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miklos さんのレビュー一覧 

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     2021/03/15

    ここに収められている作品は、野外劇場で上映される劇のためにニールセンが作曲した作品である。通常のオーケストラでなく、ウィンドオーケストラのために書かれているのはそのためであろう。吹奏楽だけということもあって、響きが貧弱になってしまうのは否めないが、コーラスやソリストのおかげである程度カバーはできているし、何よりも資料的価値が高い(すべて世界初録音だと思われる)ため、星4つ。

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     2021/03/15

    劇付随音楽はカール・ニールセンが生涯にわたって取り組んだジャンルの一つであり、作品も多いため、ある程度作風の変遷を追うことが可能であるのだが、交響曲と比べて取り上げられる機会が圧倒的に少ない。
    これはそんな不運な境遇に置かれているニールセンの劇付随音楽を取り上げた貴重なディスクである。交響曲や協奏曲と比較するとオリジナリティには欠けるが、親しみやすい曲がそろっており、また交響曲や協奏曲からはなかなか見えてこないニールセンの国民楽派的な側面も理解することができる。デンマークでのキャリアの長いハンガリー人指揮者ヴェテと歌唱陣は、国際的な知名度こそないが、レヴェルは高い。

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     2021/03/15

    ダグ•ヴィレーンの管弦楽曲が収められたアルバム。20世紀を生きた作曲家だから、不協和音がたくさんということはなく一番知られた作品「セレナーデ」と同様に親しみやすい曲が並ぶ。中でもヴェニスの商人からのロマンティック組曲は、旋律が美しく、北欧音楽の透明感が好きな人にはおすすめできる作品。演奏もよい。

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     2021/03/14

    グリーグはピアノ協奏曲とペールギュントばかりが有名で、それ以外の作品の録音となると途端に少なくなる。そんな中で、ヤルヴィ、ルードに続き、エンゲセトまでもがグリーグの管弦楽作品をまとまって録音してくれたことは私のようなグリーグファンにとって非常にありがたいことである。
    この8枚組の中では、管弦楽用に編曲された作品を集めたDisc2が内容的に充実していると思う。グリーグのピアノ作品「スロッテル」からの管弦楽用編曲や「抒情組曲」からの編曲作品は編曲としてよくできていると思うし、「リカルド・ノルドクロークのための葬送行進曲」は正直原曲の吹奏楽版よりオーケストラ編曲のほうが若き親友をなくしたグリーグの悲痛な思いが伝わってくるような気がして、抜群に良い。

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     2021/03/14

    古代ギリシャの詩人ホメロスのオルフェウス物語を1930年代のストックホルムに持ってきてしまうという、ともすれば古典への侮辱ともいわれかねない作品だが、音楽そのものは非常に面白いと思う。響きは20世紀音楽のそれだが、とっつきにくさ全開というようなものではなく、ところどころに入る打楽器のおかげでややもするとキッチュでチープな感じすら覚えてしまう。

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     2021/03/14

    デンマークの作曲家ゲーゼは、初めての交響曲がメンデルスゾーンに認められてメンデルスゾーンの指揮でライプツィヒで初演され、シューマンとも親交があり、死後にはゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者も務めたという当時の北欧で初めて国際的な知名度を勝ち得た作曲家である。作風はロマン派音楽のそれで、劇的、あるいは牧歌的。ハムレット序曲はロマン派序曲の代表例としてもっと聞かれてもいい。田舎の夏の日はタイトル通りの曲で深みはないかもしれないが、音楽としては十分楽しめる。オシアンからの山びこやホルベルギアーナは、ナショナルロマンティシズムに分類される音楽だが、そこまで愛国心が前面に出ている音楽ではないので、肩を張らずに鑑賞できるのではないだろうか。指揮者のオレ=シュミットは、ロンドン響のニールセン全集で知られる指揮者。

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     2021/03/14

    プロコフィエフのエフゲニー・オネーギンの完全版。短いヴァージョンならユロフスキやチェコ語版の録音があるが、完全版の録音は世界で初めてとのこと。しかしなぜか英語。ロシア語のほうが雰囲気出ていいのかなとは思うが、朗読者は著名なイギリスの俳優陣で固められているので、これはこれでありかもしれない。演奏は非常に良いと思う。

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     2021/03/14

    この3枚組ボックスには普段あまり耳にすることのないプロコフィエフの劇付随音楽が収められている。
    例えばエフゲニー・オネーギンと聞くと多くのクラシック音楽ファンはチャイコフスキーの同名のオペラを想起するだろうが、プロコフィエフもプーシキン没後100周年の機会に同じ題材を取り上げている。政治的な理由により彼の生前に演奏・出版されることはなかったようであるが。ボリス・ゴドゥノフも同名のオペラがあるが、メイエルホリドはプロコフィエフとタッグを組んで、このプーシキンの作品を上演を実現させようとした(1936年)が、果たせなかった。メイエルホリドの劇場は1938年に閉鎖され、1940年には銃殺されているので、やはり政治的な理由からであろう。
    このようにマイナーな作品一つをとっても、プロコフィエフの作曲家としてのキャリアが母国の政治体制に翻弄されてきたということを知ることができる。そういった意味でも、このCDを手に取る価値はあるように思われる。

    演奏は競合盤が少ないので何とも言えないのだが、エフゲニー・オネーギンがロシア語歌唱であるのはうれしい。テキストの意味は理解できないが、シャンドスから出たダウンズ指揮の英語版には違和感しか感じないので。

