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seigo-hk さんのレビュー一覧 

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     2021/07/30

    『 日本のウミウシ 』 全くウミウシのことを知らない自分からしたら、驚きと感動の連続で、存分に楽しむことができました。まだまだたくさんいるそうですが、340種だけでも多様さと豊富さに圧倒されてしまいます。色と形と模様の織り成す美しさに、生き物を眺めているのかどうかもわすれてしまいます。それぞれの紹介の前に、わかりやすい解説で基本情報が冒頭にまとまっていて便利です。見やすいデザインになっていて、内容を捉えやすくて良いです。これもそうなんだと、キスジカンテンウミウシ。ヤマトメリベ。キッカミノウミウシ。ルージュミノウミウシ。ムラサキウミコチョウ。などなど、珍しさに目が踊ります。海に静かに息づく神秘に出会えるかのような感覚で、じっくりと堪能できる一冊です。

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     2021/07/30

    『 海の辞典 』綺麗な写真のページと文字のページと表と裏で交互に連なっているつくり。これはめくり方によっては、文字ばかりの本に見えたり、写真集に見えたり、その時の気分で楽しめたりします。本当は、表裏照らし合わして読むのがよいですが…。写真の凄さに見入り、海の中から、この瞬間をよく見逃さずに捉えたなぁとか、この様な意味の言葉があるのだなぁとか、感心したり。コンパクトに海にひたりゆく想いです。

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     2021/07/30

    音楽的な発明と画期的な発想と社会的な発言と…36曲で魅了する感動と、さまざまな原動力へと繋げる可能性。1980年の報告『 SANDINISTA! 』まるで敏腕記者がペンをサウンドに換えて、時代の空気感や潮流を伝えてくれているようだ。圧倒的なヴォリュームで一気に提示した内容はリアルタイムでは、どの様な受け止め方だったのだろうか?だいぶ年月を経て来た今でもフレッシュ過ぎる感覚の楽曲群で、楽しむことができる。一曲ごとにジャンルにとらわれない幅広い表現を見せながらも、キリリと筋の通ったアティテュードからの発信を感じさせる。何ものにもとらわれず突き進む行動と実現で見せてゆく美しさであろうか。一曲一曲ちがってどれも良い。何というエネルギー量の塊のアルバムなのでしょう。録音物なのに勢いのとどまらなさ。多方面へと通じている風通しの良さ。過去から未来に情熱を捧げ打ち鳴らし続けている色褪せることない名盤!

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     2021/07/29

    『 花美 』パキッとした黒い背景なので、花の形と色彩がハッキリと浮かび見える。アート感覚で鑑賞できるし、副題の通りに、確かにじっくりと眺めることが出来る。細部までこまやかに写っていて、すごいなぁと、見応えあります。この本を通じて存在を把握できた花もいくつもあり。センニチコウ。アメジストセージ。シャガ。ニゲラ。ラムズイヤー。鮮明な印象で、楽しく知ることできるし、図鑑としての側面もありで、綺麗な写真の数々、良いです。

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     2021/07/29

    『 樹のミュージアム 』著者も意図してそのようにしていると明記してあるが、写真と文章の配置や構成が興味深い。本自体がミュージアムのように意識を向けたところから、感性に働きかけて来る造りになっているのであろうか。例えば、盆栽の写真が違うもののような存在感を放って巨木のように見えたり、逆に大自然のなかの樹木の写真が盆栽のような存在に見えてしまうような、感覚が沸き起こった。ページをめくるうちのちょっとしたマジックであろうか、ランダムに見せるうちのサブリミナル的なトリックであろうか。他のページももちろんのこと、葉脈や根のうねりも、見方によっては違う存在感で魅了してくる。読み進めては感じ考えさせられる。「 自然を観察すれば、それをもっとよく理解できる。」デザイン的な感覚も自然にさまざまな要素で楽しませてくれる素晴らしい内容の仕上がりです。

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     2021/07/29

    音響の気流を滑空する痛快さと甘美さ。ほとばしる鳴りのこだわりと追及の高尚さ。上昇しているのか、下降しているのかも問わない、新たなる地平への到達へと。1990年発表『 glider 』耳を、心を、突き抜けて行く未確認の音像の重ね合わさり。はるかなる音とのたわむれの夢幻。うつくしさに心うばわれる程にひたりきるひととき。いくつもの音が、色や形を変えてさまざまに踊り魅せる。ひとつひとつの展開の素晴らしさ。充実と感動の楽曲たち。

