リヒテルのガーシュウィンがリマスター＆プライスダウン

2017年3月19日 (日)

サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番、ガーシュウィン:ピアノ協奏曲
リヒテル、エッシェンバッハ&シュトゥットガルト放送交響楽団
シュヴェツィンゲン音楽祭1993年コンサート

2010年に発売され、リヒテルのガーシュウィンの正規盤として話題となった音源のリマスター＆プライスダウン化。ガーシュウィンのピアノ協奏曲は近年人気が出てきて録音もすでに60種類を超えていますが、かつてはあまり演奏されず、リヒテルが取り組んだのも晩年になってからのことでした。この録音では、指揮がエッシェンバッハということもあってか、トータル35分半という当時最長の演奏時間となっており、特に第2楽章アンダンテは14分以上かけて美しい情感を表現しています。

『エジプト風』の呼び名でも知られるサン=サーンスのピアノ協奏曲第5番は、第2楽章のエキゾチックな音楽でも知られていますが、リヒテル＆エッシェンバッハのじっくり型の演奏で聴くと、そうした要素も細部まで豊かな表情で楽しむことができます。

収録会場は、シュヴェツィンゲンのロココ劇場。南西ドイツ放送収録による録音は、小ホールの密度の高い音を再現するもので、リヒテルのピアノとシュトゥットガルト放送交響楽団の共演を心地よく聴かせてくれます。（HMV）

【収録情報】
● サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番ヘ長調 Op.103『エジプト風』
● ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ調

　スヴィヤトスラフ・リヒテル(ピアノ)
　シュトゥットガルト放送交響楽団
　クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)

　録音時期:1993年5月30日
　録音場所:シュヴェツィンゲン、ロココ劇場
　録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)