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Review List of 遊悠音詩人 

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     2008/06/04

    全編に渡って刻まれるリズム感が特徴的な第6交響曲ですが、この演奏は高度なアンサンブル力を誇るミュンヘンPOの底力が炸裂し、まことに躍動感に満ちたものとなっています。特にリズムに隈取りを与えるティンパニーは白眉の出来です!チェリビダッケのブルックナーは、ものによっては独特の哲学的なテンポ感覚が仇となって停滞気味になるものもありますが、ここでは淀みなく進んでいきます。臨場感たっぷりの録音も秀逸です。

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     2008/05/25

    グールドだから“個性”と持て囃されるのでしょう。もし他のピアニストが彼と同じように弾いたら、恐らく“独り善がり”とか“自分勝手”などと非難されること受け合いです。グールドという看板によって名盤に祭り上げられたといっても過言ではありません。グールドに対する信仰心無しでは到底賛同出来ないでしょう。わざとらしい弾き崩し、まるで高速で動くメトロノームに操られているような味気ないテンポ感覚、挙げ句の果てには下品な鼻歌…モーツァルトはモーツァルトでも、映画『アマデウス』で描かれたような間抜けなモーツァルトを聴かされているようです。まぁ、面白いには面白いから、OKにしておきます。

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  • 2 people agree with this review
     2008/05/25

    《マンフレッド交響曲》は、チャイコフスキーの他の交響曲に比べると、正直、とっつきづらいです。ものが悲劇だし、しかも《悲愴交響曲》のような感傷的な雰囲気もありません。チャイコフスキーにしては珍しい程男性的でタイトな曲です。因みにこの曲は、ベルリオーズの《幻想交響曲》同様、固定楽想が登場します。マルケヴィチは、ベルリオーズのときと同じく、キリリと引き締まった指揮で、壮絶な物語を展開していきます。録音に恵まれない佳曲なだけに、これは貴重です!《ハムレット》も秀逸!聴けば聴くほど味わいを増すタイプの演奏です。

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     2008/05/24

    情熱的でありながら、安易な感情表現に堕すことなく、ベルリオーズ特有の管弦楽の妙を充分に引き出した希有の名演!狂気と美、熱情と諦観の絶妙な対比と調和が素晴らしく、ミュンシュ盤に代表される過激一辺倒の演奏と一線を画しています。終楽章の鐘の、闇に谺する不気味な響きは、主人公の情念が完全に消えずにチロチロと淡い光を放つようです。勿論、他の楽章も呼吸が見事で、光彩陸離たる音楽を鮮やかに描ききっています。

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     2008/05/17

    joeさんに同感です。ブラームスの面白さは、渋みや重厚さの中に垣間見える温かな叙情にあると思います。美しい旋律が、表立ってはいないけれども、ふとした瞬間に溢れだしてくるのです。“歌う楽器”チェロの音色は、そんなブラームス特有の旋律美を引き立たせてくれます。マイスキーは、場合によってはやや感情表現が過多になるところもありますが、ただ譜面をなぞるような演奏よりは遥かに聴き応えがあります。

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     2008/05/14

    「国威発揚のため」にやることに対しては、賛美以外許されないような空気…いつの時代も変わりませんね。シラケます。コンセルヴァトワール時代のエスプリ溢れる魅力は、どこへ消えたんでしょうねぇ。この演奏は、暴発的なだけでアンサンブルの粗が目立ちます。威圧的でうるさい程だし、狂気の中に垣間見る美への倒錯や異様な静寂の雰囲気に欠けた、ただ勢いだけで突っ走るような演奏です。もっとも、冷静過ぎる演奏は大嫌いだし、華麗なだけで背後にある毒を炙り出さない演奏も論外に思います。従って私のお薦めはマルケヴィチ/コンセール・ラムルー(DG/1961年録音)になります。因みにお分りの通り、古い録音を称賛することに対する批判の気持ちはありませんよ?

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     2008/05/13

    ミュンシュ、カラヤン肯定派が否定し、否定派が肯定するタイプの演奏なら、面白くないはずがない!暴発的なだけで粗の目立つミュンシュ、華麗さで狂気の沙汰を隠蔽したカラヤン、話題性だけで中身の乏しいゲルギエフなど「マッピラ御免だ!」という方、必聴です。挿話としての物語性、狂気と美の危うい同居、夢と現実の倒錯…幻想交響曲に求められるもの全てに応え、我々に開陳してみせたマルケヴィチ/コンセール・ラムルー!一瞬たりとも聴き手を引き込まずにはおられない演奏を前に、もはや凄いの一言しか浮かばない程!加うるにこの音質の良さ!ベルリオーズの光彩陸離たるオーケストレーションを心行くまで堪能出来ます。

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     2008/05/12

    この曲の面白さは、拡大するリズムパターンと縮小するリズムパターンという、相反する運動の同居にあります。これは何を意味しているのでしょうか。物事の本質、一見正反対に見える二つの物事が、実は常に一如しているという真理です。あたかも、男と女という正反対の個体が融合しなければ一つの生物を誕生させることがないように。さすが哲学に精通していたメシアンだけあります。ですから指揮者には、単なる色彩感や法悦の響きで真実を隠蔽することなく、明確なイデーを持つことが要求されているのではないでしょうか。この意味において、メシアンから全幅の信頼を得ていたミュンフンの指揮は理に適っていると申せましょう。

