シューベルト(1797-1828)

CD Piano Sonata.19, 20, 21: Afanassiev

Piano Sonata.19, 20, 21: Afanassiev

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  • ★★★☆☆ 

    robin  |  兵庫県  |  不明  |  2023年12月13日

    ピアノの音は美しい,が作曲者晩年の救いようのない孤独や寂寥感が今一つ伝わってこない。959などどう聴いてもゼルキンや内田のほうが上だ。わたし自身も晩年の年齢でますますシューベルトの音楽に魅かれていくのはなぜか、と思ったりする今日である。

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  • ★★★★★ 

    うーつん  |  東京都  |  不明  |  2013年01月30日

     私がこのCDを購入したのは1997年(か1998年)だったと思う。陰鬱なシューベルト…。ECMでの録音とも違う、ひどく屈折した暗さと絶望的な足取りのごときテンポ。はまってしまった。おそらく作曲者自身これらの曲を作りながら「この若さで“晩年”の作品を書いている」と自覚していたのではないだろうか。そんなシューベルトの心情を気持ち悪いくらいにリアルに表しているように感じる。  個人的な解釈として、D958は「生前の苦闘」、D959は「生から死へ」、D960は「彼岸の世界」のようなイメージを持っている。D959の第2楽章、死の運命を知ってしまったようなショッキングな情景、第4楽章の今までの「生」を走馬灯のように思い返しているような作り。D960の第1楽章…彼岸の世界のような穏やかなメロディーと、生前の様々な苦悩がはるか後ろに響いてくるような感覚を覚えさせる奇怪なトリル・・・。 あくまで個人の思い込みだが、そんな思い込みにしっくりくるのがこのCDだ。全曲一気に聴くのは相当「疲れる」が「憑かれて」みたい方にお勧めである。

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  • ★★★★☆ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2010年10月09日

    凄い演奏ではある。アファナシエフと言えば、例えばブラームスの後期のピアノ作品集とか、バッハの平均律クラーヴィア曲集などの、いかにも鬼才ならではの個性的な名演が思い浮かぶが、このシューベルトの最後の3つソナタも、鬼才の面目躍如たる超個性的な演奏に仕上がっている。ただ、この演奏、私見ではあるが名演と評価するのにはどうしても躊躇してしまう。シューベルトの最後の3つのソナタは、シューベルト最晩年の清澄な至高・至純の傑作。その内容の深さは他にも類例を見ないが、同時に、ウィーンを舞台に作曲を続けた歌曲王ならではの優美な歌謡性も持ち味だ。ここでのアファナシエフの極端なスローテンポは信じられないほどだ。特に各曲の第1楽章の超スローテンポ、時折見られる大胆なゲネラルパウゼは、作品の内容を深く掘り下げていこうという大いなる意欲が感じられるが、それぞれの緩徐楽章になると、旋律はボキボキと途切れ、音楽が殆ど流れないという欠点だけが際立つことになる。これでは、作品の内容の掘り下げ以前の問題として、聴き手としてもいささかもたれると言わざるを得ない。もっとも、ポリーニの無機的な演奏に比べると、十分に感動的な箇所も散見されるところであり、凡演というわけではないと考える。Blu-spec-CD化によって、音質は相当に鮮明になった点は高く評価したい。

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  • ★★★★★ 

    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2010年08月11日

    私がナマで聴いた東京での演奏会では、あまりに激しい打鍵のため、D.960の第2楽章中間部でピアノの弦が切れてしまった。複数ある(2本または3本か?)弦のすべてが切れたわけではないので、演奏会は続行できたが、実際、この絶望的に暗い第2楽章を聴いた後、第3楽章に進むのは難しい。この2枚組CDの1枚目がD.960の第2楽章で切れているのは、そのための絶妙な配慮かと勘ぐってしまう。この2枚組を聴き通すのは本当に難行苦行に近いが、晩年のシューベルトの心の深淵を覗いてみたい人は、ベスト100に入ったこの機会に買ってみても良いかもしれない。私もよほど体調万全、聴いた後しばらく落ち込んでも大丈夫な時しか聴く気になれない演奏だが、ある種の人にとっては一生の宝になるような文化遺産が1800円で買えるとは、考えてみればCDとは安いメディアかもしれない。

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  • ★★★★★ 

    禁煙中のエイトマン  |  誘惑と闘う日々  |  不明  |  2009年04月04日

    音楽を聞いて幸福な人になりたい人や幸福である御目出度い人に「シューベルト」は必要無いだろう。「幸福」などとありもしない幻想を信仰する人にも「シューベルト」が必要とは思えない。時代考証演奏や伝統的演奏が好きな人が聴いたら怒り心頭という意見に賛成。御自分の好みや世界観だけで狭く音楽を語るなら、彼のような創作する演奏が理解されることは無理だろう。不幸だ。このような「不幸な風景」にこそシューベルトは適している。

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  • ★★☆☆☆ 

    鉄人28号  |  品川  |  不明  |  2008年12月21日

    好みからいけば、全く好みではない。シューベルトを聞いているような気分になれないのです。この演奏を肯定する方を別に非難するのではない。シューベルトではなくアファナシエフを聞きたいという方も世の中には沢山いるのでしょう。その意味ではグールドと似た存在なのかもしれません。でもシューベルトをこの演奏で最初に聞くのは幸福ではない。

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  • ★★★★★ 

    サラリーマン  |  東京都  |  不明  |  2006年01月22日

    廉価盤になって何気に買ってみたところ、これはすばらしくインパクトがある演奏。テンポは限りなく遅く、静かに腹の底に染み入るよう。19番の2楽章でCDを跨ぐので、この曲がまるで「未完成」のように収録されているが、これが非常に収まりがいいのが聴いてみるとわかる。いずれにしても相当心の準備をして臨むことをお勧めする。

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  • ★★★★★ 

    ひのき饅頭  |  愛媛県  |  不明  |  2005年11月23日

    アファナシェフのベートーヴェンで1番良いと思うのは109だ。侵食するかのように展開する変奏がたまらなく素晴らしい。私がECMの録音より、こちらを高く評価する理由は、その変奏の見事さにある。シューベルト後期ソナタとは変奏曲形式の究極の1つです。歌を追跡して変奏を楽しんでいると、美を渇望するはずの世界に、ふと絶望的な音世界が垣間現れて空間へと溶けていく。曲はその影響を受け侵食されるが、歌は分解されることなく美を紡いでいく。見事だ。この表現は変奏が機能していなければ不可能だろう。

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