ヴァイオリン協奏曲、弦楽六重奏曲第2番 ファウスト、ハーディング&マーラー・チェンバー・オーケストラ、他
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mari夫 | 東京都 | 不明 | 2017年03月25日
しなやかで透明なブラームスだ。先き頃Great Concertosでオイストラッフの脂の乗りきった名演を聞いたばかりだが、こちらはその脂を抜いた、渓流に反射する光の煌めきのような演奏である。ヴィブラートを控え目にした髭のないブラームス。ただ、とくに一楽章などは、ベートーヴェンの協奏曲(ライブではなくCD)でも感じたが、同じ女流でもデヴィートやヌヴーの名演と比べるとまだ何かが足りない。この二人の先輩女流の忘我的な打ち込みに比べると、ファウストのこの演奏はまだクールでありすぎるように聞こえる。逆にデヴィートらの方がロマンティックに過ぎるのだという説もあり得るだろうが、ではティンパニがどろどろと鳴り続けるブゾーニのカデンツァを演奏した理由は何だろう?今回(2017年)のトリオの演奏会ではケラスという素晴らしいパートナーを得て更に一際スケールが上がった感じがしたが(ヴィブラートも結構かけて弾いていた)、ブラームスの協奏曲は来年やるらしいので、確かめたい。ハーディング指揮のオケは室内オケというには、録音のせいもあるのか随分音、とくに低音が厚い。その分透明度は減退して聞こえる。「アガーテ」はファウストの特徴が遺憾なく曲想と合っており(一番だったら違う感じだろう)、とくに一楽章はノン・ヴィブラートの弦のハーモニーが美しく、文句のない名演。もっと以前のピアノ四重奏曲(ブリリアントの)では録音のせいか、こういう透明性は感じなかった。この辺もファウストの進化ということなのか。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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sunny | 兵庫県 | 不明 | 2014年08月08日
求道者の印象、イザベルのブラームスは、この処、協奏曲のレコーディングが多い、ハーディング、マーラー室内管と。ぜい肉を削ぎ落とし、小編成オケと対峙。厳しい演奏で、息苦しさを感じるほど。厚い豪華な演奏ではない。3楽章でも、派手にはならないが、ツボは、見事、抑えきっている。ファウストさんは、ここでも、室内楽を入れている。こっちが、この人の本領かもしれない。ムローヴァ、アバド、ベルリンフィルとの派手派手大編成演奏とは、一線を画する。5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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