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Review List of 遊悠音詩人 

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     2009/02/09

    クリュイタンス/コンセルヴァトワールの演奏をファースト・チョイスしておきながら、随分と寄り道をした。《ボレロ》に至っては何十枚聴いたか分からない。しかし、今もってラヴェルはクリュイタンス/コンセルヴァトワールがベスト。エレガントで、精妙なニュアンスの変化があって、何より味わい深い。《ボレロ》の終盤、金管群が苦しそうなのが玉に瑕だが、しかし楽器の折り重なる様は見事で、独特の気品ある音響を作り上げている。《高雅にして感傷的なワルツ》や《ラ・ヴァルス》のテンポの揺らぎは絶妙だし、《クープランの墓》ののどかな雰囲気も素晴らしい。その他どれもが一級品だ。録音もステレオ初期ながら音がよい。しかも輸入盤なら、ラヴェルの主要曲を網羅した二枚組が廉価で手に入る。お薦めの一組だ。

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     2009/02/09

    1960年DG盤に飽き足らず、Altus来日公演盤の劣悪な音質に失望した私は、「“ムラヴィンスキー指揮/チャイコフスキー:交響曲第5番”に良盤なし」と勝手に決め込んでしまっていたが、とんでもない!この1983年3月19日盤こそ、演奏、音質ともに屈指の超名盤だ!ムラヴィンスキーならではの正攻法のアプローチ、それでいて少しも無機質にならず、比肩するものが思いつかない程の存在感を示す辺り、さすがとしか言いようがない。特に終楽章ではレニングラードPO自慢の金管群が炸裂し、テンションも熱い。強弱のメリハリがくっきりとしており、波打つような熱気は聴き手を感動の坩堝へと誘う!自信を持ってお薦めしたい一枚だ。

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     2009/02/09

    ステレオ黎明期の録音(1955年)だが、想像以上に音質がよい。音像の揺れも皆無だ。演奏は、特にプロコフィエフの第7番が随一の出来で、曲の持つ諧謔的趣味と旋律美が共に生かされている。チャイコフスキーの《胡桃割り人形》は速めのテンポでグイグイ進むが、決して無機質な雰囲気ではなく、却ってノリのよさが心地よいくらいだ。プロコフィエフの残り2曲もオーソドックスながら素晴らしい。なお、交響曲第7番の終楽章のコーダは、舞踏的な主題が回帰してフォルテで終わるバージョンになっている。

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     2009/02/02

    シベリウスについて。私もりひ狂氏に同意だ。私もオーマンディ/フィラデルフィアの59年ステレオ録音(品番25DC 5222、CBS/SONYの1989年国内プレス)を愛聴している(最近のリマスター盤より好みの音で、カップリングはチャイコフスキー!)。シェリングとは甲乙付けがたい。それぞれに魅力がある。シェリングはオイストラフと比べると音色がやや細いが、それが却って北欧の寒々と澄んだ空気感を表出しているように思えるのだ。バックのロジェヴェンも、熱い呼吸が民族魂を抉るようで爽快だ。一方のオイストラフ盤は、彼そのもののヴァイオリンは言うまでもないが、バックのオーマンディ/フィラデルフィアがまことに宜しい。このコンビはシベリウス自身と極めて密接な関係があり、シベリウス自身、その演奏・解釈を非常に高く評価していたのである。ワルターでマーラーを聴くのと同

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     2009/02/02

    P.N.クラシックなおじさん様。浅田真央選手使用音源について。実際演技を聴いてみると分かるのですが、所々端折って編集した音源を使ってますので、演奏時間だけで音源を特定するのは困難かも知れません。誰の演奏か気になりますね。

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     2009/01/26

    バントックはイギリスが生んだ“音の画家”だ。ノーブルで素朴で、ファンタジーやノスタルジーに溢れている。20世紀に生まれた無名に等しい作品だからという理由で敬遠しないで欲しい。息の長い旋律美は、同じくイギリス生まれのディーリアスやヴォーン・ウィリアムズを愛する向きにはすぐに理解出来るだろうし、色彩感覚も独特の魅力を放っている。《ケルト風交響曲》の透明感とハープの幻想味は得も言えぬ程だし、《アトラス山の魔女》のヴァイオリン・ソロも官能的で、美しい世界に溺れそうだ。その他どこを取っても、聴き手のイマジネーションを掻き立てる非常にファンタスティックな印象だ。名エンジニア:トニー・フォークナー氏による当録音は、やや音圧が低いが、残響が豊かで、バントック作品の持つ透明感を表出した、優れた録音と言えよう。

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     2009/01/20

    確かに火へんに華氏の仰る通りだ。ピアノが埋没気味である。特に、名盤として名高いリヒテル/ヴィスロツキ盤などの、ピアノがガツンガツンと響く演奏を好む向きには、やや物足りないと思う。バックのBPOも、寄せては返す波のように強弱をうねらせる表現自体は素晴らしいのだが、アンサンブルやピッチなどに荒削りな面が見受けられる。録音も、EMIの悪癖というべき平面的な音である。音にもう少し厚みがあって、尚且つピアノが鮮明に聞こえたら、きっと印象が変わるだろう。先日N響とのラフ2がTV放映されたが、個人的にはそちらの方がアンスネスの美点が活かされた演奏のように思う。Altus辺りがCD化してくれないだろうか(無理を承知で書き込む)。

