Comp.symphonies: Karajan / Bpo
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 2011年06月30日
本盤におさめられたブルックナーの交響曲全集は、カラヤンによる唯一のものである。当該全集に含まれた交響曲のうち、第1番〜第3番と第6番については、カラヤンとしてもコンサートで一度も採り上げたことがない楽曲であることから、カラヤンは本全集を完成させるためにのみ演奏を行ったことになる。カラヤンが指揮するブルックナーについては、最晩年のウィーン・フィルとの第7番(1989年)や第8番(1988年)を別とすれば、音楽評論家の評価は必ずしも芳しいものとは言い難い。とりわけ、とある影響力の大きい音楽評論家が、カラヤンと同い年の朝比奈やヴァントの演奏を激賞し、カラヤンの演奏を内容空虚と酷評していることが、今日におけるカラヤンのブルックナー、とりわけ本全集の低評価を決定づけていると言えるのではないだろうか。私としても、朝比奈やヴァントによるブルックナーについては、至高の超名演と高く評価している。特に、1990年代後半の演奏は神がかり的な名演であるとさえ言える。しかしながら、朝比奈やヴァントの演奏様式のみが、ブルックナーの交響曲の演奏様式として唯一無二であるという考え方には反対だ。とある影響力の大きい音楽評論家は、ブルックナーとシベリウスは指揮者を選ぶなどということを言っておられるようであるが、私としては、両者の音楽がそれほど懐の狭いものであるとは考えていない。それこそ、ベートーヴェンなどの交響曲と同様に、ブルックナーやシベリウスの交響曲も、様々な演奏様式に耐え得るだけの懐の深さを有していると考えているところだ。本全集は、1975年から1981年にかけてのスタジオ録音であり、これはカラヤン&ベルリン・フィルの全盛時代。本全集完成の翌年にはザビーネ・マイヤー事件が勃発して、両者の関係が修復不可能にまで悪化することに鑑みれば、本全集はこの黄金コンビによる最後の輝きであるとさえ言えるだろう。それにしても何と言う凄まじい演奏であろうか。一糸乱れぬ鉄壁のアンサンブル、ブリリアントなブラスセクションの咆哮、桁外れのテクニックを示す木管楽器群、そして分厚い弦楽合奏、大地が轟くかのような重量感溢れるティンパニのド迫力、これらが一体となったベルリン・フィルの超絶的な演奏に、カラヤンは流麗なレガートを施し、正にオーケストラ演奏の極致とも言うべき圧倒的な音のドラマの構築に成功していると言える。かかる演奏に対して、前述の影響力の大きい音楽評論家などは内容が空虚であるとか、精神性の欠如などを云々するのであろうが、カラヤン&ベルリン・フィルが構築したかかる圧倒的な音のドラマは、そのような批判を一喝するだけの桁外れの凄みがあると言えるところであり、これは他の指揮者が束になってもかなわない至高の水準に達しているとさえ考えられる。いずれにしても、本演奏にはカラヤン&ベルリン・フィルが創造し得た究極の音のドラマが存在していると言えるところであり、私としては、本全集を至高の超名演で構成された名全集と評価するのにいささかも躊躇するものではない。なお、第7番や第8番については、最晩年のウィーン・フィルとの演奏の方を、その独特の味わい深さからより上位の名演に掲げたいと考えるが、当該演奏は自我を抑制して、楽曲にのみ語らせる演奏になっているところであり、カラヤンらしさという意味においては、本全集に含まれた演奏の方を採るべきであろう。録音は、従来盤でも十分に満足できる音質であったが、数年前にカラヤン生誕100年を記念して発売されたSHM−CD盤による全集が現時点での最高の音質であったと言える。もっとも、現在ではSHM−CD盤が入手難であるが、カラヤンによる至高の名全集であることもあり、今後はSHM−CD盤の再発売、そして可能であればシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化を図るなど、更なる高音質化を大いに望んでおきたいと考える。15人の方が、このレビューに「共感」しています。
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alps | 福島県 | 不明 | 2010年10月12日
