『ドン・ジョヴァンニ』全曲 ベヒトルフ演出、エッシェンバッハ&ウィーン・フィル、ダルカンジェロ、フリッチュ、他(2014 ステレオ)(2DVD)
商品ユーザレビュー
-
(0 件)
-
(2 件)
-
(0 件)
-
(0 件)
-
(0 件)
検索結果:2件中1件から2件まで表示
-
村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 2015年08月01日
ベヒトルフの演出はいかにも「青臭かった」チューリッヒ時代のものより遥かに良い。セットとしては奥に階段のあるホテルのロビーを一貫して使うが、黒子役のホテル従業員たちが小道具を用意し、また片づけることによってスムーズに舞台転換する。マゼット/ツェルリーナを従業員同士のカップル、他の人々は泊まり客にすることによって、このような現代化演出では失われがちな、元の設定にあった平民/貴族の身分差を保存しているのも、なかなか秀逸なアイデア。工夫の行き届いた、とても器用に作られた舞台ではあるが、クーシェイ、グートという最近二つのザルツブルクにおける『ドン・ジョヴァンニ』演出(これが全部、映像ディスクで見られるというのも、凄い時代になったものだ)に比べると、強烈なインパクトには欠ける。 ダルカンジェロ、ピサローニ、コニェチュニの低声陣は盤石。ギャラントな色男で押しの強さも申し分ないダルカンジェロはシェピ以来のドン・ジョヴァンニ像の一典型だろう(もちろん多様な解釈の余地がある人物で、ハンプソンもマルトマンも私は好きだが)。対する女声陣は若い美人揃い。なかでも達者な演唱をみせるフリッチュのドンナ・エルヴィーラが出色だ。ドンナ・アンナは声自体はやや非力だが、演技を含めた役作り(彼女もドン・ジョヴァンニが忘れられない)はなかなかうまい。ツェルリーナは可愛く演じられているが、欲を言えばもう少し「したたかさ」が見えると良かった。一番問題なのはエッシェンバッハの指揮。確かにウィーン・フィルを気持ちよく弾かせているが、前の二人、ハーディング、ド・ビリーに比べると最も微温的だ。これでは今秋のウィーン・フィル来日公演も大いに懸念される。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
このレビューに 共感する
-
TOCHIPAPA | 広島県 | 不明 | 2015年10月15日
読み替えや時代の置き換えは好きではないのですが、これは面白いと思いました。 演出の意味が解らないところがありましたが、或る方のブログを読んでナルホド、と納得。 なにしろ女声陣が美形ぞろいなのが嬉しいですが、歌唱も十分。 男声陣もドン・ジョバンニもさることながら、レポレッロが良いですね。 指揮のエッシェンバッハは代役だったわけですが、では、これがメストだったらどれくらい素晴らしかったのか?と考えても、ひどく残念ではないように思います。 「20世紀の音楽家」だからか、テンポや間のとり方もまったく違和感なく聴けて、 メストやガッティ、パッパーノよりもむしろ良かったのじゃないかな、などと思いながら聴きました。 音も映像もよく、歌も演奏もよく、筋も面白いので繰り返しみてますけど、この演出は、大人向けですね。 舞台も、場面転換がないから、ストーリーを知ってる人でないと、訳わかんないような気も。 それより日本語字幕がないのが残念で、BD商品としてのお勧め度はビミョーな気がします。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
このレビューに 共感する
検索結果:2件中1件から2件まで表示