CD 輸入盤

Sym.10: Ormandy / Philadelphia O

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
MPK45882
組み枚数
:
1
レーベル
:
フォーマット
:
CD

総合評価

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 クック版交響曲第10番の初のステレオ録音...

投稿日:2022/06/30 (木)

 クック版交響曲第10番の初のステレオ録音である。ゴルトシュミットの指揮による、1960年の第1稿の初演と1964年の第2稿の初演は、いずれもモノラル録音であった。ロンドンでの第2稿の初演後に、いち早くアメリカ初演の許諾を得たオーマンディのパイオニア精神が粋である。彼が音楽監督を務めるフィラデルフィア管弦楽団と、1965年11月5日に第2稿のアメリカ初演を行った。本CDに収録されているのは、同月17日のフィラデルフィア Town Hall におけるセッションである。これはクック版交響曲第10番が世界に広く認められていくきっかけとなった先駆的な記録である。録音は優秀であり、各楽器のバランス・定位がしっかりしている。 現在から60年近く前の録音とは思えないほど、音質面も十分に満足できる。   1964年の第2稿の初演時は、テンポの設定など、クックとゴルトシュミットの共同研究の途上の感があった。オーマンディは、両端の緩徐楽章をやや速めに演奏し、ゴルトシュミットの初演時のテンポをおおむね踏襲している。第1楽章は、マルティノン盤および第1稿初演のゴルトシュミット盤に次ぐ速さで、演奏時間は21分36秒である。第2楽章から第4楽章は平均的である。第5楽章はやや速めであり、演奏時間は21分24秒である。この時代のフィラデルフィア管弦楽団は、特に弦の音色が美しい。やや速めのテンポ設定と豊麗なフィラデルフィア・サウンドがあいまって、クック版交響曲第10番の全体像をはっきりと示した演奏と言える。同じフィラデルフィア管弦楽団の演奏でも、1980年に録音されたレヴァインの指揮による第3稿第1版の演奏は、第5楽章に歴代最長の28分30秒をかけている。同じオーケストラにおける、指揮者による表現の違いを聴き比べるのも興味深い。第5楽章の第3部(第299小節以降)は、速めのテンポにもかかわらず、「ありとあらゆる交響的な作品の中でもっとも美しい楽節」(コンスタンティン・フローロス)という評価は揺るがない。ややあっさりした演奏ではあるが、指揮をしながらオーマンディが涙を流していたと伝えられている。オーマンディの人柄が偲ばれるエピソードである。  ちなみに、私が購入したオーマンディ盤の本CD(輸入盤)では、トラッキング付与の位置が1か所間違えている。なんと、第4楽章の最後の大太鼓の一撃が第5トラックの冒頭に入っている。したがって、第5楽章だけを聴こうとすると、冒頭に大太鼓が2回続けて打たれる。もちろん、第4楽章と第5楽章を続けて聴く際には問題はない。

宗仲 克己 さん | 東京都 | 不明

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学生時代、FM放送で聴いた時、美しい響き...

投稿日:2013/12/08 (日)

学生時代、FM放送で聴いた時、美しい響きに感銘を受けた録音です。今日聴いてもキチンとした演奏であることに感心します。

カズニン さん | 東京都 | 不明

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クック版第10番の最初期のレコーディング...

投稿日:2012/08/13 (月)

クック版第10番の最初期のレコーディングとしてまことに貴重な録音。多くの指揮者が取り上げて世に知られてゆく前の、まだ先入観や「刷り込み」がつく前の、メジャーな指揮者とオーケストラによる録音としても貴重で意義深いものです。マーラーの交響曲であるとか、音楽史的な位置づけであるとか、そういうことはさておいて、見事なまでに古典的な合奏による、全編朗々たる再現といえましょう。フィラデルフィアの優秀な弦楽器による力強くも美しい土台の上に、厚く重ねられてゆく全体の音響は、それはそれで聴きものであります。でもなあ、その後のいくつかの演奏が聴かせてくれた感情の高まり、憧れや悲しみ、諦観などが「まるでない」のは、やっぱり不満ではありますよね。復元されて間もない頃のこの曲に、この時期にこれだけの演奏を成し遂げた基本能力の高さを評価するか、あるいは形而下的レベルにとどまったことに一種の志の低さを見るか、そこは微妙なところですが、相半ばするところで受け止めておきましょうか。録音は良好。つやつやした響きが聴けます。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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