トップ > 音楽CD・DVD > クラシック > マーラー(1860-1911) > 交響曲全集 クーベリック、クレンペラー、ボールト、ライナー、ワルター、ミトロプーロス、ロスバウト、ほか(10CD)

マーラー(1860-1911)

CD 交響曲全集 クーベリック、クレンペラー、ボールト、ライナー、ワルター、ミトロプーロス、ロスバウト、ほか(10CD)

交響曲全集 クーベリック、クレンペラー、ボールト、ライナー、ワルター、ミトロプーロス、ロスバウト、ほか(10CD)

商品ユーザレビュー

星4つのユーザレビュー > すべてのユーザーレビューを見る
  • ★★★★★ 
    (3 件)
  • ★★★★☆ 
    (4 件)
  • ★★★☆☆ 
    (0 件)
  • ★★☆☆☆ 
    (0 件)
  • ★☆☆☆☆ 
    (0 件)

レビューを書いてみませんか?

レビューを書く

検索結果:4件中1件から4件まで表示

  • ★★★★☆ 

    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  2012年09月28日

    ヒストリカルをまとめた全集。個別に書きましょう。第1番はクーベリックのセッション録音。録音は良好。演奏はさしたる特徴のないもので、魅力薄。第10番アダージョはシェルヒェンで、妙に悠然とした、抒情的演奏。第2番はクレンペラー&ACOのライヴ。これが気迫十分の名演、すばらしい。クレンペラーの「復活」は、あと4種はありましょうけれど、他はみな分析が先に立ったような乾いた姿勢でよいと思いませんでした。ところがこれは曲にずいぶんとのめり込んで、深い共感を示します。「原光」がすばらしい歌で感心したら、じつはフェリアーだったのですな。録音も意外に良好で、これは傑作。第3番はボールトのライヴ。これは録音が貧しくて、何だか受話器を通して聴くようなひどい音。これでは演奏の良否をとやかく言えるレベルではありません。しかし、それでもこの演奏が、現場ではとてつもない名演として鳴り響いていたことは想像できます。ボールトのアプローチは剛毅で揺るがぬもの。ホーレンシュタインの名演を想起させます。第4番はライナーのセッション録音で、これだけステレオ。演奏はあまり良くない。他の曲でもそうですが、ライナーは歌がない、あるいは歌わせ方がうまくない。そのためこの曲としてはどうにも魅力のないものとなっています。残念。第5番はワルターのセッション録音。60分で駆け抜ける快速演奏で、オケの編成が小さいのか、どのパートもなんだか貧弱な音で、しかも楽想の表現としては不十分。これも魅力の薄い演奏。なお、板起こし的な妙なノイズもあって録音もダメ。第6番はミトロプーロスのライヴ。大変な熱演で、これは大いに結構。気迫のこもった振幅の激しい表現であります。録音はまあまあでしょうか。もっと良ければいいですけど、とりあえずこの演奏のすごみは伝わります。第7番はロスバウトのライヴ。陰翳にこだわるとか抒情に傾くとかいう姿勢のない、力強い演奏。オーケストラのショウピースに徹したかのようなしっかりしたまとめで、これまた大変に結構です。録音もまずまず。マンドリンもちゃんと聞こえます。第8番はストコフスキーのライヴ。オケやコーラスの乱れが結構目立ちますね。総じて抒情的な部分にひたすら没入したような、ちょっとデレッとした演奏。第2部での女性ソロが続く場面が典型ですね。同時期の録音であるツィーリヒの演奏とも似ています。特に名演とかそういう感じではないな。録音は当時としてはこんなもんか、というところ。期待はしてはいけません。第9番はまたもロスバウト。速めのテンポで、こちらもダイナミックに演奏しきりました。「曲に没入して嫋嫋と」というスタイルとは正反対ですが、一種毅然とした曲の再現で、作曲者を励ましながら進んでいく感じ。これはこれでよいと思います。曲を対象として客観化していますが、しかしいたずらに乾いてはいない、一種の懐の深さを感じます。ロスバウトさん、初めて聴いた気がするけれど、なかなかの人とお見受けしました。のちに後継者っぽい位置の指揮者が何人かいますけど(ブールとかツェンダーとか)、芸の大きさは段違いだな。「大地の歌」は有名なワルターのデッカ録音。昔から、ここでのフェリアーの歌は私には違和感あり。丸々太いアルトの声が異様になまなましくて興ざめで(録音バランスも大きめ)、また高い音がつらそうだね。パツァークもちょっと粗いかな。歴史的名演ですけれど、現在これを押し戴く必要はそんなにないですぜ。これで全部。お薦めできるものは第2番と第6番。それに次ぐのは第7番・第9番・「大地の歌」。あとは特別な魅力なし。どうしても興味のあるマニア向けといふところです。ま、安いからね、おためしは大いに結構でしょう。特に、演奏スタイルの変化とか、マーラーの受容史を考えるならばいろいろとヒントの多い、ためになるボックスです。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★☆ 

