シューベルト(1797-1828)

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CD 輸入盤

弦楽四重奏曲第14番『死と乙女』、第12番『四重奏断章』、第4番 カルテット・アロド

シューベルト(1797-1828)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
9029517247
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


疾風怒濤的な激しさとマッチした真の魅力をあぶり出した画期的解釈演奏!

カルテット・アロドの3枚目のアルバム。彼らの「若さ」、シューベルトの死の予感からイメージされる演奏は期待以上で、『死と乙女』の最初の和音は、エッジの効いた切り込みから完璧に調律されたオルガンのリード管のような完全なるハーモニー。その次に現れるか弱く柔らかい乙女の超弱音のメロディとの対比はこれまでに聴いたことがない表現。歌曲『死と乙女』の詩による死へと誘う悪魔のささやきと、それに抗する乙女の言葉から成り立っていて、この作品をシューベルト自身の死生観が表明されたものだと言う説もありますが、他のシューベルトの作品とは異なり緊密で劇的な構成が特徴となっています。第4楽章のスピード感はハンパなし! これまでアルテミス四重奏団、ヴィジョン四重奏団がかなりの高速でしたが、それ以上速さで突っ走る感覚はアロドの演奏にまさしくあったもので、コントラストと絶妙な一瞬の休符、そして強弱の対比は大オーケストラなみの幅広いもの。疾風怒濤的な激しさとマッチした真の魅力は知的さと繊細で、緻密な表現がなされています。(輸入元情報)

【収録情報】
シューベルト:
● 弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』
● 弦楽四重奏曲第12番ハ短調 D.703『四重奏断章』
● 弦楽四重奏曲第4番ハ長調 D.46


 カルテット・アロド
  ジョルダン・ヴィクトリア(ヴァイオリン)
  アレクサンドル・ヴ(ヴァイオリン)
  タンギー・パリソ(ヴィオラ)
  サミー・ラシド(チェロ)

 録音場所:スイス、ラ・ショー=ド=フォン
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

【カルテット・アロド】
2013年結成。マチュー・ヘルツォク(元エベーヌ四重奏団ヴィオラ奏者)、ジャン・シュレム(元ロザムンデ四重奏団ヴィオラ奏者)に師事。また、アルテミス・カルテット、エベーヌ四重奏団、ディオティマ四重奏団の指導も受けている。14年FNAPECヨーロッパ・コンクール第1位、15年ニールセン国際室内楽コンクールでは第1位ならびにカール・ニールセン賞および新作演奏賞を受賞、さらに16年ミュンヘン国際音楽コンクールで優勝し、大きな注目を集めた。また、17年イギリスBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト」に選出される他、18年にはドイツ・エコー賞クラシック部門で新人賞を受賞。フィルハーモニー・ド・パリ、ルーヴル美術館オーディトリアムをはじめとするフランスのコンサート・ホール、ロンドンのウィグモア・ホールおよびバービカン・センター、ブリュッセルのパレ・デ・ボザール、ザルツブルク・モーツァルテウム、ウィーンのコンツェルトハウスおよび楽友協会、アムステルダム・コンセルトヘボウ、チューリッヒ・トーンハレ、ベルリン・フィルハーモニー、エルプフィルハーモニー・ハンブルク、ストックホルム・コンサートホール、そしてカーネギー・ホールをはじめとする欧米の主要コンサート・ホールの多くに出演。また、ヴェルビエ、モントルー、エクサン・プロヴァンス、サロン・ド・プロヴァンス、フォル・ジュルネ、パブロ・カザルス、ハイデルベルク、ラインガウ、メクレンブルク=フォアポンメルン、ブレーメン、ヴュルツブルク・モーツァルト音楽祭、プラハの春を含む著名国際音楽祭に招かれている。
 初来日は17年。王子ホール他で公演を行った。アミハイ・グロス、アントワン・タメスティらヴィオラ奏者、エリック・ル・サージュ、アレクサンドル・タロー、アダム・ラルームといったピアニスト、マーティン・フロストをはじめとするクラリネット奏者、ラファエル・ピドゥー、フランソワ・サルク、ジェローム・ペルノー、ブルーノ・フィリップなどのチェロ奏者と共演。2017年エラート(ワーナー・クラシックス)と長期専属契約を結び、メンデルスゾーン作品のアルバムでCDデビュー。19年秋、シェーンベルク、ツェムリンスキー、ヴェーベルンの作品を収録した最新アルバム『The Mathilde Album』をリリース。メセナ・ミュジカル・ソシエテ・ジェネラルをはじめとする複数の団体、地域から支援を受けている。(輸入元情報)

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今年の7月にスイスのラ・ショー=ド=フォ...

投稿日:2020/10/14 (水)

今年の7月にスイスのラ・ショー=ド=フォンで録音。異例な快速リリースだが、この録音を一刻も早く世に出したい関係者の気持ちは良く分かる。不朽の名作『死と乙女』の録音史でもマイルストーンとなるべき画期的な録音だからだ。ここ半世紀ほどのカルテットのトレンドはSQの表現力を拡張してオーケストラのようにすること、いわばカラヤン指揮/ベルリン・フィルを弦楽四重奏で実現することであったが、カルテット・アロドの目指すところはもう全然違う。これまでの録音でも来日公演でも(残念ながらナマでは聴けておらず、NHK-BSで観ただけだが)このカルテットの音が細身であることは非常に印象的。マッスとしての力で押すということを全くせず、シャープな切れ味とピアノからピアニッシモにかけての微細な細やかさで勝負している。技術的にも世界最高水準に達していると思われ、前の「マティルデ・アルバム」(ヴェーベルン/シェーンベルク/ツェムリンスキー)など、彼らを聴いてしまうとラ・サールSQですら、ひどく「もっさり」して切れが悪いと感じられるほどだ。このシューベルト・アルバムでも全体に速めのテンポにもかかわらず、よく歌っていて、淡白という印象は全くない。微視的なレベルでの細やかさが半端ないのだ。第2楽章の演奏時間(10:58)は私の所持する25種類のディスクの中ではアルバン・ベルクSQの再録(10:40)に次ぐ速さだが、全く物足りないところはない。終楽章もエマーソンSQの8:13には及ばぬものの、過去最速クラスの8:33だが、強引な力押しという感じが少しもしない。演奏自体がすこぶる俊敏な性格を持っているからだ。『四重奏断章』は『死と乙女』のカップリングに絶好の曲だと思っていたが、こんなに前衛的で凄い作品だとこの演奏に教えられた。若書きの第4番も演奏のおかげで、実に聴き映えがする。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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