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     2008/05/06

    あらゆる《悲劇的》のCDのうちでも、最も“悲劇的”な一枚だろう。なぜなら、天下のベルリン・フィルが、この程度の演奏しか出来なくなってしまったのだから。終楽章に振り落とされる二度のハンマーは、このオケの因縁―カラヤンの独裁政治とアバドの破壊行為―を象徴しているようだ。

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     2008/05/06

    聴き初めてすぐの頃は「最高!」、聴き慣れてくる頃には「だめ!」となる典型的な一枚です。凄い求心力で、“疾風怒濤”を地で行く演奏に、初めて聴いた時は確かに度胆を抜かされました。しかし、何度も聴くと、粗が目立ってくるのです。第二楽章など、VPOならもっと艶やかになるはずだし、終楽章に至っては金管楽器が崩壊寸前です。更に、センチメンタリズムの表出や、豊かなアンサンブル、構成の明晰さや独特の気品など、チャイコフスキー演奏に求められるものも欠けています。言葉は悪いですが“豪快さだけが取り柄”のような演奏になってしまっているのです。熱に圧倒されているうちはまだしも、耳が肥えると途端に熱から醒めて聴けなくなる、そんな問題作です。

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     2008/05/03

    僕はカラヤンが嫌いだ。美の追求の為には手段を選ばず、名声や賞賛に固執し、格好いいところだけを見せようとする傲慢な態度が嫌いだ。それどころか、彼を自己愛性人格障害者とまで見倣している。そんな僕が何故、カラヤンの振るレスピーギを聴くかと言えば、カラヤンのナルシストぶりが奇しくもプラスに働いているからだ。収められたものは何れも豪華絢爛で色彩に溢れた曲たちで、特に“松”ではオケとバンダに取り囲まれる中で指揮出来るという、ナルちゃんには堪らない程の格好良さがある(そもそも録音場所のフィルハーモニー・ザールの構造自体が指揮者中心型である)。カラヤンの、自己の理想美にどっぷり浸る姿が目に映るようで面白い。「きっと目を瞑って『俺様最高!』なんて思いながら振っているんだろう」などと、勝手な妄想をして楽しめる一枚だ。

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     2008/05/03

    よく言えば情熱的、悪く言えば下品ということか。一気呵成にまくしたてる演奏も悪くはないが、私としては、壮大な音の絵巻を大伽藍のように展開する演奏の方が好みだ。でも、彼の狂乱ぶりがプラスに働くこともある。例えばマーラー。LSOとのマーラー・ツィクルスは、かなり注目している。この人なら、最近精緻なだけで毒のないマーラー演奏がはびこるつまらない状況に、全く違う風穴を開けてくれるはずだ。私はゲルギエフだからといって安易に評価せず、さりとて頭ごなしに否定することもなく行く末をみていきたいと思う。

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     2008/05/02

    並み居るヴァイオリニストを羅列してまで、何故彼ら以上にレーピンが凄いと言い切れるのか、具体的な理由が知りたい。これはつまるところ好みの問題かも知れない。チャイコフスキーに何を求めるかによって、この演奏を受け入れるか否かが自ずと定まってくるように思う。私のチャイコフスキー像は、たおやかで感傷的で内省的な印象である。それゆえ旋律は甘く美しく、しかも良い意味で素朴さがあるのだ。もちろん、ヴァイオリン協奏曲に関しては、献呈相手のアウアーから「演奏不可能」と突き返された程の高度な技巧を要求してはいるが、それは決してテクニックをひけらかすためにあるのではなく、上に挙げた情感の発露ゆえに用いられたものなのだ。以上の理由から、レーピンの演奏はどうも好きになれない。第一楽

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     2008/04/28

    ラフマニノフの中で、否、クラシック音楽の中でも屈指の美旋律を誇る《交響曲第2番》。その最高の名演がこのスヴェトラーノフ盤です。憂いを帯びた金管のヴィヴラートといい、ゆったりとした音の運び方といい、その濃密さは紛れもなくロシアのロマンティシズムの発露と申せましょう。表現も特筆もので、聴かせどころでは至高の美を味わい尽くすかのように思い切りテンポを落とすなど、粘りやうねりの効いた歌い回しが絶妙!特に終楽章ラスト付近で主題が回帰されるところなど、まことに気宇壮大です。録音も秀逸で、特に打楽器の迫力が素晴らしく、豊かな残響をもって豪快に鳴らされます。

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     2008/04/25

    その華奢な身体から、よくもここまでダイナミックなピアノが奏でられるかと思うくらい、グリモーの演奏は素晴らしいです。ブラームスのラプソディでは激しく感情移入をしながら、特有の憂いを帯びたロマンティシズムを見事に現出させています。チェロ・ソナタや珍しいクララの歌曲もさることながら、シューマンのピアノ協奏曲は随一の出来!SKDのピラミッド・サウンドはドイツ音楽の真髄を語ってくれるし、ふとしたところに現われる緩急の鮮やかさも魅力的です。これを聴くとシューマンはSKDに限ると思える程!(シノーポリが振った交響曲全集も最高!)音質も重低音のよく響く素晴らしいものです。

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