ルイージ＆ドレスデン／荘厳ミサ曲（ＤＶＤ）

2006年2月21日 (火)

ベートーヴェン：荘厳ミサ曲
ルイージ＆シュターツカペレ・ドレスデン
フラウエン教会再建記念コンサート・ライヴ

第二次世界大戦中、ドイツ軍の攻撃に対する報復に燃える英軍を中心におこなわれた凄惨きわまりない「ドレスデン爆撃」によって徹底的に破壊され、60年後の2005年、16年をかけてようやく再建されたドレスデンのフラウエン教会（聖母教会、Dresdner Frauenkirche）の再建記念コンサートのライヴ収録。平和への祈願という意味も込めてか、曲目にはベートーヴェン：荘厳ミサ曲が選ばれています。
　演奏するのは、やはり爆撃によって壊滅的打撃を受け、40年後の1985年に再建されたゼンパー歌劇場を本拠地とするドレスデン国立歌劇場（ザクセン州立歌劇場）の面々。指揮は、2007年からドレスデン国立歌劇場の音楽総監督に就任が決まっているイタリア人のファビオ・ルイージ。彼にとってはお披露目的な意味合いもある記念演奏会の記録です。

　こうした経緯もあってか演奏は素晴らしく熱を帯びたものとなっており、ルイージによる細部まで見通しのよい解釈の中で、感動的な演奏が展開されています。なお、サンクトゥスは合唱ヴァージョンで、ベネディクトゥスではコンマスが起立して美しいソロを演奏しているのが印象的でした。
　収録が新しいこともって画質と音質は文句なしのハイ・クオリティ。フラウエン教会の美しい内部を的確に捉えたカメラワークも見事で、広大ながらまとまりの大変によい空間の映像と、ルイージらによる演奏風景を、効果的なカメラ・スイッチングとズーミング、パンニングを駆使してバランスのよい映像を構築しています。

・ベートーヴェン：『荘厳ミサ曲』ニ長調 op.123
　カミッラ・ニールンド（S）
　ビルギット・レンメルト（Ms）
　クリスティアン・エルスナー（T）
　ルネ・パーペ（Bs）
　ドレスデン国立歌劇場合唱団
　マティアス・ブラウアー（合唱指揮）
　シュターツカペレ・ドレスデン
　ファビオ・ルイージ（指揮）

　ネーレ・ミュンヒマイヤー（監督）
　ヘニング・ユール（撮影監督）
　アネット・ギールシュナー（撮影）
　シモーネ・クラーマー（撮影）
　ヨッヘン・メス（撮影）
　アレクサンダー・プファッフェ（撮影）
　ミヒャル・ペッチュ（撮影）
　アイケ・ダーフィト・ラウシェンバッハ（撮影）
　ドリス・レンネルト（撮影）
　オリヴァー・ティーデマン（撮影）
　ニコラス・フィーラート（撮影）
　モリッツ・ヴェヒター（撮影）
　ウルスラ・ニコリーネ・ツァイタング（撮影）
　ペーター・ラファイロフ（音声）

　2005年11月4,5日、ドレスデン、フラウエン教会（ZDF制作）

・【ボーナス映像】「フラウエン教会の再建」
　収録時間：92分（演奏:88分、ボーナス:4分）
　画面：カラー、16：9　anamorphic
　音声：PCMステレオ、ドルビー・デジタル5.1、DTS5.1
　字幕：ラテン・英・独・仏・西語
　NTSC
　Region All

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