チェロ・ソナタ、弦楽四重奏曲 モルク、ギムゼ、シーゲルラン、スポーンベルグ、トムテル
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2018年01月15日
祖国ノルウェーの英傑グリーグに捧げた一枚 チェリスト・モルクはチェロ・ソナタに飽きたらずクァルテットのチェロ・パートを弾いている その想いの丈が分かろうというものだ 蓋し熱演である すると外から北欧あるいはグリーグにある一定のイメージを抱いていた向きには違和感が生じたかもしれない 雪と氷の情景からもたらされた心象から冷涼感を期待していたら裏切られる だが この熱情無くして創造が可能だったろうかと思い至れば 至極自然な歌いかけであり そこからグリーグの創作家としての心意気にも共感できようというもの 生命力に溢れたグリーグの姿にたじろがず 微笑みを持って迎えよう 寒冷の辺境で生きるに不可欠な魂の在りようが見える それにしても弦楽四重奏などこれまで聴いてきた様々な演奏と違う印象を受ける どこかノルウェー人にしか感得し得ない歌い回しというものがあるようだ 雑駁で申し訳ないが 何かザクザクといった印象 陰影が濃い 切れば血が出る勢いなのだ 他国人の演奏ではレガート感が表面を覆っていたように思う この辺の違いを聴くのも面白い あなたも如何1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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