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CD ベートーヴェン:『英雄』、マーラー:『巨人』、ワーグナー:管弦楽曲集 若杉弘&シュターツカペレ・ドレスデン(3CD)

ベートーヴェン:『英雄』、マーラー:『巨人』、ワーグナー:管弦楽曲集 若杉弘&シュターツカペレ・ドレスデン(3CD)

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  • ★★★★☆ 

    遊悠音詩人  |  埼玉県  |  不明  |  2010年04月06日

    “世界のワカスギ"ここにあり。もし、若杉弘が、旧東独ではなく西側で多く活躍する指揮者だったとしたら、恐らく小澤征爾以上に世間一般に知れていただろう。そもそも、「日本人の指揮者がヨーロッパ音楽の伝統の権化と言っていいシュターツカペレ・ドレスデンを指揮した」というところに、ある種の話題性はあるだろう。だがそこには「日本人にヨーロッパの伝統が分かるだろうか」という、いつまでも消えない先入観(もっとも、真実である部分も大きいのであるが)が付きまとう。そんな中、若杉は余計な細工を施さず純粋に音楽を語らせることで、ごく自然にシュターツカペレ・ドレスデンの美質を活かすことに成功している。勿論、特に《巨人》では、綺麗すぎて掘り下げ不足だと感じるきらいもある(同オケなら断然スウィトナー盤を採る)。その体躯に似てスマートすぎるのが欠点だが、感情過多になるか冷静すぎるか、どちらかにしかなくなってしまった昨今のマーラー演奏よりはるかに愛着が湧く。《英雄》も自然体な演奏だ。反復もしっかり行うところが、いかにも律儀な若杉らしい。ワーグナーの諸作品でも、無用に高ぶらない中庸を得た表現に徹している。録音も優秀。シュトリェーベン氏もエンジニアとして携わっているが、シャルプラッテン時代のようなオン気味のサウンドではなく、デンオンとの共同製作時代に見せた残響たっぷりの音響に近い。その点、逆に力感不足に感じてしまうこともあるのが残念だ。よって「すばらしい」止まり。

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  • ★★★★☆ 

    yasumin  |  富山県  |  不明  |  2010年01月23日

    若杉弘さん・・ずっと以前、東京で初めて実演に接して以来、私のなかでは要注目の指揮者で、小澤さんばかりが脚光を浴びることに少なからず不満を持っていました。 LP以来、久しぶりに当CDのマーラー外を聴いて改めて若杉氏の素晴らしい演奏に感銘を受けましたし、録音技師もETERNA社のシュトリューベン担当ということでSONYのデジタル録音機材を使用しているにもかかわらず、CDであっても紛れも無くETERNAサウンドになっている事にも感銘を受けました。

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  • ★★★★☆ 

    一人のクラシックオールドファン  |  兵庫県  |  不明  |  2010年01月17日

    昨年亡くなった若杉のSKD時代の録音集で今回復活したものです。私はこの内マーラーの交響曲第1番(1986年収録)を聴いていますので少しコメントさせていただきます。1970年代後半から1980年代初めにかけてドイツ圏に活動舞台を移した若杉は父親が外交官の関係で米国で生まれたのですが事外国センスというのは小さい頃から植え付けられていたのでしょう。このマーラーはユダヤ素地のない日本人演奏家がほぼ地元のオーケストラを使って如何に曲に取り組んで行くのかが注目されるのですが若杉は丁寧に音楽そのものを解き明かして行く方向で高い演奏品格をもって進めているようです。従って他のこの曲演奏にある時としてあるどす黒い蠢きは全くなくむしろ若きマーラーの透き通った感じというか濁りがないのです。演奏タイムは@15’10A7’50B10’22C19’47とマァ平均的であります。第1楽章管楽器のふくよかさが印象的で独特のカンタビーレでもって曲を支配しクライマックスでも決して乱れません。続くトリオ比較の絶妙な第2楽章、第3楽章はそんなに重く引き摺らないで語りかける様に中間部ゆっくりペースを落とし又再開・・・。さて最終楽章(・・・私はこの楽章冒頭を聴くと今日が丁度15年の阪神大震災で被災した事を思い出します・・・)、若杉はやはり粘つかないでこの楽章を展開しクライマックスにかけてのテンポもむしろ軽快感がありそこにもっと掘り下げが欲しいと感ずる時が正直ありましたが彼の演奏方向では矛盾を抱えてしまうのでこういった最終楽章である意味納得しました。他の演奏曲目は聴いておりませんので素晴らしいランクに止めておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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