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ねも さんのレビュー一覧 

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     2019/01/12

    映画がホラーだったので、読まず嫌いだったが、読んでみたら興味深い内容だった。
    生命の謎を解き明かそうという野心を持ったフランケンシュタインは、墓を暴いて掘り出した死体を繋ぎ合わせ、怪物を作り出す。しかし、その醜さに辟易し、怪物を残し逃亡する。怪物は、自分を作り出したフランケンシュタインを探しだし、自らの孤独を癒やすパートナーを創造することを頼むのだが…。
    ゴシック小説、ホラー小説、SF小説の側面を持ち、200年にわたって様々な人々を魅了してきた。現在では、“生命”という視点から読まれることもある。怪物の懊悩は、人間が“神”に対して感じる懊悩に近い、といえよう。
    著者のメアリー・シェリーは、パーシー・ビッシュ・シェリーの夫人で、彼女の人生そのものも興味深い。

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     2019/01/12

    「24年組」の一人、山岸凉子の代表作の一つ。雑誌連載初回から読んでいたが、絵柄といい、内容といい、かなりショッキングだった。
    ストーリーはある程度、史実に基づいている。主人公は後の聖徳太子である厩戸王子と蘇我毛人。毛人は、王子の類まれなる能力や容貌にあこがれを持ち、王子は、毛人が自分を深く理解してくれるがゆえに心を許す。王子の思いは“愛”に変わるものの…。
    伝説的な部分の多い厩戸王子を超能力者、同性愛者として描くことで、理解されない者の苦しさ、報われない愛に心を痛める姿を強く印象付けている。発表から30年を経ているが、古びない作品である。

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     2019/01/12

    おそらく、ミステリ史上、もっとも論議を呼んだ作品であることは間違いない。多くの人が、フェア、アンフェアの立場で論議をしているものの、現時点ではおおむねフェアという立場が勝っているように思える。
    事件は、探偵を引退したポアロが引っ越した村で起きる。裕福なフェラーズ夫人が殺され、さらには夫人と再婚の噂があったロジャー・アクロイドも殺される。フェラーズ夫人はどうやら恐喝されており、そのことをロジャーに告げようとしていたのだ。フェラーズ夫人の検視を行ったシェパード医師(手記の文中では「わたし」)が書いた手記をポアロが読み、捜査に乗り出す…。
    ミステリ評論家の瀬戸川猛資は、フェア・アンフェア論争を分析した後、手記の客観性の問題に触れ、それが担保されていない以上、本書はアンフェアだとしている。私はこの論に最も納得している。そして、彼が言うように本作は“不朽の問題作”である。

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     2019/01/12

    最初に邦訳が刊行されたのが1972年、1980年に文庫化されているので、極めて長い人気を保っている作品集。個人的には、巻頭に収録された表題作と最後に収録された「愛の手紙」が強く印象に残っている。
    「ゲイルズバーグの春を愛す」は、土地開発が進み、古き面影を失いつつあるゲイルズバーグで不可解な事件が起きるが…。
    「愛の手紙」は、骨董屋で買った机に古い手紙が入っているのを見つけたジェイクは、内容にひかれて、当時の紙とインクで返事を書いてポストに投函する…。
    共にノスタルジックでロマンチックだ。後者の話は、いくつかの映画に利用されている。
    表紙は、漫画家の内田善美が担当。内田はこのゲイルズバーグが気に入ったようで、『かすみ草にゆれる汽車』に収録された4作品はゲイルズバーグが舞台になっている。

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     2019/01/12

    クリスティーの作品の中でも、かなり人気作なのだが、私の感想としてはイマイチ。Aで始まる地名の町で、Aの頭文字の人物が、そしてB、Cと殺人が続いていく。名探偵ポアロたちは、Dでの事件を防ぐべく、ドンカスターに向かうものの…。
    このタイプの連続殺人ものの嚆矢としては評価できるが、殺人動機や展開が何となく読めてしまった記憶だけが残っている。

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     2019/01/12

    事件でけがをおったため休職中の刑事・本間は、亡妻の親戚・和也から失踪してしまった婚約者・関根彰子を探して欲しいと頼まれる。捜査を開始した本間は、証言をする人物によって、関根彰子が全く違う容貌や性格を持っていることに気付く。そしてカード破産、自己破産が関わっていること徐々に明らかになっていく…。
    本作が発表された1992年、社会的に問題になっていた消費者金融のことが小説の背景となっている。また、珍しい場所にある住宅展示場も事実。印象に残っているのは多重債務に追い込まれる人物の性格に関する部分だ。本書の指摘どおりなのだろう、と今も思っている。発表当時はもちろんのこと、発表後20年以上を経た現在も評価の高い、現代ミステリの佳作である。、

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     2019/01/11

    白昼、渋谷のスクランブル交差点で老人が空を指さし絶命する。1000万円でその理由を探ることを依頼された興信所を営む鑓水と修司。一方、二人と知り合いの停職中の刑事・相馬は、忽然と行方不明となった公安警察官の行方を探すことを命じられる。全く無関係に思われた二つの事件だが、徐々にその背景が明らかになるに従い、大きな関わりを持っていることが明らかになる…
    ドラマ『相棒』などで脚本を担当している著者が、「今書かないと手遅れになるかもしれない」と思い執筆した、現代社会への警鐘を鳴らす。現代も影を落とす太平洋戦争の傷跡、平和な日本を蝕む“悪”などにスポットをあて、鋭い社会性を持ったエンターテインメント。

