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シベリウス(1865-1957)

CD 管弦楽曲集 バルビローリ&ハレ管弦楽団

管弦楽曲集 バルビローリ&ハレ管弦楽団

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年04月15日

    本盤には、シベリウスを十八番としたバルビローリによる管弦楽の小品がおさめられているが、いずれも素晴らしい名演と高く評価したい。バルビローリのシベリウスは、そのヒューマニティ溢れる温かさが魅力であると言える。それは交響曲において特に顕著ではあったが、管弦楽小品においても同様であり、どの演奏をにおいてもバルビローリならではの人間的な温もりが感じられると言っても過言ではあるまい。もっとも、だからと言って穏健な演奏に終始しているわけではないことに留意しておく必要がある。例えば、冒頭におさめられた交響詩「フィンランディア」は、冒頭からとてつもないエネルギッシュな力感溢れる演奏で開始される。終結部のトゥッティに向けて畳み掛けていくような力奏も圧倒的な迫力を誇っており、バルビローリのこの演奏にかける灼熱のように燃え上がるような熱き情熱が感じられるのが素晴らしい。中間部の讃美歌はいかにもバルビローリならではの温もりのある情感に満ち溢れており、本演奏はいい意味での剛柔バランスのとれた名演に仕上がっていると高く評価したい。組曲「カレリア」は、シベリウスの初期の作品ということもあって、どちらかと言うと颯爽とした趣きの演奏が多いと言えるが、本演奏は正に「歌う英国紳士」の面目躍如たる情感の豊かさが全体を支配していると言える。それでいて、いささかも感傷的に流れるということはなく、どこをとっても高踏的な美しさを湛えているのが素晴らしい。いずれにしても、本演奏は、演奏の内容の密度の濃さから、同曲演奏史上でもトップの座を争う名演と高く評価したい。他の諸曲も素晴らしい名演であり、例えば、悲しきワルツの楽曲の心眼に踏み込んでいくような深遠な演奏や、交響詩「ポホヨラの娘」や「レミンカイネンの帰郷」の荒々しささえ感じさせる気迫溢れる力強い演奏を凄い。とりわけ、「レミンカイネンの帰郷」を聴いて、バルビローリの指揮で4つの伝説曲全体を通して聴きたいと思った聴き手は私だけではあるまい。ハレ管弦楽団も部分的には、ブラスセクションの荒っぽさや弦楽合奏のアンサンブルなどにおいて若干の問題がないわけではないが、これだけの名演奏を繰り広げたことを考えれば文句は言えまい。録音は、リマスタリングを繰り返してきたこともあってとりあえずは満足し得る音質であるとは言えるが、今般、ついに待望のSACD化が行われることによって大変驚いた。従来CD盤とは次元が異なる見違えるような、そして1960年代のスタジオ録音とは到底信じられないような鮮明な音質に生まれ変わった言える。バルビローリによる演奏の最大の美質でもある弦楽合奏の美しさが艶やかに表現されているのは殆ど驚異的ですらあると言えるだろう。もっとも、ハレ管弦楽団のブラスセクションのいささかきめの細かさを欠いた荒っぽい演奏ぶりが高音質化によってさらに露わになったのは玉に傷とも言えるが、いずれにしても、バルビローリによる至高の名演を、SACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

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    masato  |  新潟県  |  不明  |  2012年02月02日

     妖しく艶めかしい美しさをもったカラヤンに比して,いささか荒っぽさも聴こえてくる本盤…しかし,その荒っぽさが,なんてシベリウスに上手くマッチしていることか…! カラヤンは夜(白夜!)の妖しさ…,バルビローリはジャケット写真に見られるような厳しくも美しい北国の大自然…!  フィンランディアの冒頭の2音…厳しい冬を戦い抜く北国の強さを見事に表す2音(ブラームスの4番の最初の2音も魅力的…!こちらは秋の寂しさ…)。ほんと,いい音です。「悲しいワルツ」も北国の男性の実直な不器用ささえ感じてしまうようです。  シベリウスの音楽には,ただ美しく表現しただけでは,表現しつくせない美しさがあるように思います。その奥深い美しさまでも感じさせてくれる素晴らしい演奏です。

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    Mickey  |  埼玉県  |  不明  |  2012年01月22日

    シベリウスの演奏は現在では北欧圏の指揮者達による、より濃厚かつリアルな演奏が普通になってしまったので、今やバルビローリのシベリウスも良き時代の産物に聴こえてしまうほどだ。モントゥーも然り、昔の指揮者のシベリウスの方が、今の指揮者よりも淡泊だったのかもしれない。それでもバルビローリならではの曲から一歩距離を置いた観照的なシベリウスは、他では代えがたい独自の魅力を伝えてくれる。カレリア組曲、バラードのイングリッシュホルンのむせかえるような懐かしさなど、他の指揮者が束になっても敵わないバルビローリの独壇場だ。この録音はもともと優秀なバランスの録音だったが、今回のSACD化でさらに瑞々しいアコースティックが蘇った。ジャケットがオリジナルLPのフィンランドの風景に戻ったのもうれしい。

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    一人のクラシックオールドファン  |  兵庫県  |  不明  |  2010年03月26日

    バルビローリ/HOはシベリウス音楽を多く録音しており元々イギリスで教育を受けたバロビローリとイギリスのオーケストラである為かある適性を見出しているようです。1966年に収録されたシベリウスの代表的な管弦楽曲集である本盤、スマートさは全体としてありませんがその演奏訴求力は大したものかと思います。先ずやはり「フィンランディア」(演奏タイム8’26)なのですが最初の踏み込みに迫力を見せ展開部の扱いにもオーケストラの技量も手伝って?曲想に合ったある粗さも出しています、フインランド聖歌後の最終結びティンパニーで縁取りした傑作に仕上がっています。「カレリア組曲」(同15’40)の第1曲目拍子きざみを小刻みにして素朴さが魅力的、第2曲管楽器と弦の捻りが屈託みたいで面白いです、第3曲の行進曲は最後大きな息遣いで終わります。「トゥォネラの白鳥」(7’51)は死の世界からの遣いを不器用ながらも表現し印象的な演奏です。「悲しいワルツ」(同5’30)も雑さがかえってその熱意を伝えています。その他の曲も含めてとにかくシベリウス世界の一面を表現するメンバーの姿勢は交響曲集と同じであり今では貴重な演奏となりました。万人向けではありませんが最高ランクにしたいです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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    guinness  |  kawasaki  |  不明  |  2008年12月03日

    どれも素晴らしい演奏だが、フィンランディアが最高だ。バルビローリの即効的な解釈で、ライブの様に乱れる箇所があるが、感動は深い。 きっと何度も何度も演奏して来たはずのフィンランディアだが、こういう解釈にオケもビックリしたのではないだろうか?

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