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     2009/01/17

    皆様の仰る通り、尋常ならざる一世一代の大名演!のっけから終いまで、求心力、集中力、緊張感、潔さ、何もかもがただただ圧倒の一言に尽きる。曲自体は愛国心鼓舞の国粋的内容だが、そんな思想云々を遥かに超越した普遍的な説得力がある。録音は個人的にはもう少し厚みが欲しいと感じるが、それでも優秀であることには変わらない。

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     2009/01/16

    「最高!」の演奏を「だめ!」な音質で聴く。EMIの復刻のヘタクソなことには呆れた。異常な程ハイ上がり、音の広がりに乏しく、特に《ボレロ》は後半は音割れの大乱舞となる。これではマルティノンも浮かばれない。フランスのエスプリ、色香を馥郁と漂わせた最高の指揮者だったのに…。HQCDなどでの良質な復刻を望む。

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     2009/01/14

    軽妙洒脱にして絢爛豪華!ボストン響にもパリ管にも作れない、フィラデルフィア管との一期一会の名録音だ。燃焼系のミュンシュが、ここでは意外な程ノーブルな指揮をしている。馥郁と薫るフランスの美に酔わされる。《高雅にして感傷的なワルツ》では、絢爛な中にも何か頽廃的なニュアンスを加味するようなテンポの揺れや間の取り方が絶妙だ。《ペレアスとメリザンド》でも、ロマンティックな表情を表現する息遣いが素晴らしい。昨今の指揮者がさらりと流してしまうようなところで、ミュンシュはこってりとした面持ちを見せる。《ファウストの劫罰》に至っては、さすがベルリオーズの大家だけあって、ツボを心得ている。「ラコッツィ行進曲」の愉悦は如何程であろう!おまけに音質も良好だ。SONYの録音はリマスタリングする度に音が妙チクリンになる嫌いがあるが、このCDには余計な加工がなく、優秀な録音を堪能出来る。晩年のEMIの録音も、これくらい音質が良かったらと思うのは、私だけだろうか。

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     2009/01/13

    豪快!単なる名曲集の域を越えて、熱い血潮を漲らせた傑作だ。冷戦の真っ只中に、ソ連のコンドラシンが、アメリカのオケ相手に殴り込みをかけ、スリリング極まりない演奏を披瀝している。浅田真央選手がフリー・プログラムで使ったことで注目されている《仮面舞踏会》からして、凄い。喩えは悪いが、タラソワ・コーチの怒号を思わせるような容赦ない重量感がある。臨時編成のオケゆえ、アンサンブルがやや荒削りだが、昨今の妙にお澄まししたような画一的で無機質な演奏とは訳が違う。録音も半世紀以上前のものとは思えない程、優秀かつアグレッシヴだ。ただ《スペイン奇想曲》でのヴァイオリン・ソロが、ややLチャンネルに偏って聞こえるため、ヘッドフォンで聴くと耳が痒くなるかも知れない。ちょっとしたご愛敬だ。

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     2009/01/11

    さすが、優秀録音のDECCAだ。オルガンの凄味が、スピーカーを通じてヒシヒシと伝わってくる。デュトワのバックも素晴らしい。パリっと冴えていながら、アクセントをバシリと押さえていく。聴き手のツボを心得た快演といえよう。併録の《死の舞踏》も、洒脱な味わいが光っているし、《動物の謝肉祭》も、肩の凝らない軽快さが小気味よい。お薦めの一枚だ。

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     2009/01/11

    ドビュッシーで、録音・演奏ともに優秀なものを探すのは、案外難しい。そんな中、廉価で上質のCDを提供してくれるDENONには感謝だ。クリヴィヌは、現代感覚溢れるシャープな指揮を披露している。国立リヨン管弦楽団も、アンサンブルの微妙なずれが、かえって、輪郭をぼやかした印象派の音楽に似付かわしい。お休み前の一時、ナイトキャップ代わりに聴くのも一興だ。

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     2009/01/09

    作品の知名度に比して、録音・演奏共に一級品という名盤に乏しいのが、フランス物の欠点だろう。そんな中、音質の高さで定評のDECCAが、フランス物を十八番とするデュトワ/モントリオールSOでドビュッシーを録音したのだから、文句ない。選曲も名曲揃いであり、彩やかな音響は折り紙付きだし、ドビュッシーならではの色香も馥郁と薫り立っている。因みに私は普段独墺系ばかり聴いているか、フランス物には肩が凝らず聴ける良さがあると思う。デュトワのドビュッシーは、そんな粋な一組だ。

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     2009/01/05

    最も平凡な曲の、最も非凡な演奏!もしクラシック音楽初心者が、誰でも知っている《運命》と《G線上のアリア》という名前に飛び付いて、これを買ってしまったとしたら、これ程残酷なことはない。《運命》は、教科書に載っているような「苦悩から歓喜へ」などという希望ある物語を期待すると、見事に裏切られる。ケーゲルの演奏は、もはや苦悩の連続だ。《アリア》など、よく聴くような癒し系の音楽ではない。諦念のもっと先の世界から、静寂の彼方から、かすかに、淡々と響く音楽なのだ。コンサートの翌年、自ら世を去ったケーゲル。彼の“辞世の句”ともいうべき演奏が、これなのである。

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