『トロヴァトーレ』全曲 シュテルツェル演出、バレンボイム&ベルリン国立歌劇場、ネトレプコ、ドミンゴ、リベロ、他(2013 ステレオ)
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オペラかじり虫 | 兵庫県 | 不明 | 2014年07月01日
いよいよ彼女もヴェルディの、より声のへヴィな領域に踏み込みましたか? 先の意欲満々のアリア集がこけ脅かしで無い証しにも、このライブ映像の期待は大きいものがあります。それにしても、日本のメーカーは何をしているのか? どうしてここに日本語字幕を割り込ませることが出来ないのか? 韓国に可能で、日本に出来ない、その理由は? 高い国内盤を出す、それだけのライセンスなのか? 紋きり型の日本語解説なんか不要、必要なのは字幕のみ! 良く知ったオペラ、それも要らないかも。やれやれ。16人の方が、このレビューに「共感」しています。
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 2014年09月24日
演出が非常に面白い。『トロヴァトーレ』は設定から言ってもストーリーから言っても相当にビザール(奇矯)な作品だと思うが、そういったテイストを前面に出そうという舞台に、これまでお目にかからなかった。シュテルツルは舞台を壁で囲んで狭い閉鎖空間に閉じ込めた上に、コメディア・デラルテかサーカスを思わせる奇怪で非現実的、かつアンチリアルな様式で統一している。これが実に、まともに考えたら馬鹿らしいこの作品のストーリーにふさわしい。指揮は見事に演出に呼応。カヴァティーナではおおむね標準より遅いテンポをとるが、カバレッタは決して遅くないし、幕切れのたたみかけ方などは強烈だ。細かい音型まで克明に表情が付けられていて、バレンボイム流のいわばパラノイアックな表現主義が、オケの重心の低い響き、暗めの音色と相まって演出の陰惨な印象をさらに助長している。 さて、お待ちかねのネトレプコ。声自体やや肉厚になってドラマティックな力を増しているが、彼女の昔からの美質であった清潔な表情の美しさは変わらず。レオノーラへの挑戦は大成功と見た。ドミンゴのバリトン役、私はボッカネグラもリゴレットもさっぱり感心しなかったが、このルーナ伯爵だけは違和感がない。ドミンゴが演じると、終幕の二重唱以下、マンリーコよりもむしろ伯爵の方がいい音楽をもらっていることが分かってしまう。一方のリベロ、普通に考えれば線が細すぎだが、ドミンゴがルーナ伯爵を演じるという前提で考えれば、かつ彼をむしろ弱い人間として描く演出を踏まえるならば、悪くないバランスだ。ここにもう一人、「テノールの」ドミンゴが出てきては、やはりまずいだろう。プルデンスカヤもドスを効かせるというタイプではなく、むしろ清潔な歌なので、おどろおどろしい見た目に負けているが、演技を含めた神経症的な役作りという点では悪くない。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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