約30年前、学生のころ発売されたLPレコードは高くて買えませんでした。 今、この値段でこのすばらしい全集が買えるのです。 そしてカラヤンファンの私はやはりすばらしいと思いました。 びっくりしたのは、多くの方が書かれていますが、第5番。 フィナーレのコーダの、本当にすさまじい迫力。 分厚い弦に、ホルン、トランペット、トロンボーンが炸裂し、轟音鳴り響くティンパニ。この押し寄せる音響を聞いて、カラヤンとベルリンフィルのすごさを実感。 ほかの曲も含めて、これと対照的なピアニッシモの美しさ。 これもカラヤンとベルリンフイルならではと。 第5番は、単発では発売されていないので、いずれは単発での発売を期待。 それと、このころ、カラヤンとベルリンフイルのブルックナーの第5番は、NHKFMでライブ録音が放送されていたはずです。 これも素晴らしい演奏だったと記憶しています。 録音したテープをなくしてしまったのが残念。 このCD化、DVD化を希望します。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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古関さん | 大分県 | 不明 | 2010年07月25日
私もかなり前にこの全集を購入したが、現在、お蔵入りしている。どうもこれを聴くとブランドものの洋服を着て立派な皮の靴を履き、200g級のレアのステーキ肉を漠々食べるブルックナーしか想像できないのだ。例えば第7の冒頭でトレモロにのって第一主題がゆっくり現れるあたり、マタチッチ爺は噛み締めるように一音一音大切に進んで行く、この部分は私は第二楽章のアダージョ以上にこの交響曲の聴かせどころであると考えている。いや、アダージョと一体なのだ。一方、カラヤン師匠は何事も無いかのようにつき進んで行く。もうこれでこの全集を聴くことはなくなった。5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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エーテルの風 | 長野県 | 不明 | 2010年04月11日
全集完成に関してデジタル録音時代を跨いでいるせいもあり、カラヤンの全集の長所である『一貫性』がユルいのがネックです。[全集としては★2〜3くらいの評]。 個々の演奏はそれなりに素晴らしいし意義も深い。1番2番は「異質のブルックナー」と割り切って聴けばそれなりに名演[★4つ]。3番は個人的に好き![★4つ]。 4番6番は 許せん!(○`ε´○)レヴェル[★1つ] 8番9番は ナルホドと納得できる[★5つ]。そして5番は、★6つと言いたいくらいなほど!ブルックナーとカラヤンの異質な世界が見事に共存している。 個々の演奏を平均してみると…★4つでしょうか? でもまぁバラで買われる事をお薦めします。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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中洲の暗いバー | 福岡県 | 不明 | 2010年03月26日
第5番はクレンペラーやクナッパーツブッシュも真っ青な超名演です。第6番もシャタイン/ウィーン・フィル盤と双璧でしょう。これ以外では第7番もまあまあ、それと第8番の第1楽章も結構聴けます(第4楽章は駄目ですが)。というわけで全集としては星3つ。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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たけ | 熊本県 | 不明 | 2010年02月16日
鋼のような分厚い弦楽器、特に低弦はドスドスと力強く、ブラスは実に輝かしい。ティンパニのロールはここぞとばかりに強打される。まさにカラヤン&ベルリンフィルの面目躍如。特に5番はすさまじい。このサウンドに対して究極の美音と感激の涙を流すか、あまりの騒々しさに耳をふさぐか・・・好き嫌いがはっきり分かれる全集だと思う。私はどちらかといえば後者。強いて言えば9番が美しい演奏でよかったかな。それから全曲通じて木管群の妙技も聞き物。この全集を否定する人が数多くいるのは宇野功芳の影響ではないと思う。4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ぽっちゃま | 大阪府 | 不明 | 2009年11月14日
カラヤンの真骨頂が凝縮された洗練美のブルックナーだ。ブルックナーに造詣の深い方も、初心者の方も、素直に音楽を聴くべき喜びを味わえる全集だ。6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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背番号34 | 熊本県 | 不明 | 2009年07月26日
これは本当に素晴らしい全集です。食わず嫌いで最近まで損していました。個人的には9番は1966年盤のほうが好きですが、当全集収録の75年盤もかなりの名演だと思います。特に5番、7番、8番は誰にでも薦められる大変な名演です。6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ぶひ | 東京都 | 不明 | 2009年03月01日