    マッキー56  |  長野県  |  不明  |  2011年06月25日

    この全集の評価はクラシックを愛する人たちのクラシックそのものに対する評価につながっていくと思う。よく「音楽を聴くには真空管式のアンプで無くっちゃ」なんて人をよく見かけます。それに越したことは無いのでしょうが私などはそんまなに機器にこだわりません。それなりの物で充分。今も壊れかけたアンプで2900円のDVDプレーヤーの音声部分をラインにつないで楽しんでいます。結構楽しめます。 ところでこの全集は素晴らしい。今の指揮者のマーラー慣れしたクリアーな録音とはちょっと違う。それぞれの指揮者がマーラーをそれぞれ指揮している。私の生まれた頃の55年ほど前の田舎はマーラーなどLPでさえ無かった様な気がするが、いま、こうしてそれに触れることが出来るのは感謝の他にない。それも廉価で。同じ廉価版のレヴァイン全集などと比べると一層楽しめる。・・・とおもうんだが。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★☆ 

    月詠紀行  |  宮城県  |  不明  |  2011年03月28日

    慣れない曲に戸惑っている奏者がいる一方、マーラー演奏における自己のスタイルを既に確立している奏者もいるなど、さまざまなタイプの演奏を聴くことができた。最も鮮烈な印象を受けたのは、ロスバウトと南西ドイツ放送響による第7・第9。細かいところまで実に明晰に、躍動的なリズム感で、軽々と演奏しきっている。彼らにとって、マーラーは古典にすぎなかったようだ。南西ドイツ放送響というと、ずっと現代音楽を得意とすることで知られてきたが、これらの演奏の頃の「現代音楽」は今とは違って、尖鋭的で活気に満ちていた。ここでの演奏も、因習にとらわれずに新しい道を進もうとする気概・情熱に溢れている。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★☆ 

    七味とうがらし  |  新潟県  |  不明  |  2011年03月25日

    まだ、全ての演奏を聴いたわけではないが、ほとんどが、テープからの復刻のようで、メンブランの製品としては聞きやすい部類と思う。 内容は40〜50年代のセッション録音およびライブ録音を集めたもので、60年代ころより始まる、マーラー・ルネッサンス前の演奏集というわけだ。 それぞれ、録音が古いこと、様々な復刻盤があり、どれに手を付けてよいかわからない、単品で購入するにはちょっと二の足を踏んでしまいがちな演奏が集まっている。この値段であれば、大して懐は痛まないだろうし、もしかしたら新たな地平がそこに広がるかも知れない。 レビューからは離れるが、今回の東日本大震災には、大いに心を痛めている。被災地には知り合いも多い。自身も中越・中越沖の経験者であり、福島に3年ほど住んでいた。中越沖被災後に福島の方にかけていただいたご厚情は今も忘れることができない。節電もよいだろう。でも、こうして音楽を聴くことが、いつものように音楽を聴くことが少しでも復興のお役に立てるのであれば、私は音楽を聴くだろう。 HMVさんの義援金プロジェクト、大いに活用させていただきます。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

検索結果:4件中1件から4件まで表示