保持林業 木を伐りながら生き物を守る

柿澤宏昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784806715702
ISBN 10 : 4806715700
フォーマット
出版社
発行年月
2018年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
372p;20

内容詳細

成熟期をむかえる日本の人工林管理の新指標。欧米で実践され普及している、生物多様性の維持に配慮し、林業が経済的に成り立つ「保持林業」を第一線の研究者16名により日本で初めて紹介。保持林業では、伐採跡地の生物多様性の回復・保全のために、何を伐採するかではなく、何を残すかに注目する。北海道道有林で行なっている大規模実験、世界での先進事例、施業と森林生態の考え方、必要な技術などを科学的知見にもとづき解説。生産林でありながら、美しく、生き物のにぎわいのある森づくりの方向性を示す。

目次 : 第1章 保持林業と日本の森林・林業/ 第2章 アメリカ合衆国における保持林業の勃興/ 第3章 カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州の事例―保持林業が渓流生態系に及ぼす影響/ 第4章 保持林業の世界的な普及とその効果―既往研究の統合から見えてきたもの/ 第5章 北海道の人工林での保持林業の実証実験/ 第6章 保持木が植栽木・更新へ与える影響/ 第7章 保持林業と複層林施業/ 第8章 諸外国の生物多様性を保全するための制度・政策/ 第9章 日本における環境配慮型森林施業導入の課題と可能性/ 第10章 生物多様性の保全を進める新たな手法

【著者紹介】
柿沢宏昭 : 北海道大学大学院農学研究院教授、博士(農学)。北海道大学大学院農学研究科修士課程修了、北海道大学農学部助手・助教授を経て現職。主な研究テーマは欧米諸国の森林管理政策の比較研究、地域森林ガバナンスの構築

山浦悠一 : 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所森林植生研究領域主任研究員、博士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了後、長野県林務課に勤務。その後、同研究科博士課程修了、森林総合研究所非常勤研究員、北海道大学農学部森林科学科助教を経て現職。山村に生まれ育ち、森林や林業、野生生物の保全に関心をもち研究を行なっている

栗山浩一 : 京都大学大学院農学研究科教授、博士(農学)。京都大学大学院農学研究科修士課程修了、北海道大学農学部助手、早稲田大学政治経済学部専任講師・助教授・教授を経て現職。専門は環境経済学で、自然環境の経済価値を評価する手法の研究を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • Kentaro さん

    近年では、樹木の種多様性は、森林の成長量や炭素貯留機能、レクリエーション機能など多様な森林の機能の源となっている事が示されるようになった。単一樹種の苗木を植えて均一で単純な人工林生態系をつくり出す事による木材生産性の最大化は、多様な森林の機能を犠牲にすることによって達成されているといえる。実際、下層植生が発達し広葉樹が混交した針葉樹人工林では、甲虫や鳥類の多様性が高いことが国内の研究から明らかになってきた。これは、針葉樹人工林でも状況によっては広葉樹が生育し、生物多様性の保全に寄与できることを示している。

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