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ブラームス(1833-1897)

CD ピアノ協奏曲第2番 ラローチャ、ヨッフム&ベルリン・ドイツ響(1981)

ピアノ協奏曲第2番 ラローチャ、ヨッフム&ベルリン・ドイツ響(1981)

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  • ★★★☆☆ 

    和愚練庵  |  東京都  |  不明  |  2012年03月19日

    このディスクの興味の中心は、ヨッフムのライブということと、ソリストがラローチャという点でした。 ヨッフムは既にギレリスと素晴らしいセッションを残しており、ブルックナーで時おり見せてくれたライブでの大化けが、ブラームスの合わせ物でも現れるのか?そこが焦点でした。 先ず驚いたのが第一楽章冒頭でのピアノ。ここ一ヶ月40種ほどの同曲を聞き比べてきましたが、ラローチャのように2拍目にタメを入れて弾いているのは彼女だけで、ナイ、ヘス、バッカウアー(2種)、ブリュショルリ、シュミットなど他の女流はすべて表情はつけていないので、エキセントリックに感じました。 全曲通しての印象は、他の女流と同じで、打鍵が強く、ピアノ独奏付き交響曲などという渾名を払拭するかのように、ズシンと響く重厚な表現を目指しているように受け取れました。また、ライブというシチュエーションが、感興によって一層の力強さ、いざとなればトゥッティに張り合えるだけのチカラ技を持ってるのよと言いたげなほど堂々と渡り合ってる演奏で、優秀な録音がピアノとオケのセパレーションと融合を見事に再現させています。 第二楽章のアパショナートもメリハリのついた素晴らしい演奏でしたが、ここで使ったスタミナは第三楽章では回復せず、終楽章後半の早いパッセージでは息切れで指の回らない箇所が幾つか出てしまったのは、ライブ故にスタミナ配分を忘れての熱演、ご愛嬌と云うところか。 ヨッフムの指揮は、ギレリスとのセッションでは男性的な第1番に比べて、2番は穏健で大人の余裕を感じさせるものでしたが、当ディスクはライブだけにラローチャの挑発的とも云えるピアノに対して、熱い血のたぎり(特に第1、第2楽章)すら感じさせる迫力あるサポートで、こうした演奏に出会えるのが、正に聞き比べの醍醐味と云えるでしょう。 プライスと内容で考えると、アンゲリッシュやハフ盤、ワンコインに近いトムシック、ナヌート盤、スグロス、タバコフ盤に比べて、積極的にお奨めできるディスクではありません。

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