『ローエングリン』全曲 レーンホフ演出、ナガノ&ベルリン・ドイツ響、フォークト、マイアー、ほか(2DVD)(日本語字幕付)
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kn | 神奈川県 | 不明 | 2010年04月05日
どうも納得がいかない。次の点である。 1.脚本はワグナー自身の手になるもので、10世紀の史実を踏み台に伝説やら創作を混ぜたもの。当時ヨーロッパは完全にキリスト教化しておらず、古代の民俗宗教が並行して行われていた。ワグナーはこれに目を付け、魔法使いオルトルートを登場させたのである。オルトルートはフリースラントの公爵の姫、非キリスト教徒で魔法を使うのである。これはイゾルデにも共通のことで、彼女の母が渡した秘薬は彼女の母が非キリスト教徒であることを示している。ローエングリンにおいては時代背景が特に重要であり、オペラの雰囲気としては、どうしても当時の衣装が欲しいところである。プロイセン帝国風の軍服は頂けない。第三幕の山場で、オルトルートが現代風のコスチュームで、ヴォータン、フライヤと叫んでも、何かピンボケである。 2.第三幕、結婚行進曲はなぜ反復を省略してしまったのだろう。情緒的には一番良いところなのでどうしても欲しいところなのだが。 この様なわけで、三つ星である。 3.ローエングリンの最優秀盤は、音は良くないが古いバイロイトのもので、ネルソン指揮、ペーターホフマンのローエングリンのものが一番良い様に思う。4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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