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     2021/07/29

    『 秘境旅行 』1962年発表当時としても、とても貴重な記録や資料であったことだろう。現代ではどれくらい、各地ごとその土地に根付く文化や風習が残されているのだろうか?近代化が進んでしまった今は更に、ここに収められている写真の数々は一層の重みを増して、かつての日本の人々の息づかいや表情や空気感を伝えてくれている。今は変わってしまった現状について著者は「日本にあるのは地点としての秘境ではなく、光景としての秘境である。」と冷静な視点で見つめている。かつての想いを胸に抱き「光景的秘境の地底には、そこに何かがあり普遍的な日本がひそんでいる。」とふたたびページ上の旅はつづいて行く。国境の町。岬の漁村。山岳地帯の集落。秘境をモノクロ写真と文章で辿れる充実。

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     2021/07/29

    身の周りを豊かに感じさてくれるひとつひとつの音の響き。繊細に美麗に、時に強靭に壮大に魅了してゆくひととき。音楽を通じて人の心にも環境にも、さまざまなメッセージを提示しているかのような、卓越した一連の楽曲群。超然心境音響または調整環境音楽。2004年『 IT’S ALL AROUND YOU 』再生した途端に脳裏に「いろんなことあるよね、ちょっと聴いて行って。」と言っているような言葉が浮かんで来た。もちろんインストゥルメンタルだけれども詩情が演奏や曲そのものの中に、自然と織り込まれている。人それぞれの心の中にさまざまなものを呼び起こす楽曲の魅力。これまでのオリジナルアルバムとは違い、一曲だけゲストボーカルもいるが、効果的な音の一部のように寄り添っているコーラスの声も心地良い。日常生活に新しいイマジネーションを持ち込んでくれるそれぞれの楽曲。日頃の思想にも良い影響を与えてくれたり、良い方向に促してくれているような心強い印象も受ける。ジャケットアートワークの配置が表裏で向きを変えているのもひとつの暗示なのか?普段目にするものも、あらゆる角度で捉え直すようにとか、自発的に向き合い方を考えるようにと、教えてくれているような気もする。もちろんただ眺めて、ただただ聴き入る楽しみとしても優れている。向き合えば向き合う程に、巧妙に情報量を持ち合わせてもいるという見事なアルバムだ。時代の風潮に動じずに、芸術的行為で打ち出してゆく信念の美しさ。言葉でもなく技術と知恵を駆使して、姿勢そのもので伝える素晴らしさ。

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     2021/07/29

    生命輝く雄叫びのような歌声。知性の其処此処に光る言葉。迫力のある太く支える建設的なサウンド。くっきりとした線のような明快な演奏。1986年の快活作品。『COMPACT DISC』元は『ALBUM』何という題名のいさぎよいこと。力強さや本能に根付くエネルギーの放出ばかりでなく、曲によっては異国感や美意識も提示している。光が射し込むようなすっきりとメッセージが響き染み入る曲もあり、感動です。♪MAY THE ROAD RISE WITH YOU♪ちょっとした響きからも精神力のきらめきや、80年代の文化を盛り上げようとする、音楽で底上げしているような雰囲気も感じられたり、全7曲楽しめます。

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     2021/07/29

    ほとばしる超越的感覚と音楽的情熱。書きなぐる文字のごときクリエイティヴィティー。とどまらぬ技術的意欲と芸術的意思。1998年の傑作。『 MUSIC IS ROTTED ONE NOTE 』奥まった静かな演奏音と会話のはじまり、信号音きっかけのスマートな幕開け、一気にグッと持ち上がるかっこ良さ。真っ当さの間にちらりと覗くスリリングさ。なだらかに形勢を変え次の展開を待つ。素早い打ち鳴らしと掻き鳴らし、一定感覚の音色のゆらぎの間に浮かび上がる音像。更に滑り込み流れてゆく音たち。弾けては重なりゆく熱さ。味わいの渋みと奥深さ。モノトーンなのに鮮やかであったり、レトロなのに新しかったり、数々のうごめきの音が、静けさに寄り添うような勢いづき方で合わさりゆく。うねりくねり。分布する点の連続的移動。回数と工程を経ては、弾かれ転がるもの、残り留まるもの、響き染み入るもの。生き物のような機械音そのもが近づいては、平行に動きゆく四辺。さまざまに変わりゆく値域と分類。弧を描くような響きの背景の走り。空間にうごめく音の数々に何かしら語る声。ゆるやかに促される音色たち。息の長い降下音と乾いた轟き。地ならしのような効果の調査と調整。美しい内省的な響きを真摯な演奏で効かせる私的サウンド。感動のひとときがおとずれる。遠鳴りの揺らめきとも次第に共鳴してゆく展開へ。静寂からの音像の酩酊。酔いしれる電子音そのもの。的確に要所を捉えてゆく音楽的瞬間の同調。適度に垂直に織り込まれてゆく軽快な響き。建設的な見立てからのひとたびの荒廃通過。息吹きを吹き込まれてゆく構築の現場感覚。各方面へと速度をかえて微細に飛び散りゆく情熱的表現のかけらたち。細やかなノイズにも発言権を与えて遊ぶ余裕。周波数のさまよいと空間の段階的な調整。遙か上空へと打ち鳴らす陸地の鼓動。気配と機械音が滲んでは静けさへと浸透してゆく、静まりの後もまた良い。一枚通して、他にはない独自性と、揺るぎない鋭意に溢れています。刺激的な感覚や哲学的な思考を得られる充実感。とても素晴らしい音楽です。

