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24 Preludes & Fugues : Alexander Melnikov(P)(2CD)

Shostakovich

User Review :5.0
(8)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
HMM932019
Number of Discs
:
2
Label
:
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description


ニコラーエワ盤を超えたか!
ショスタコーヴィチの難物にとんでもない凄演、メルニコフ驚愕の名演、再登場


ショスタコーヴィチ壮年期の『24の前奏曲とフーガ』はその巨大さ、深さ、技術的難度ゆえ、ピアニストにとって最高峰のひとつとなっています。全曲の録音も多くはなく、いまだに初演者ニコラーエワのものが超えるものなき決定盤の地位を保っています。しかし、ロシアの俊英メルニコフがまさに命をかけてチャレンジした当録音は驚くべき完成度で、この世のものとは思えぬ域に達しています。この音楽的深み、さらに時折見せる暗黒の情念など30代とは思えぬ成熟度、さらにニコラーエワにはない21世紀的な新しさなど、どこをとっても非の打ちどころなし、ニコラーエワ盤を超える演奏と思えます。
 HMC902019およびKKC5105(ともに廃盤)に付属していたDVDは付いておりません。また、HMC972019は廃盤となります。(輸入元情報)

【24の前奏曲とフーガ】
大作『24の前奏曲とフーガ』について、ショスタコーヴィチは以下のように語っています。「最初は対位法音楽の技術的な習作のつもりだった。しかしその後構想を拡大し、バッハの平均率クラヴィア曲集に倣って、一定の形象的内容を持つ小品の対位法様式による一大曲集にすることにした」。
 1950年7月、ショスタコーヴィチは、バッハ没後200年記念祭に参加するためにライプツィヒに向かいますが、この曲集はもともとその旅行のさなかに練習曲として着想されたものでした。
 その後、ソ連代表団の団長として、また、同時に開催されたコンクールの審査員として、さらに閉会式で弾かれた3台のピアノのための協奏曲の独奏者のひとりとして記念祭に参加・滞在するうちに、バッハの音楽から深い影響を受けて作品の構想が拡大したという経緯が上の言葉にも表れています。
 ちなみに、このとき開催された第1回バッハ国際コンクールの優勝者は、ソ連から参加した当時26歳のニコラーエワ(ニコライエワ、ニコラーエヴァとも)で、彼女の演奏に多大な感銘を受けたショスタコーヴィチは、『24の前奏曲とフーガ』の公開初演を彼女に依頼しているほどです。

 作品は、平均律における24のすべての調性を用いて書かれており、バッハと同じく「前奏曲&フーガ」というスタイルを踏襲しながらも、楽想にはロシア的な要素も濃厚に反映されているのがポイント。
 そこにはロシアの古い英雄叙事詩である“ブィリーナ(語り歌)”からの影響や、ムソルグスキーから自作の『森の歌』に至るまでのロシア・ソヴィエト音楽を俯瞰するような引用なども幅広く含まれており、当初の「技術的な習作」という作曲意図とは遠くかけ離れた壮大な意図をみてとることが可能です。
 バッハの『平均律』への賛意をあらわすためか、全体の雰囲気は基本的には明快なものとなっていますが、各曲の性格は多彩であり、ときに深い瞑想性・哲学性を感じさせる音楽から、いかにもショスタコらしい凶暴さを窺わせるものまで、見事なまでの対位法的統一感のもとに雄弁な楽想を展開していてさすがと思わせます。
 この作品がショスタコーヴィチ最高のピアノ作品であることはまず間違いのないところで、作曲家同盟の過酷な批判(いつもながらの他愛のない理由ですが...)にも関わらず、ニコラーエワやユージナ、リヒテル、グリンベルグなどによって熱心に演奏されていたのも十分に頷けるところです。
 なお、作曲は1950年10月から1951年2月の4ヶ月間でおこなわれ、約2ヵ月後の1951年4月5日に開かれた作曲家同盟の会議での席上、ショスタコーヴィチ自身により抜粋試演されて、「理想主義的」「形式主義的」と批判を受けます。全曲の初演は、それから約20ヶ月が経過した1952年12月23日、および12月28日に2日間かけておこなわれました。(HMV)

【収録情報】
● ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87(全曲)


 アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)

 録音時期:2008年5月、12月、2009年3月
 録音場所:ベルリン、テルデックス・スタジオ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

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Comprehensive Evaluation

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投稿日:2022/11/30 (水)

このディスクを聴いて、メルニコフというピアニストがすごいという事がわかった。メルニコフは硬質で辛口である。でもその度合いが徹底していて、高度な結晶みたいな演奏だと思う。確かにこの演奏を聴くと、他の皆さんは緩く聴こえてしまうかも。しかし、聴き比べたら、メルニコフの凄さはすぐにわかる。このディスクはメルニコフの代名詞である。この名曲のファーストチョイスと断言することに些かの躊躇もない。

てつ さん | 東京都 | 不明

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投稿日:2018/09/15 (土)

この演奏にはびっくりした。 この作品の新たなる姿を示している。 発見の連続だった。 第12番ではオーケストラが演奏しているようなスケールの大きさを感じた。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

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投稿日:2014/04/14 (月)

シチェルバコフ盤、ルバッキーテ盤の次にこれを聴きました。これらの録音はどれも甲乙つけがたい感じがします。 この作品の最高峰の録音といわれるニコラーエワ盤(3回目)を聴いてみたいと思いました。どのくらい違うのか?たぶん、「耳」の質がよくない私にはまたしても甲乙つけがたいのでしょう。 メルニコフ盤の弱点を挙げると、24曲目が3枚目のCDに入っている事ですかね。2枚に収まったように思う。

なりそんぐす さん | 神奈川県 | 不明

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