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yasukun さんのレビュー一覧 

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     2014/09/03

    彼女は間違いなく世界を代表するピアニストだと思います。ショパンのピアノソナタ第三番の終楽章、それから舟歌のほんとうにシンフォニックな響きに圧倒されてしまいました。とくに舟歌は後半部分のペダリングが凄い。ピアノでこんなに感動したのは初めてです。これから他の旅路シリーズを聞いてみたいと思います。

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     2014/03/26

    大阪での公演を、まさに私は聞いていました。当時、大学1年生でしたが、高校生の頃からビクターから出されていたメロディア原盤のムラヴィンスキーのチャイコフスキーやショスタコーヴィチの交響曲シリーズ(録音は1950代のモノラル)を、何かに憑りつかれたように聞き、感動していました。なんとなく霞の向こうから聞こえているような録音でしたが、ムラヴィンスキーの演奏は、若い学生を引き付けてやまなかったのです。大阪での公演は、なぜ人を引き付けてしまうのかを、解き明かしてくれました。冒頭のオベロンでは、弦とホルンが非常に弱い音で始まるのですが、一気呵成に加速して最強音へと持っていく合奏力が凄い。何も音の強弱で演奏を評するつもりはありませんが、驚異的なダイナミックレンジです。未完成はなんとも言えず寂しい、しかし高貴で厳しい響きを放ちます。このように風格のある未完成はまとないでしょう。最後のくるみ割り人形は、目も覚めるような色彩感がすばらしい。くるみ割り人形の演奏は他にも多数ありますが、ともすれば通俗的な曲をこのように薫り高く演奏するのは他にありません。雪のワルツと最後のアポテオーズが特に素晴らしいです。レニングラードフィルの人間の技とは思えないような合奏力は、もう録音でしか聞けないのかと思うと残念です。ムラヴィンスキーの演奏を聴くと、他の演奏が聴けなくなってしうので、非常に具合いがわるいです。なお、この録音に関しては、オーケストラの中に入って聞いているような感じで、マイクが非常に近い。その分、音は鮮明です。ベストな録音状態とは言えないが、ムラヴィンスキーの録音としては非常に鮮度の良い録音です。

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     2014/03/19

    ムラヴィンスキーの1960年代のドイツグラモフォンのステレオ録音盤が、第5の最高峰と思っていましたが、このウィーンでの録音はそれを超えるのではないかと思います。確かにダイナミックレンジが驚異的に広いため、再生が難しく、ボリュームを上げるとノイズが目立ってきます。また楽器のバランスもあまりよくないようです。しかしながら、ムラヴィンスキーとレニングラードフィルの演奏を目の前にして聞いている、というライブ感は鋭く、これほど白熱した緊張感のある演奏は、60年代のバルトークの弦チェレに匹敵します。特に第4楽章の思い切りテンポを動かし、強弱を付けていくのは、あまり彼の演奏を聞きなれない人にとっては不自然に感じられるかもしれませんが、私はこれほどの緊迫感のある第5は他にないと思います。横で聞いていた小学生の子供も思わず、「凄い!」と言ったくらいです。高踏的、哲学的、峻厳と思われているムラヴィンスキーの演奏ですが、これほどの情熱を感じさせる第5の演奏は、他にありません。

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     2014/01/19

    ショスタコーヴィチのバイオリン協奏曲第1番はこのCDを最初に聞き、続いてオイストラフと庄司沙矢香のCDを聞きましたが、それぞれに良さがあり甲乙つけがたし、というのが私の素直な印象です。ハーンの演奏は他のどれよりも演奏技術が劣ることがなく、完璧です。特に第2楽章と最終楽章のたたみかけるような部分は他の演奏を寄せ付けないでしょう。若武者が快刀乱麻と突進していくようなエネルギーを感じます。20才を少し過ぎた頃の録音ですが、このような演奏は今後彼女自身もできないのではないかと思います。おそらく技術的にピークにある年代の記念碑的な録音になるでしょう。奇数の楽章の内省的ともいえる部分については、オイストラフや庄司沙矢香らに譲るところがあるかもしれませんが、若い演奏家の迫力を感じることができる良い演奏だと思います。このような演奏をさせたヤノフスキもすごいと思います。ヤノフスキは現代音楽も得意としており、ショスタコーヴィチのようにモダンな側面をもつ楽曲に向いているのだろうと感じます。テンポの速いハーンを煽ってさらに熱気を引き出したのは、ヤノフスキではないかと。

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     2013/09/26

    チャイコフスキーの協奏曲では、ナージャのバイオリンがほんとうに歌っているのだと感じました。何かに大きな力に動かされるような感情というか、まっすぐに突き進むようなほとばしる感情が湧き上がってきます。ライブ録音で第1楽章が終わった時の拍手が入っていますが、実演ではもっと凄い感動だったのだと思います。バックのオケも指揮者もナージャに触発されて熱演です。演奏が良いとか悪いとかの批評を飛び越えて、久々に感動を与えてくれたこのような演奏は非常に少ないのではないでしょうか。アサドの協奏曲は、チャイコフスキーのような熱はなく冷静ですが、とくに第1楽章においては、何か抑圧されたものを解きほぐすようなカタルシスを感じます。初めて聴いた曲ですが、曲の良さとナージャの歌が印象に残ります。