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     2021/07/28

    聴く人の心に喚起させるそれぞれの情景。思い出から紡ぎ出され今日へと結ばれ高められてゆく美意識。1999年発表の色褪せぬ結晶『 YESTERDAY IS DRAMATIC-TODAY IS OK 』劇的音楽〜快適音響芸術盤。電子音と生楽器の楽しい語らい。瞬間を飾り魅了してゆく適度な色彩の織り成し。懐かしい気持ちに寄り添い浮遊するものたち。きらびやかなたわむれ。気まぐれに伸び縮みする光線。共鳴と反射。隙間から覗く季節の視野の美しさ。揺られては運ばれてゆく夢見の心地。巡り行く景色の中での高揚。優雅な風の舞い込み。記憶を行き交う情景の鮮明。回転する溝の上下に生まれる感覚。振り返りから更に飛び越えて来る次への意思。ゆっくりと空間を眺めては、背後に溶け込み流れてゆくものたち、豊かな景観の断片の語りと和み、仕舞いには静けさから静けさへと、目の前には肯定と調和の広がり。とても素晴らしい名盤。

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     2021/07/27

    『 日本の面影 』どのようにしたらこれ程までの文章が書けるのでしょうか?と思える程に美しい表現の連続で、感心しきってしまう。どこまでも丹念な取材を通して磨き上げて来た技術なのか。紳士的なまなざしで丁寧に向き合う真摯な姿勢の結果なのか。もともと持ち合わせている美意識や人間性なのか。日本人以上に日本を知り深めようとする意欲からなのか。全体を通して、ひとすじ芯の通ったまっすぐな精神力の輝きみたいなものを感じられる。調和の意識がはしばしにまで行き届いていたり、古き良き時代の息づかいが伝わりくるような、いくつもの情景が見事に書き留められていて、文面上で大切に残されている。素晴らしい感性に満ちていて、味わい深い本です。

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     2021/07/27

    『 世界の樹木をめぐる80の物語 』 樹木に関係することを通して、見えてくるさまざまな文化や環境や物語。各国のそれぞれの空気感を味わえたり、知識が広がりゆく想い。人として考えさせられることもあり、自然が発するメッセージが響いてきたり、文章としても素晴らしい。画集としても楽しめる作品数と見応えのある楽しいクオリティー。身近に感じる樹木の話しや遠方の珍しい種の話し、想像もつかないマニアックな話しまで、いろいろと楽しめます。

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     2021/07/27

    『 菜根譚 』 一冊通して読み通すというより、気になった時に、ひとつだけを、じっくりと読むようにしている。暮らしてゆく中での、振る舞い方や、生き方について考えさせられて、だいじなことに気づかされる。はっとするような発想や表現にも出会えて、充実している。文字のない書を読む。弦のない琴を弾く。と言う言葉に奥深さを感じさせられる。表面的な形にとらわれないような心構えを扱っているようで、真の趣の会得や本当の芸術に達することや、根底や根源にある精神や真理の大切さを思わずにはいられない。それぞれ、すっと読めては、複数の角度で思考する味わい深い体験が得られる心強さ。

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     2021/07/27

    『 世界の天変地異 』ただただ圧倒されて息をのんでは、黙りこんで眺めてしまう。添えられた文を読んでは考えを巡らしてみたりもするが、自然の驚異を前にしては、畏敬の念を抱かずにはいられない。突然起きても対処できることはないかもしれないが、しっかりと向き合って、こうゆうことも起こりうるかもしれないと、知って意識しておくのには役立つ視覚的情報と瞬間を捉えた記録でもあります。しっかりと見ては読んで〜祈るばかり〜。

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