Daphnis Et Chloe: Rattle / City Of Birmingham So
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 2010年09月24日
非常に色彩感溢れる素晴らしい名演だ。正に、ラトルとかつての手兵バーミンガム市交響楽団の最高の結実の一つと言えるのではないか。ダフニスとクロエでは、ラトルは、各場面毎の描き分けを巧みに行い、ラヴェルが作曲した魔法のような華麗な管弦楽の世界を、これ以上は求め得ないような色彩感で描き出していく。音の強弱や緩急自在のテンポ設定も思い切って行っているが、この当時はまだまだ若手指揮者に過ぎなかったにもかかわらず、勢いに任せたいわゆる青臭さなど微塵も感じられない。このあたりは、さすがはラトルのその後の成長・発展を予見させる類まれなる才能の証左と言えるだろう。ダフニスとクロエでは、合唱も重要な働きを示すが、バーミンガム市交響楽団合唱団も、最高のパフォーマンスを示していると言える。ボレロも名演。こちらの方は、比較的ゆったりとしたテンポで、おなじみの旋律をじっくりと豊かに歌いあげていく。こうした落ち着きさえ見せるような堂々たる指揮は、既に若くして未来の大指揮者の貫録十分である。音質は、従来のCDでもかなりの満足できる音質であったが、HQCD化によって、音場の奥行きが広くなり、音質にも若干ではあるが鮮明さを増した点は素晴らしい。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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