ブルックナーの音楽は全くといっていいほど知らないので先ずはカラヤンで!と聴いてみました。 美しい演奏です。 先ずは美しい音楽で覚えて他に行きたいと思います。 入門者、初級者のファーストチョイスにはカラヤンはいい演奏家のひとりではないでしょうか。 確かに万人向けなのかもしれませんが。。。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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masato | 新潟 | 不明 | 2009年03月01日
残念なのは「羽」のジャケットじゃないところぐらいです(他のアルバムも、LPのジャケットは格好良かったのになぁ…何で変えちゃうんだろ…)。“宗教体験”“宗教儀式”として音楽を聴く人は、あまりいないのではないでしょうか…。少なくとも私には音楽に「神の声」は必要ありません。シャイーやヴァントの全集も素晴らしいものですが、豪華絢爛さでは、カラヤンのものが他の追随を許しません。まさしく“最高!”に値する音楽(音響)芸術だと思います。7人の方が、このレビューに「共感」しています。
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顕 | 岐阜県 | 不明 | 2009年01月03日
5番と8番の大曲2曲が特に優れた演奏と思う。その中でも8番の3楽章と20分以上かけた、5番の2楽章は飛び抜けて印象的だ。ブルックナーは美しい音楽だと再認識させられた。宇野さんの評論はなるほど!!と思うことが多くて好きだが、こういう演奏を批判するのはちょっと賛成できない。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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宇野咆哮 | 日本 | 不明 | 2008年11月25日
高校のころ初めて手にしたのがあの「羽」のジャケットだった。以降,クナ・シューリヒト・クレンペラー・ジュリーニ・チェリ・ヴァント・朝比奈・スクロヴァチェフスキー・ヨッフム等現在まで様々なものを聴いてきた。しかしどこかしら物足りないのだ。カラヤン盤の,一音一音が磨き抜かれたような美しい響きが聴こえないのだ。やはりこれは究極のブルックナーのひとつに違いない。6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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F・ポンチ | 静岡県 | 不明 | 2008年11月20日
7番&8番など、最晩年のウィーンpoとの盤に比して遥かにこちらがよい。 この全集に欠点を探すとすれば、なんだか一貫性みたいなものに欠けていることくらいか? 5番8番9番など、完成度の高いナンバーは比較的素晴らしく「最高!」レヴェルだが、1番2番3番6番などの小振りなナンバーが、窮屈で息苦しい感じがする。それとEMI盤では素晴らしかった4番が、なぜか違和感満載なのが残念。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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北の火薬庫 | 北海道 | 不明 | 2008年11月19日
なんだかな?何書いてんの?「紙への敬虔さ?」「ヴァントやチェリビダッケ、ジュリーニのブルックナー」だって!?「精神入」って解るのでしょうか?たかが音楽表現です。精神論やイデオロギーの時代は終わったのです。高値で購入できなかった時代も終わり、広い度量を持って音楽を聴くときです。くだらん評論家の意見を聞くより、自分の耳の意見を書きましょうという「鉄血桃太郎」に賛同します。25年前ブル5の2枚組LPは5千円でした。買えない悲しさがアホな評論家を野放しにしたのです。15人の方が、このレビューに「共感」しています。
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鉄血桃太郎 | 中部地方 | 不明 | 2008年11月16日
音楽はあくまで音楽です。「神に対する敬虔さ」って何でしょう。この方はきっと敬虔なクリスチャンなんですね。「愛、自然に対する賛美や畏怖」これって某批評家の紋切り型セリフじゃないですか?音楽には音を媒介にした独自の美の世界があります。カラヤンこそ、この美への殉教者ではないでしょうか。これは素晴らしいレコーディングです。ゴタク並べる前に「自分の耳」で聴きましょう。21人の方が、このレビューに「共感」しています。
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