曲家を1 枚のアルバムに収録し、それぞれの対比を鮮やかに描き出していました。今回のアルバムは、ドビュッシーとシマノフスキというほぼ同時代の作曲家でまとめています。シマノフスキは、ポーランドの印象派とも言われることや、一見ドビュッシーと音楽的共通点があるように思いますが、シマノフスキ自身は若い頃は、印象主義やドビュッシーの音楽にはあまり共感を抱いていなかったようです。しかしシマノフスキ中期の作品にあたる「マスク(仮面)」は、シマノフスキらしい神秘的なハーモニーは健在ですが、印象派の手法で書かれており、ドビュッシーの影響も少なからず感じる作品。作曲家、作品、そして自身の表と裏を卓越した表現力と音楽性で見事に描いたアルバムです。
【収録内容】
ドビュッシー:
映像 第1 集【水に映る影/ラモー賛歌/ 動き】
映像 第2 集【葉ずえを渡る鐘/ 荒れた寺にかかる月/ 金色の魚】
シマノフスキ:マスク(仮面劇)Op.34【シェラザード/ 道化のタントリス/ドン・ファンのセレナード】
キャシー・クリエ(ピアノ)
録音:2016 年11 月/フィルハーモニー・ルクセンブルク、室内楽ホール
(メーカー・インフォメーションより)