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     2019/01/11

    1940年の思想弾圧事件「北海道綴方教育連盟事件」をモデルにした小説。念願をかなえ教師となった竜太は炭鉱の町の小学校へ赴任する。教師になるきっかけとなった同級生の芳子との愛と生徒たちへの愛は、竜太の大きな喜びだったが、昭和16年、思いもよらぬ治安維持法違反の容疑で逮捕される。全く納得できない容疑だったが…
    戦争というものが、いかに庶民に生きづらさをもたらすかが描かれているが、救いは竜太と芳子の一途な愛と、民族や国家を超えて、一個人として自らの足元を見続けた人々の生きざまだ。

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     2019/01/11

    『月長石』と並ぶ著者の代表作で、ミステリー黎明期の傑作。主人公のハートライトは絵画教師。リマリッジ館に仕事に赴くが、そこでハルカムとローラという姉妹と知り合う。美しいローラに強く惹かれるハートライトだが、彼女には婚約者がいる…。
    総計で約1100ページの長さ、読み始めると語り手がどんどん変わること、などがあるものの、総じて読みやすく面白い。150年前に刊行されているし、設定もあって、やや古びた感はあるものの、最後まで飽きさせることはない。
    全体として魅力的なのはハルカム。彼女の知性の輝きが全編を貫いている。

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     2019/01/11

    生物学兵器を積んだ小型機が真冬のアルプスの山中に墜落。雪解けとともに、感染は広がり、人類を含め、大半の生物が死滅する。人類で生き残ったのは、南極基地に滞在していて各国の観測隊員約1万人と原潜などにいたごく一部の人々。人々は、人類の生き残りをかけ、過酷なルールのもと生活をしてく。そんな時、大規模の地震が予測され、それがアメリカにあるICBMの発射の引き金になる危険性がしてきされる。それを食い止めるため、日本隊の吉住らが決死の行動にでるが…。東西冷戦もあり、生物兵器・核兵器による人類滅亡は多くのSF小説で描かれた。本書は、その両兵器に関する危険を指摘している。女性に関する考え方などに、やや疑問は残るものの、世界の国の人々が力を合わせて苦境に立ち向かうのは悪くない。ラストシーンが極めて印象に残っている。

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     2019/01/10

    著者の初期の代表作の一つ。個人的には、この作品集が今でも著者のナンバー1だと思っている。
    やはり印象に残るのは「さらば、宝石」。Eという名前で描かれる選手の成績は、プロ野球選手としては極めて優れている(実名は最後の1行で明かされる)。本書か書かれて40年以上も経過しているが、1000本安打の最年少記録は今でもEが持っている。おそらく、本書がなければ、Eについて知る人はもっと少なかったのではないだろうか。その職人魂、引退後のトレーニング風景などを描き、Eという選手の魅力を浮き彫りにしている。
    同作を含め収録は6作。カシアス内藤、円谷幸吉、難波昭二郎らを描いた作品も素晴らしい。

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     2019/01/10

    邦訳は、原題とは違っているが、本作を魅力的にした大きな要因である。
    ノルマンディーの伯爵邸に侵入した賊の一人が伯爵の姪レイモンドに撃たれる。ケガをして逃げられないはずなのに、邸宅の中には見当たらない。それを見破るのが高校生探偵のイジドール。この二人の頭脳合戦が本作の中心的な見どころだが、敵手ガリマール警部、イギリス人探偵シャーロックホームズらも加わって、フランス王家の財宝、奇岩城の秘密なども、興味を盛り上げる。
    ルパンシリーズにおける長編第1作。『8・1・3の謎』と並ぶ代表作の一つだ。

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     2019/01/10

    著者の作品としては、『グリーン家殺人事件』と並ぶ代表作。一般的に同書よりも本作を高く評価する人が多い。クリスティの『そして誰もいなくなった』同様、「マザー・グース」が殺人の見立てに使われている。
    物理学者ディラード教授の住まいの近くで、教授の姪に思いを寄せていた弓術選手ロビンが殺される。殺人事件現場には「僧正」と署名された書付が残されていた。さらに殺人事件は続き…
    見立て殺人とともに動機の特性にも注目があつまる作品だ。

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     2019/01/10

    アニメ『ガンバの冒険』の原作。ただし、アニメとは違い、ノロイとの対決のために島に渡るのは15匹。バス。テノール、バレット、アナホリなど、アニメには登場しないものの、それぞれの能力を直接的に示す名前がついており、15匹それぞれに見せ場が用意されている。異色なのは、オイボレ。彼の生きざまには、ある種の感動がある。
    ネズミにも何匹も犠牲がでるが、ラスト近くでは、かなり切なく大切な人物が亡くなる。ここが、ある意味で、本作をロマンチックなものにしている。
    発表から40年以上も経過しているが、いまだに色褪せぬ名作。

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     2019/01/10

    ドイツの児童文学者ケストナーの代表作。ドイツの高等中学校(ギムナジウム)を舞台に、5人の1年生の学校での日々、友情などが描かれている。また、彼らの担任である正義先生ことヨハン・ベクと学校の近くの廃車になった禁煙車に住む禁煙先生のサイドストーリーも素晴らしい。
    書名の「飛ぶ教室」は、1年生のヨナタンが書いたクリスマス劇のタイトルで、作中で演じられる。
    実家の貧しさ、自身の肉体的弱さへの苦悩、親との関係など、思春期に多くの人が抱く悩みを5人の登場人物を通じて浮き彫りにしている。

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