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     2012/08/28

    1812年とロメオとジュリエットは1972年頃にLondonレーベル(DECCA)から初めて出たころにLPで買いました。当時は1812年の野砲の音を録音したものをダビングし、「あなたのステレオ装置に挑戦」などとタスキがかかっていたりしてそのことに注目が集まったりしたものです。しかしそのことより、演奏そのものが非常に豪華で堅牢な感じで、この2曲はどちらも忘れ難いものです。いまだにこの演奏を超えるものはほとんどないように思います。特にロメオとジュリエットの幻想序曲は、悲劇的な部分と抒情的な部分がテンポよく運ばれ、間然する所がまったくありません。しなやかな弦の響きと金管楽器の咆哮はすばらしい。若き日の精悍なメータの代表作ではないでしょうか。1812年では、当時のLPではやりすぎと思われた野砲のダビングがCDではかなり抑制されていて聞きやすい状態に調整されています。演奏も迫力ばかりでなく、細かな弦の響きが美しく、この曲の代表的録音ではないかと思います。

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     2012/08/28

    このCDを聞く前にプロフィエフのピアノ協奏曲をポストニコワ/ロジェストベンスキー・モスクワ放送響で聞いていたのですが、彼女のピアノのタッチがしなやかで美しい上品な響きが忘れられませんでした。このチャイコフスキーのピアノ協奏曲でもその美点はまったく変わりません。第1番はリヒテル/カラヤンの演奏と比べれば火花が飛ぶような異常な緊張感はありませんが、全体に抒情的で美しいことは他の演奏を凌駕しているのではと思います。ウィーン響の響きはロジェストベンスキーの指揮によって非常にシャープで、演奏を引き締まったものにしています。第2番はこのCDで初めて聞いたような感じです。50分近い大曲で第1番に比べるとはるかにロシア的な分厚い印象の曲ですが、美しいピアノとシャープな響きは第1番と変わりません。堂々とした第1楽章の出だしから最後の第3楽章まで一気に聞かせてくれます。中間の第2楽章ではバイオリン、チェロ、ピアノの3重奏のような部分があり、バイオリンにも聞き惚れてしまいました。第3番は20分足らずの比較的小さな作品ですが、フィナーレのピアノとオケとの掛け合いが面白いです。

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     2012/07/27

    折り目正しい良い演奏だと思っています。後世のカラヤンに対する非難は承知の上ですが、第1楽章の静かな中にもベルリンフィルの力強い響きは他の演奏に何もひけをとりません。第2楽章も引き締まった良い演奏だと思います。第3楽章もベルリンフィルの引き締まった響きに、少しも間延びすることなく、幸福な感じがします。また第4楽章では、ヤノヴィッツのソプラノがすばらしい。とくに終末に近い部分でソプラノが一人でほぼ最高の高音を出す部分がありますが、この高音を出し切った演奏はないのでは、と思います。これほど上品で美しいソプラノはまずないと思いますので、これも推薦です。LPも持っていますが、CDだと弦の細かい部分や合唱の分離がよく、すっきり見通せる感じがします。ぜひ聞いてみて下さい。

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     2010/01/31

    ロジェストベンスキーのこの全集は、30年前頃のLPで聞いていた頃は粗雑な音が気になりましたが、それは再生の問題であってCDになった全集を聞いてみるとこれほどまでに音に細かなニュアンスがあったのかと驚きました。とりわけ金管楽器の強大な音は確かに「爆演」であり、それが好評と不評を大きく左右しますが、その奏法はロシア、旧ソ蓮のオーケストラにある程度共通するものであり、彼らの音に対する感覚がそのようになっているからだと思われます。よく聞き込めば決して野放図に演奏しているのではなく、光り輝くようなニュアンスを持っていることがこのCDから十分聞き取ることができます。(あるレベルにある再生装置でなければ金管の音を正確に再生しきれないので注意。)
     この全集では第2番は比較的穏やかな演奏で、むしろトスカニーニの方が過剰な情熱を感じますが、快速の第3楽章から第4楽章への盛り上がりは見事な演奏です。しかし比較される演奏が多いために、演奏に苦心しているのでは?と思ったりします。第3番、第5番、第6番ではロジェストベンスキーの伸びやかに歌わせている弦楽器、とくにチェロが美しい音で捉えられていて、秀逸です。第4番ではムンクの叫びが聞こえます。今まで聞いた中ではデイビスとボストンSOの上品で堅牢な演奏が全集としてもっとも優れているように思っていましたが、このロジェストベンスキーの演奏は全く別の世界の優れた全集です。とくに第6番の第1楽章は他の演奏と比べるとこれが本当に同じ曲なのか?と感じるほどオリジナリティーに富む演奏です。この全集は好き嫌いのはっきりする演奏とは思いますが、優れたものであることは疑う余地はありません。細部にこだわって精密になればなるほど全体の強い流れを失うような今の演奏にはない、強い訴えがあります。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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