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     2021/03/13

    イベールの珍しいバレエ作品が収められたCD。
    「放浪の騎士」では、ミヨーやオーリックを思わせる人を食ったような音楽が展開されると思いきや、弛緩楽章では寄港地を思い出せるような透明感のある音楽が聴けたり、はたまたギターが登場するなど、いろいろな要素が一つの作品にあって面白いのではないだろうか。
    ジュピターの恋は、ジュピターとジュピターが恋した女性4人の恋物語だが、序曲と終曲の主旋律がレダのそれであることが、けっこう笑える。
    指揮のジャック•メルシェは、フローラン•シュミットの珍しいバレーなどを取り上げるなどフランス近現代音楽のマニアックなレパートリーを積極的に録音する指揮者。

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     2021/03/11

    ここで取り上げられている劇音楽「母」は、1920年に南ユトランド(北部シュレースヴィヒ)が「母なる」デンマークに復帰したことを祝福するために作曲された。1921年1月にコペンハーゲンにて初演され、大成功を収めた。その年の3月にはオーデンセの劇場でも演奏された記録が残っている。
    だが、その後一部の楽曲が演奏会で取り上げられることはあっても、全曲版が演奏されることはついぞなく、今回が世界で初めての全曲録音である。
    全曲版では、全体的に南ユトランドの母たる「デンマーク」への復帰を祝うという祝祭的かつ愛国的な雰囲気が強く感じられ、音楽も同時期に作曲された交響曲5番と比較すると親しみやすい。

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     2021/03/08

    10月革命20周年記念のための、とうたわれているのであるからには、1937年の革命記念式典に演奏されることが想定されていたのであろう。だが、当時はスターリンの大粛清がピークを迎えていた時期であり、アヴァンギャルドは受難の時代を迎えていた。当然この作品も共産党から不興を買い、結局1966年になるまで演奏機会がなかったという。冒頭からスターリンを呼ぶ声が聞こえ、さらにレーニンの演説パートまで入るという共産主義礼賛ここに極まれりという作品ではあるが、作品の趣旨はともかく音楽としては非常に興味深いもので、プロコフィエフの作品の中で最も前衛的な作品といっても過言ではないのだろうか。その前衛性ゆえにまったく演奏機会に恵まれないようではあるが。。。

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     2021/03/08

    ヤルヴィ父による一連のプロコフィエフ録音の一つ。この盤の1番の利き所は録音の少ない「鋼鉄の歩み」からの組曲であろう。全曲版はおろか組曲ですらめったにお目にかかることのない珍しい作品で、工場のハンマーや機械の音を音楽で再現しようとするプロコフィエフのモダニストとしての側面がうかがえる。

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     2020/10/23

    フルート作品以外は全く知られていないゴーベールの管弦楽作品集の第2弾。もちろん世界初録音。

    ゴーベール最晩年の作品(彼の62才の誕生日の次の日に初演、その3日後に死去)だそうだが、ほぼ同世代のバルトークやらプロコフィエフやらストラヴィンスキーやら新ウィーン楽派と比べると、かなり保守的。どうりで全く省みられていないわけであるが、初演時は好評を博したそうである。パリは当時、ナチスドイツの占領下にあったということも影響しているのであろう。晦渋な音楽よりは、明快な音楽を聞きたいという聴衆の気持ちと合致するものがあったのではないだろうか。

    保守的であるとはいえ、腐っても1940年代を生きた作曲家であって、オーケストレーションは巧みであるし、ゴーベール自身が卓越したフルート奏者ということもあり、要所要所でフルートが活躍する。ラヴェルやドビュッシーという2大巨頭と比較してしまうと見劣りはしてしまうだろうが、十二分に魅力的な作品であるし、もっと取り上げられてしかるべきであると思う。

    この作品の魅力を指揮者とオーケストラも十二分に引き出している。指揮者のスーストロは、サンサーンスの管弦楽作品集(Naxos)やオネゲル(マリオン・コティヤールと共演した火刑台上のジャンヌ・ダルク)などフランス近代ものを精力的に取り上げる指揮者。
    ルクセンブルクフィルハーモニー管弦楽団は、古くはミヨーの自作自演、最近ではクリヴィヌのドビュッシーやロパルツと、元々フランス近代ものに強みを発揮するオーケストラである。

    ゴーベールの管弦楽をシリーズ化したTimpaniレーベルの英断にも、拍手を送りたい。ロパルツといい、ル=フレムといい、クラといい、そして今回のゴーベールといい、Timpaniが取り上げなければいずれも評価どころか日の目をみることすらできなかった作曲家であり、フランス近代音楽の多様性を世間に知らしめた功績は高く評価されるべきだ。これからも元気に「驚き」と「発見」を我々リスナーにもたらしてほしいものだ。

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     2014/01/03

    初めて買ったベートーヴェンのCD。当時高校生で、1000円で買えるCDは有難かった。
    演奏も、廉価盤とは思えないほどよい。運命は、このシュミット=イッセルシュテット盤を超える演奏にいまだに出会えていない。

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     2013/12/26

    素晴らしいの一言に尽きる。
    ラモーというと、チェンバロのあの装飾過多な音色があまり好きではなく、敬遠していた。このCDも店頭で安く売られていたから買ってみただけであったが、いい意味で私の期待を大きく裏切ってくれた。
    ルセは、この序曲集において、チェンバロによる通奏低音を用いず、管弦楽器のみで演奏を行っている。それが、このCDにおいては、非常に良い方向に働いた。ややもすると、くどいとも言える通奏低音がないことによって、一気に音楽がすっきりした感じになり、ラモーの序曲に新たな魅力を与えたのである。これはお勧め。

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